眞を破する矢
框を上がると同時に、奥底から声を掛けられた。
「やあ、久しぶりだねぇ助手君。元気そうで何よりだ。」
不意に現れた物鬱げな声。しかし僅かに歓迎の色が混じっている。
助手はふぅ、と一息を入れてから襖を開けた。
「こちらこそお久しぶりです、破眞さん。そちらこそ健康そうで安心しました。――っと、それよりコレ、いつもの所でいですか?」
助手の両手にはみかん箱の型の段ボールが抱えられていた。中身は一カ月分の研究レポート。今月は博士の琴線に触れた被検体が大量に表れたので普段の倍の枚数になってしまった。
「――おぉ、今回は大量だね。前回が不作だったからアイツも意気込んだのかな。うん、実にいい。助手君、今日は書斎じゃなくてここでいいよ。向こうまで持ってくの大変だしね」
「了解です。じゃあ、この机の上に置いときますね」
助手はそう言うと座卓の上に荷を下ろした。紙とはいえ束ねるとそれなりの重さになる。手にはくっきりと赤い跡が付いてしまった。それを横目にみていたのだろう。破眞さんが、
「――しかし、随分と量があるようだ。こちらとしては多ければ多いほど良いのだが……それにしたって二人で持てば少しは楽になっただろうに。――それで今日はあの馬鹿が来ていないようだが」
と、尋ねてきた。
否、脅迫された。
「小説らしい文体」を模索していため、今回はいつもに増して中途半端になった。
練習なのでご勘弁をば




