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異世界再生神話〜神は万能ではない〜  作者: 犬星梟太
第二章 復讐の黒騎士編
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第19話:テロ

(校門)


「「「神への若き生贄を捧げたまえ…」」」

黒いローブの集団が永遠と呟き続けて学園内に侵入して来る。


教師陣7名が相対していた。


「結界を攻撃していたのはコイツらか…」


「此処を攻めてくるとは愚か者共め…」


「早く片付けて授業に戻りましょう」


「同感です…」


「我々の…」ボン

喋れろうとした教師の頭が炎の銃弾で貫かれる。


「な!」「は?」


「危ない!ランドウォール!」

気を取られていた二人の教師を他の教師が“無詠唱”のスキルを有する杖で魔法を使用しカバーする。


「助かります…」


「あれは?」


「恐らく『技の大陸』の魔導銃だね…」


「錬金学科長!何故此処に!?」

この女性教師は錬金学科長の戦闘能力が皆無だと思っている。


「ふふ、錬金だけが私の力じゃないのよ?お嬢ちゃん」


彼女はフラスコを4本取り出し、敵に投げつける。


敵はそれを魔導銃で撃ち抜く。


「あ〜あ、やっちゃった。」


彼女は妖艶な笑みを見せる。


フラスコの液体が一瞬で蒸発すると、魔導銃の暴発していく。


ボンボンボン。


「全部は無理だったみたいね。」


違う学科の教師達に実力を見せていく。


(校庭)


別働隊は黒いローブは校庭に侵入していたが…


バタン。


「これで最後の一人ですね」


フォルト率いる騎士学科教師陣により制圧されている。


「私はオーレン殿下の元へ行きます。他の方は校門の応援に向かいます」


「「「はっ」」」


(学園内)

学園内も更に別働隊、いや本隊が侵入していた。


一人だけ白のローブにフードに紫色の一眼のマークの刺繍がされている者がいた。

「出来るだけ若く強い個体を捕獲しておけ、教師は殺して構わない」


「「「了解」」」


直属の部下と思われる数人は魔導銃に更に剣や杖を装備している。


「行け!」


部下達は無言で散開していく。



(錬金専用実験室)

生徒達は机をバリケードにして立て籠っていた。


ヴィクトルとホノカは廊下の惨状を窺う。

「不味いな…」


そこには教師達数人が傷つき倒れていた。


「あ、あぁ」

ヴィクトルは惨状を受け止めきれていない。


オーレンとヴィナタも惨状を見るために近づいてきた。


「トーカ、学園を頼めるかい?」


「…それは学園の皆んなを守れってことか?」


「そうだよ」

オーレンは真剣な眼差しでホノカを見つめる。


「はぁ…わかったよ」


「え?出来るのかい?」

ヴィナタはトーカのスゴさを知ってはいるが、この規模を制圧出来ると思っていない。


「余裕ではないが…何とかなる」

嘘である。余裕で片付ける事ができる。


「そうか…なら…」


「って不味い!」

扉の側に集まって3人をホノカはヴィクトリアだけは蹴飛ばし、残り二人を抱えて扉から離れた。


ガン。「痛って!」


ドッカーーーン。


扉が吹き飛ばされて、黒いローブの男と白ローブの直属の部下が入ってきた。


「動くな!!!」


生徒達に魔導銃が向けられる。


「…」

(「ここは“隠密”と“縮地”、“暗殺術”で制圧だな」)

ホノカは頭の中で制圧する計画を立てていた。


「貴方達!何者なの?」


(「おい!嘘だろ!」)


ヴィオラが黒いローブ達に喰ってかかる。


黒いローブ達はアイコンタクトをする。


「喰らいなさい!ランドジャベリン」

ヴィオラは無詠唱の指輪を使用して魔法を放つ。


黒いローブの男達はヴィオラの攻撃を魔導銃で相殺して続いてヴィオラを狙う。


(「馬鹿が!」)

ホノカは急ぐが間に合わない。


しかし


「ヴィオラ様!」

取り巻きの一人がヴィオラを庇う。


魔導銃の攻撃は取り巻きの背中を貫き胸にも穴が開く。


「コゼット!」


ホノカは急いで黒いローブ達を制圧する。


ホノカは深傷を負った取り巻きコゼットに近づく。


「退け」

ホノカはヴィオラに冷たい視線と声で取り巻きから退かす。

ホノカは取り巻きを抱えて回復薬を飲ませ、取り巻きの傷はたちまちに癒えていく。


「よし…」

ホノカは自身の制服を枕にし取り巻きを寝かせる。


「おい、お前」

ホノカはヴィオラの胸ぐらを掴む。


「ちょっと貴方!…ひっ…」

もう一人の取り巻きがホノカに注意しようとするが、仮面越しに見えたホノカの瞳に恐怖して引いてしまう。


「お前な…よく考えてから動け…

お前にアイツらを制圧する力は無い。その指輪のおかげで気持ちがデカくなったんだろうな。

お前が勝手に動いた所為で怪我人が出たんぞ…もしかしたらお前が人質になって事態が悪化してたかもしれねぇ。

だから次からよく考えて動け!他の奴と連携をとるなり、救助を待つなりしろ。

次一人で勝手に動いたら俺がお前を殺す!」


ヴィオラは泣く事しか出来なかった。


ヴィオラの胸ぐらを離してホノカはオーレンに向き合う。


「じゃあ、片付けてくる」


「頼むよ」


(ホノカ視点)


「“索敵”」


数は全部で56か…


まずは二人の生徒を運んでいるアイツらからだ。


「神への若き生贄を捧げたまえ」


ブツブツ喋り続けて気持ち悪い奴らだな…


「!」


「神への若き生贄を捧げたまえ!」


それしか言えないのかよ…状態異常でもないのに…


目の前に出た途端に攻撃体勢に変わるのか…逃げると思ったんだがな…

目的は生徒の誘拐となんだ?


「自分らの命でも捧げてろよ」


(“抜刀”+“連続斬り”、“合技・連続抜刀”)


両手と片足を飛ばせば、何も出来ないだろう。


話は後で幾らでも聞ける。


次は…


(教員室)


「先生!」


「後ろに隠れてなさい!」


「神への若き生贄を捧げたまえ…」


(「もう魔力も残って無い…相手は3人…

生徒達だけでも逃がしたいのに…どうしたらいいの!?」)


「神への若き生贄を捧げたまえ!」


「くっ」

(「弟と仲直りすれば良かった!」)


スパン、スパン、スパン。

ブシャアァ


「え?」


「大丈夫ですか?先生」


「貴方は入学試験の時の…」


ん?魔法試験の時に俺を“鑑定”した先生か。


「それより先生歩けますか?」


「え、えぇ」


「ならオーレン殿下が錬金実験室で立て籠っているので、彼らと一緒に向かってください。」


「彼ら?、!」

(「11、12、13人!もうそんなに助けたの?!」)


「後はお願いします」


「ちょ、ちょっと待って…って行っちゃった…」


(3年五級クラス)


ガラガラ


「ひっ」


「大丈夫かい?」


「?、フォルト先生ですか?!」


「そうだ。今から校門に向かうが動けるかい?」


「はい…、!先生後ろ!?」


「くっ」(間に合いない…)


スパン


「!、トーカ…」


「先生、大丈夫ですか?」


「あぁ、助かった…」


「先生これから錬金実験室に向かってください」


「?、校門から逃げるつもりだが…」


「それは止めてください。校門は敵が15人程で陣取ってます」


「まさか向かった魔法学科の先生達は…」


「わかりませんが俺が校門に居る敵を片付けるまでは錬金実験室で待機していてください…コイツで校内に入りこんだ奴は最後なんで」


「ならばそうせて貰う…」


「それでは」


「待て」


「?」


「君を頼ることになってすまない。感謝する…」


この人…父上みたいな顔するだな…


「気にしないでください。

それじゃいってきます」



「何故アイツらは戻ってこないんだ!」


白ローブは部下が戻って来ない事に苛立っていた。


「このままでは騎士団が動き始めてしまう…

糞!こうなったら…教師達の死体を持って帰るぞ!」


「「「了解」」」


スパン


教師の死体を運ぼうとした黒ローブ達が倒れていく。


「ん?…なっ、何が起こった?」

白ローブは何が起こったか分からずにあたふたする。


「アンタがコイツの親玉か?」

ホノカは白ローブの後ろに回り込んだ。


「だ、誰だ!貴様は?!」


グサ


ホノカは白ローブの脚に刀を刺す。


「ぎゃあああああ」


「もう一度聞く、お前が親玉か?」


「やれ!コイツを射てぇ!!!!」

白ローブは諦めずに部下にホノカを射つように指示を出す。


「「「了解」」」


部下達はホノカに照準を合わせる。


「雷遁 雷砲」


ドッカーーーン。


雷が部下達を一掃する。


「私の甥っ子は何処だ!」

ガルルグが学園に騎士団を連れて来た。


「君は…『黒刀』殿か?」

ガルルグはホノカが仮面をつけているので一瞬わからなかった。


「そうだ。」


「その節はすまなかった」

ガルルグはホノカだと確かめると謝罪をして来た。


「貴族になるつもりはないが、怒ってたわけじゃなねぇ。もう忘れてくれ」


「そうか…助かる。

すまないがオーレンを知らないかい?」

ガルルグは王族であるにも関わらず頭を下げてホノカに謝罪をする。

謝罪が終わると本来の目的、オーレン救出に話を戻した。


「オーレン達なら錬金実験室で立て籠ってるぞ」


「それは真か?!、他の者もそこにいるのだね?」

ホノカの報告に歓喜する。


「あぁ、助けた教師や生徒達はそこに向かった筈だ。」


「助かる。そいつらを頼めるかい?」

ガルルグはローブ達を一瞥してホノカに任せる。


「あぁ任せてとけ」


「助かる」


「騎士団!一番分隊は死者の確認と負傷者の手当てを!」


ホノカが騎士団を来る寸前に神法術で時空を止めて死者を蘇生てボコボコにしたので死者はいない。


「二、三番分隊は私についてこい!」


キラ


「ん?アンタのその指輪…そんなのつけてたか?」

ホノカはガルルグの派手な指輪が気になった。


「これかい?命の恩人に貰ってねこういう戦いの場にはお守りとしてつけているんだよ。じゃあすまないが行かせてもらうよ?」

ガルルグは急いでいるがこの間のお詫びを兼ねて質問に答えてから行った。


「あぁ、止めてすまない」


(「随分凄いのつけてんだ」)


救命の指輪

レア度 龍

耐久性 300,000

効果 一度だけ使用者を【蘇生】する。

蘇生した後、このアイテムは破壊される。


「んじゃさっきの続きだ」

ホノカは白ローブに向かい合う。


「馬鹿め!」

グサ。


ホノカは自決を止めなかった。


「ちっ!」


「自害した…」「嘘だろ…」

騎士達は白ローブの自決に驚く。


「すまないがギルドにコイツの死体を持って調べたい事があるんだが、持っていって構わないか?」


「は!公爵様より、『黒刀のトーカ殿を邪魔をするな』と言われています。ご自由に操作なさってください!」

騎士はホノカに敬礼しながら話す。


「そうか。じゃあ持っていく」


(トライーガ領の山)


「起きろ」


「ん?そんな私は…」

ホノカは白ローブと黒ローブの部下を蘇生していた。


「お前らの目的は?」


「…」


「お前らの組織名は神の使徒(デオ・アポストロ)でいいのか?」


「何故それを?!!!」

ホノカは鑑定して彼らの名前や所属を把握していた。


「私を捕まえてところで、意味はない!我々は末端も末端だ!」


「それ自分で言う?」


「ふん…我々は使徒はではないからな…」


「は?」


「使徒は幹部の」


ガン


「ぐ、何を」


部下が白ローブの事を蹴る。


「何を話しているんだ?!」


「何を…?はっ?!!!」


「今気づいたか、お前らには自白剤を飲ませた。喋ったら最後、聞いた事以上に喋り続ける。」

ヨハンの件以降にホノカが開発した自白剤である。状態異常耐性が高いと意味はないがこの大陸でそれを満たせる物はいない。


「さてじゃあお前らの直属の上司を教えて貰おうか?」


「ひっ!」


ホノカは恐ろしいオーラを出して拷…尋問を始めた。

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