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異世界再生神話〜神は万能ではない〜  作者: 犬星梟太
第五章 英雄の師匠編

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第1話:現世の様子

(現代、無の大陸 星大国エクストラム)


 此処は『星大国エクストラム』。

 ホノカが焔だったときに統治していた領地。


 この国で最も豪華でハイテクかつファンタジーな城。


(夢想星むそうぼし城『ジュピター』 大会議室 『アマルテア』)


 この城には全部で95の部屋と無限に続く廊下があり、この部屋を自由に行き来出来るのはホノカ達「極星」メンバーだけで、「眷属」などの者達は最大5つの部屋に移動出来るが「極星」メンバーの居住空間、宝物殿、金庫部屋、武器庫部屋、一部の物資倉庫など重要施設には絶対に入れないようになっていた。

 更に完全な部外者は廊下に入ったら最後出れないようになっている。


 そしてこの城の部屋の一つである『アマルテア』は盗聴など完璧にされた部屋で、諜報特化のスキル構成にしたとしてもこの部屋から情報を持ち出すことは出来ない。


 その一室に10人の様々な種族が集まっていた。


 合気道家を想わせる青と白の袴も着ていて、見た目は人族っぽく、色白なハーフっぽい男性。

アカウントID kýrios ながれ(愛称:りゅうさん)

所属 極星

性別 男

国籍 ギリシャ

種族 神族(初期種族 龍人族)

Lv.100,000,000

第一職業 神龍

第二職業 武術神

第三職業 刀神

世界総合ランキング7位

刀部門1位


 朱殷色の軍服を着ている鬼人の男性。

アカウントID 鬼哭赫王(愛称:かく)

所属 極星

性別 男

国籍 日本

種族 神族(初期種族 鬼人族)

Lv.100,000,000

第一職業 鬼神

第二職業 武術神

第三職業 刀神

世界総合ランキング11位

刀部門2位


 大きな黄緑のパーカーに身を包む、犬耳の獣人の女性。

アカウントID チャピオン柴拳(愛称:柴チャピ)

所属 極星

性別 女

国籍 日本

種族 神族(初期種族 獣人族:柴犬)

Lv.100,000,000

第一職業 獣神

第二職業 武術神

第三職業 闘神

世界総合ランキング21位

体術部門3位


 修道服を着た筋骨隆々の天使の男性?

アカウントID Mrs.LOVER(愛称:ラブちゃん)

所属 極星

性別 (オカマ)

国籍 オーストラリア

種族 神族(初期種族 天使族)

Lv.100,000,000

第一職業 武術神

第二職業 聖天神

第三職業 錬金神

世界総合ランキング80位(元23位)

槍部門 ランキング外(元4位)

盾部門3位


 エメラルドのように美しい緑色の鎧を纏う褐色肌の巨人の男性。

アカウントID ムジョルニア0222(愛称:ムジョー)

所属 極星

性別 男

国籍 日本

種族 神族(初期種族 巨人族)

Lv.100,000,000

第一職業 巨神

第二職業 武術神

第三職業 鎚神

世界総合ランキング30位

鎚部門4位


 甚平を着て左上半身をはだけさせ、そこから見える肌にはタトゥーが彫られている魚人の男性。

アカウントID Kanaloa・海神ワダツミ(愛称:カナロア、ロア)

所属 極星

性別 男

国籍 アメリカ

種族 神族(初期種族 魚人族)

Lv.100,000,000

第一職業 海神

第二職業 武術髪

第三職業 斧神

世界総合ランキング50位

斧部門5位


 顔と翼が燃えていて、黒と白のゴシック衣装を着る魔族の男性。

アカウントID 魔卿ヴィルヘルム(愛称:ヴィル、ヴィル君)

所属 極星

性別 男

国籍 日本

種族 神族(初期種族 人魔族)

Lv.100,000,000

第一職業 魔神

第二職業 法術神

第三職業 魔導神

法術部門 ランキング外(12位タイ)


 お姫様を思わせるピンク色のドレスを着たフェアリーの女性。

アカウントID 苺真季(愛称:マキさん)

所属 極星

性別 女

国籍 日本

種族 神(初期種族 エルフ)

Lv.100,000,000

第一職業 生産神

第二職業 農業神

第三職業 薬神

生産農業果物部門 初優勝者

(第1回、第5)

生産農業野菜部門 優勝者

(第6)


 現代のおしゃれな洋服を着た巨人の女性。

アカウントID royal sewing TV(愛称:ソイちゃん)

所属 極星

性別 女

国籍 韓国

種族 神(初期種族 巨人族)

Lv.100,000,000

第一職業 裁縫神

第二職業 料理神

第三職業 商業神

生産裁縫女性服部門 優勝者

(第3、第7)


 もふもふのファーのコートとピンクパープルのドレスを着た尻尾のあるダークエルフの女性。

アカウントID アネモネ(愛称:モネ姐)

所属 極星

性別 女

国籍 日本

種族 神(初期種族 ダークエルフ族)

Lv.100,000,000

第一職業 商業神

第二職業 薬神

第三職業 魔導神

商業(売上)部門 優勝者

(第6、第7、第8)

商業(売上)部門 殿堂入り

生産薬部門 優勝者

(第5)


 彼らはホノカのチームメイト『極星』のメンバー達だ。


 彼らは一人の仲間を重々しい空気で待っていた。


 ヴィルがこの空気耐え切れずに口を開く。


「アップデート内容見ました?」


 しかし誰もヴィルの言葉に返答をしてくれない。


「「「…」」」


 ヴィルは不味いと思い更に口数が増える。


「新しく音楽家とか歌手とか、スキルも色々増えましたよね。アプデもあったしあの方ももしかしたら…」


「ヴィル…今は黙ってろ…」


 赫がヴィルを騙らせる。

 それでヴィルは顔の課金エフェクトの炎が小さくなったと感じられるほど萎縮してしまう。


「すみません…」ボソ


ガチャ


 つなぎを着た人族のメンバーが入ってきた。


アカウントID ドワーフ超えDOYA(愛称:DD)

所属 極星

性別 男

国籍 日本

種族 神(初期種族 人族)

Lv.100,000,000

第一職業 生産神

第二職業 軍神

第三職業 刀神

世界総合ランキング99位

生産鍛冶武器部門 初優勝者

(第1、第2、第3)

生産鍛治防具部門 初優勝者

(第1、第2、第3)

生産鍛治装飾部門 初優勝者

(第1、第2、第3)

生産錬金部門 優勝者

(第4、第5、第6)

生産建築部門 優勝者

(第4、第5、第6)

生産大会鍛治・錬金・建築部門殿堂入り

生産裁縫男性服部門 予選敗退

生産裁縫部門(暴動により)出場資格停止


「DD、やっぱり焔と連絡とれないか?」


 DDは残念そうな顔をして首を縦に振る。


「駄目だ…リアルの連絡も駄目だ…あと…」


 DDはホノカの現実世界の知り合いというだけでなく高校からの同級生であった。メンバーも二人が旧知の仲だと知っている。

 そんなDDは少し言い淀む。


 流がDDのそんな様子を不思議に思った。


「どうした?一体何があった?」


「焔の母さんが行方不明届けを出した…」


「「「「「!?」」」」」


 メンバー全員が驚愕と困惑を起こす。

 

ドン


 赫が動揺から机を叩く。


「あの野郎!どうしちまったんだ!」


 この言葉を皮切りにメンバーが次々に話し出す。


「お母さんは焔ちんといつから連絡取れてないの?」

「嘘ですよね!焔さんが「ミソクリ」を全クリするまで辞めるわけない!!」

「そんな嘘でしょ?焔くんに何があったの?」

「何か事件に巻き込まれたの?」


「あり得るな…焔の人気は凄いけど、その逆も凄かったから…」


「唯一無二の「オールラウンダー」だからな。羨ましいが妬ましいに変わるのはよくあることだ」


 本来「ミソクリ」では「オールラウンダー」とは全武器術を使い熟すことを意味した。

 しかしホノカの活躍によりその意味は変わり、全ての役割を熟す存在となった。

 時には近接で闘い、時には法術で戦い補助し、時にはアイテムを生成しサポートする存在になってしまった。


 ホノカのような「オールラウンダー」は「ミソクリ」に於いてかなり稀有な存在だ。


 ホノカは人族というスキル育成が特性の種族故に習得したスキルは全てカンストいる。

 ホノカがやっていたことは決し簡単な事ではない。

 種族限定スキルは難易度が上がった状態のクエストをソロプレイでクリアして取得して、

職業、習得スキルは浸すら時間をかけて習得していた。


 例え同じ人族でも、

「武術+法術型」か、「武術+生産型」か、「法術+生産型」にしかなれない。

 他の種族では

「武術型+a」、「法術型+a」、「生産型+a」と他の役割はプラスアラファ、毛が生えた程度にしか出来ない。


 それだけホノカは「ミソクリ」に人生を捧げていた。

 「ミソクリ」で金を稼げる前から。


 ホノカは彼女と数分だけプレイしたこともあったが、彼女はホノカのゲーム本気度に着いていけずに別れられているほどだ。


 そして柴チャピがこの「オールラウンダー」と聞いて不安な顔になり、ある事を口に出してしまう…


「次の『ミソロワ』は焔ちん無し?」


 『ミソロワ』とは正式名称Mythology Battle Royal(ミソロジーバトルロワイアル)

 これは予選を勝ち抜いた12の国籍ごとにチームを組み、バトルロワイアルで何でもありの大乱戦をするミソクリの世界大会の一つだ。


「だろうな」


 赫はその言葉に返答するが、ムジョーが立ち上がり激怒する。


「「ミソロワ」より焔さんの安否だろ?ふざけんてんか!」


 ムジョーはホノカの弟子だった。その為、柴チャピのホノカを軽んじるような発言が許せなかった。


 そんなムジョーを流が落ち着かせる。


「ムジョー、落ち着け。柴チャピは別に焔を軽んじたわけじゃない」


 ムジョーは納得し切れないのか唇を噛んで自身の言葉を押し殺す。


 流は周りが落ち着いたのを確認すると話を変える。


「現実的な話をしよう」


 赫は流の言葉にため息をしながら応える。


「そうだな…」


「どうする?うちの戦力が大幅低下だ…

更にアイテム確保にも支障が出る」


 素材管理及び経営担当のモネ姐が早速問題を提起した。


 カナロアは首を横に振る。


「それだけじゃない…アイツは俺らの資金の1/20とアイテム1/10を持って消えたんだ…既に大打撃だ…」


 『極星』メンバーは全員常時ゲーム通過をカンストした状態で所持している。

そしてアイテムだがアイテムボックスのスキルを所持は6人、そのうちレベルカンストをしているメンバーは3人と少ない。

 他のメンバーはアイテムである程度保有している。


 だから消えたホノカのアイテム所持数は『極星』にとって痛手だ。


 勿論金庫等に備蓄はあるが、現在の消費量では物資、装備、資金いずれかが尽きてしまう。


「俺らの傘下も減るぞ。ホノカが眷属にしていないだけでホノカに憧れている奴は多い」


 傘下の話でカナロアが更に顔を暗くさせて話す。


「赫と流、上位メンバーの傘下は大丈夫だろうが、問題はムジョーとモネ姐だ」


「そうね、ムジョー君や私のところは焔君ファンが多いからね」


「話が広まる前にGreenFlashと千英闘神・万刃、猫牙ミミ、alternative_CCの所に連絡しないとな…」


 赫の会話に出てきた彼らはホノカや彼らと一緒に『ミソロワ』の日本代表だ。


「何処まで言う?行方不明は隠すか?」


「あぁ…言わない方がいい…」


バン


 急に赤の軍服を着た人族の男性が扉を開いた。


「大変です!!!」


 急に中に入って来たのは『極星』の傘下のプレイヤーだった。


『ミソクリ』にはクランやギルドなどの大世帯でプレイするシステムは存在しない。


 しかしどんなシステムにも穴がある、『ミソクリ』では『眷属』のシステムがある。

 その『眷属』だがNPCだけではなくプレイヤーも眷属にすることが出来る。

ホノカはプレイヤーの眷属には反対していたが、メンバーにそれを強要していない為、ホノカ以外にはプレイヤー眷属がいる。

 実はヴィルは元々は赫の眷属だった。実力を上げたことによりメンバーに昇格したのだ。


 彼は叢雲といって赫の眷属に当たる。


「どうした?他所の攻めて来たか?」


「違います!フォーエルとヴァレットが何処にも居ません!」


「はぁ?」「「「!??!」」」


 皆が驚きで立ち上がる。

 眷属NPCが眷属を辞めることはある。

 しかしゲームとはいえ、NPCも組織に所属している。主人が消えた(ゲームを引退)としても、そのまま組織に所属を続けたり、組織に辞表を出して辞める。

 運営もプレイヤーが対応出来るようにNPCにそうするようにプログラムしている。


 今回のように忽然と消えることはない。


「他の部署に確認しましたが、焔さんの眷属七人が全員いないんです!!!」


「「「!?」」」


「俺は一回ログアウトして運営に聞いてくる!」


 流が取り乱し、すぐさまログアウトをする。

 

 赫が他のメンバーに指示を出していく。


「おい!叢雲、お前は他の眷属プレイヤーに連絡をとって、焔の眷属を徹底的に探せ!最悪敵対パーティにバレてもいいから探し出せ!!!」


「はい!」


 叢雲と呼ばれたプレイヤーは神法術を使ってこの場を後にする。


「今までこんな事なかったぞ…

有名プレイヤーが急に止めたりする事はあったが、眷属まで急に消える事はなかったぞ…」


「もしかして焔のデータはクラッキングされたんだじゃないか…?」


 この話を聞いてモネ姐がある憶測を立ててしまう…


「それでデータが消えて…焔くんは…」


「おい」


 その憶測をDDが止める。


「変な憶測はするな」


「ご、ごめん…」


(「アイツはそんな事しない…穂乃火がお袋さんを…家族を悲しませることを絶対にしない…」)


 DDはホノカの家族を事情を知っていた。


(「穂乃火…一体何処に行っちまったんだ…」)

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