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異世界再生神話〜神は万能ではない〜  作者: 犬星梟太
第一章 転生奮闘編
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第11話 手加減の修行2?

魔法など設定を追加しました。

(ホノカ視点)

 

 昨日の夕飯は美味しかった。

 でも食の文化も中世で止まってるし、洋食がほとんどなので和食が食べたい…

 出ても和食擬きみたいなので、余計に食いたい…

 俺のアイテムボックスには戦争イベント用に食品と食材が備蓄されているが、父上や母上、そしてユーガが我慢しているのに俺だけが食べるわけにはいかない。


 それでも食べたい…今度うちで料理してみるか?

 調味料はどうしようかな。


 父上達と相談だな。


 美味しいもの食べたし今日の訓練頑張るぞ!

 

 魔剣使いになったことになってるので今日から剣と魔法の訓練が本格的に開始される。

 父上は俺が従軍できる13歳までにはスキルを習得させるつもりらしい。


 貴族は学園か従軍かを選ぶみたいだけど、出来れば学園がいい。

 軍で功績を上げると学園に途中で入学出来たり、逆に問題を犯した生徒を反省させるために強制で従軍させる場合もあるらしい。


 脱線してしまったが剣の訓練はアイテムの軽減が完全じゃない俺にとっては手加減の訓練になる。


 更に手加減が出来るように首にかける鎖を自分で作った。


ケルベロスの鎖

レア度 神級ゴッドクラス

効果:STR−3,000,000

  ATK −3,000,000

  炎属性耐性Lv.MAX

  アンデッド系モンスターのヘイト軽減


 この前よりSTR《筋力》を減らせ無いけど、ATK《攻撃力》を減らせたしいい出来だ。

 まぁ、3回失敗したけどな…

 まだあるけど素材が…はぁ…


 光の大陸には俺が欲しい希少鉱石は無いからな…


 ソロからチームを組んでから暫くチームメンバーに任せてたツケだな。


 簡単な物で慣らしてから作ろう。


 暫くはこれで訓練を頑張るぞ!


「父上お願いします!」


「うむ。ホノカよ、今までの剣の稽古とは違うぞ」


 その通り!俺には新しいアイテムがある!

 もう打ち込み台を木端微塵にはしない!

 

「しかもお前の場合は魔剣使いで稀有な存在だ。

もしかしたら私の炎剣師として経験が役に立つかもしれん」


 父上の話した通りで魔法使い、魔剣使いという全属性を使える存在はいなかった。

 過去に魔剣使いだった現剣聖ですら水、風、光、聖の4属性っていうのと、

もう亡くなっているらしいけど宮廷の魔導師に六属性使えたのがいたらしい。

 その他は第一職業に「炎魔法使い」

とか第二職業に「風魔法使い」という感じで別々になってるのが一般的らしい。

「はい!」


「いい返事だ!炎剣師は…いやこの場合は属性武器の使い手は自属性と付与魔法との相性がいい。やって見せるぞ

我が力よ、我が属性を武器に纏わせよ。付与魔法エンチェント・炎!」


 父上の剣に炎が纏う。


「属性武器使いはこれに武技を行使する

剣技“砲剣・炎”」


ドッカーン


「これが炎剣師としての基本の技術だ。」


 因みにスキルの同時使用は高位職業以上(◯◯王)にならないと使用できない。

特殊なアイテムやスペシャルスキルを習得していれば同時使用も可能だ。


「ホノカどうした?」


「え?何がですか?」


「いや落ち着いてるなーと思ってな。私が子供のころはこれ父や兄に見せてもらったときは興奮して父達を質問責めにしたもんだからな」


 知ってるもんなー。どう反応しろと?


「そりゃ、旦那様とはできが違うからでしょ」


「な!?ドノン!子供にカッコつけたいのに反応が薄いと寂しいだろう?!」


 父上よ、子供の前でそんなこと言ったらカッコ悪いよ…


 俺は魔法の上位互換を使えるから興味がわかない…


 というか魔法はそもそも俺ら人族には合わない。


 魔法は法術の一種なのだが…

 ゲームの設定で、

「魔法」は法式を詠唱することで使用できる。

 これを生み出したのが「魔神」で俺ら人族が使うより、魔神の子孫である「魔族」や「人魔族」、「ダークエルフ族」に強化補正される。


魔法の他にも…

「遁術」は術式を手印を結ぶことで使用することできる。

基礎は華の大陸で創られ、伊の大陸で昇華(改造)させれ完成された。

 他にも、

「フェリアー族」や「エルフ族」などが使う「精霊法」、

「天使族」が使う「聖印」、

「鬼族」や「鬼人族」が使う「鬼術」

とか種族限定の法術だ。


 そしてその法術上位互換が…

 法式と術式の両方を使用する、

龍族が使う「龍法術」と

神族が使う「神法術」だ。


 これら全てを法術という。


 それぞれの決まった神のクエストをクリアさえすれば全種類の法術を習得出来るけど強化補正が合って、先程言った魔法と魔族の関係のようにその種族以上の火力は見込めない…


 でもこの世界だとそれが浸透しておらず殆どの種族は魔法が主流になってしまっている。

 

「まぁ領主様はガキの頃から大事なところで失敗したりしてたからなぁ〜」


「はぁ?!お前がかみさんに告白出来ないのをうじうじしてたのを助けてやった優しいこの俺を馬鹿にするのか?チキン野郎」


 法術の事を思い出している間に何か様子が…


「あぁあ!?テメェの助けなんかいらなかったんだよ!陰険面」


 おいおい。子供の前でそんなチンペラみたいな喧嘩しないでくれよ。


 陰険面って言われた瞬間、父上が不気味な笑みを向けてくる。


「そうだ。ホノカよ、炎剣師の闘い方を見せてやろう。久しぶりどうだ?ドノンやるよな?チキン野郎」


「ヤッてやんぞ、ゴラァ!」


 え?この人達マジでやるつもり?馬鹿なの?


「でも今日は僕の稽古で…」


「安心しろ。ホノカ、殺しはしない。これは稽古だ。ハンデで私は剣しか使わない」


 それじゃあ魔剣使いの稽古にならないじゃん。

 てかそんなこと聞いてないし、俺の話を聞いてくれ。


「それではやるぞ。ドノン」


「おおよ。クーガ」


「エレン、開始の合図を頼む」


「は、はい!クーガ様!」


 おい!誰か止めてくれ!いや無理か。うちの領内の実力者ナンバー1と3だもんな。


「それでははじめ!」


「剣技“剣打”」


「槍技“槍打”」


 2人の実力は父上がレベル90、ドノンがレベル75だ。

 相性から考えるとリーチの長い槍を使う槍術師のドノンに分があるが…

 詳しくは把握出来ていないが父上の剣術は80ぐらいに対し、ドノンの槍術は90くらいだけど、職業が二つある父のスキルの数で勝てるわけがない。


「槍技“槍牙”」


「剣技“剣牙”」


 でも初めてこの世界で人が闘うこと見たな。

 こういうの見てるとワクワクしてしまう。

 闘ってる父上も笑ってしまってる。


ガッキーン


 「「“身体強化・剛”!」強!」


 二人共「身体強化」スキルを使って、闘いがよりハードになった。


 身体強化はSTRとAGIを強化するスキルだ。

 名前が微妙に違うのはスキルのレベルが違うからだ。

10 で「身体強化・活」、30 で「身体強化・勇」、

50 で「身体強化・強」、70 で「身体強化・剛」、

90で「身体強化・超」、100で「身体強化・極」となっている。


 二人は「身体強化」状態で暫く打ち合った。


「はぁはぁ、これで終わりにしてやる」


「やれるもんならやってみな!はぁ…」


 レベルの低いドノンの方が息上がってるな。

 

 どうやらこの一撃で終わらせるつもりだ!


 俺も二人の戦いを見てたら興奮してきてしまった。


「いくぞ!」


「おう!」


「剣技!」「槍技!」


 いっけーーー!


「貴方達、何やってるの?」


 こ、この声は…!?


「グ、グレンダ何故此処に?」


 うちのナンバー2!いや権威ナンバー1の母上!!!


「あら、私が居たら何か不都合でもあるのかしら?」


 この時間母上はユーガの知育玩具で遊ぶのを手伝いをしている筈だ。

 何で手伝いなのかユーガが俺と一緒に居たくて遊びを止めて、稽古場に来てしまうからだ。マルタが止めても力負けして轢きづられるから母上が手伝ってる。


「ユーガのお守りはどうしたんだい?」


 父上が引きつった顔で何とか話題を変えようとするが…


「今はヨハンとメイド達がお守りをしてくれてるわ。だからね、ホノカの訓練を見に来たら、大騒ぎしてる声がするでしょ?最初はてっきりホノカの魔剣使いとしての才能に歓喜してる歓声だと思ったの。そしたら王国の分隊長様とその部下が楽しそうにして遊んでるじゃない?」


 母上には無意味だし、逆効果だ…


「いやこれは違うんだ!炎剣師として闘いが魔剣使いに役立つと思ってな!」


「へーじゃあなんで武器に炎を纏っていないんですか?」


「そそそれは…だ、な…」


「あ、そうだった。ドノン?」


「はははい!奥様!」


 母上は姑息にも逃げようとしてたドノンを呼び止める。

 ドノンの顔が蒼白なって震えてる。


「ドノン。貴方にも大事な話があるので何処にもいかないでくださいね?」


「は…はい」


 遠回しに「逃げるなよ?」と言う母上の後ろには般若の顔が浮かんでる気がする。

 ドノンの生気が完全になくなっている。


「ホノカ?」


「はい!」


 急に声をかけられて、声がめっちゃ裏返ってしまった。


「ホノカはクーガ…お父様みたいにお友達とこんな阿呆なことしちゃ駄目よ?」


「はい…わかりました」


 まぁ、同い年の友達なんていないんだけどね。

 今世に友達なんていないな。いや前世もゲーム仲間はいたが友達なんて碌にいなかったけどね。


 父上は自分の名前が出た瞬間ビクついてしまうほど臆病になってる。

 骨を拾っておきます。父上…


「じゃあ皆んな今日は残りは自主練をしていてください。ホノカはそろそろお勉強の時間なので集中して勉強できるように身体を休ませて起きなさい。」


「はい。わかりました」


ニコ。母上は微笑むだけでこれ以上は俺には何も言わなかった。


「それではお二人さんこちらへ」


「「は…はい」」


2人の弱々しい背中は目に焼き付けておく。


 今回も邪魔が入ってしまった…


 ちょっとでも練習するか。


「エレン、練習してもいいですか?」


「いいですよ。でも、打ち込み台を壊さないでくださいね」


「は、はい」


 エレンめ、俺を揶揄うようになったな…

 俺は男爵子息だぞ!これカッコ悪いな…


 まぁ、気をつけてやるか…


ガン、ガン


「先輩いいんですか?ぼっちゃまに怪我でもされたら…」


「大丈夫、大丈夫。ホノカ様は俺らより強いし、身体も鋼鉄並硬いから」


「え…冗談は止めてくださいよ…

まだ「就の儀」から1日しか経っていないのに子供でそんな強い訳ないじゃないですか…」


ガンガン


「はは、ジャンはトライーガ領出身じゃなかったな」


「そうですけど…」


「トライーガ家の強さは此処に住んでいればわかるさ、でもそうだな…」


「?」


「ホノカ様!」


「なんですか?」


「ちょっとこれで丸太を斬って見てください」


「?、まぁいいですよ」


(ジャン「剣で丸太を斬るって…もう剣技を覚えてんのか?」)


スパン


パチパチ


「流石ホノカ様」「!?」


 新人君が変な顔をしてる。


「もういいですか?」


「はい、ありがとうございます」


ガンガン


「先輩なんすか、あれ!剣技も使わずに」


「凄いだろ?トライーガではこれが当たり前なんだよ」


「えー…」


「こら」


ゴン、ゴン


「グランさん!」「痛ったぁ…」


「ホノカ様に何させてだ!!!

お前ら走り込みしてこい!!!」


「「は、はい!」」


 エレンと新人がグランに怒られて走り込みを始めた。


 あれぐらい別にいいのに。


ポキン


 あ…“錬金”



(ネンコ村)

 時は朝に戻り、トライーガ邸があるネンコ村。


 少女達が騒いでいた。


「ホノカ様を見に行こうよ!」


「うん!行こ行こ!」


 村の女の子達にとってホノカはアイドル的存在で近寄り難い存在になっていた。

 そのため遊びに誘うのではなく、稽古を覗いて影で応援することを楽しみにしていた。


「この前みたいに大人に怒られちゃうんじゃない?」


 彼女達はドノンやグランに怒られていた。


「大丈夫だよ!木に登って上から見てればバレないよ!」


「確かに…」


「ねぇねぇ、お兄ちゃんも行こうよ!」


「いい…」


 村の男の子ジュートはホノカの事が好きじゃなかった。

 その理由には深い…深い理由があった。


「えーー」


「ネルは行くよね?」


「行かない…」


 ネルも行きたくない。

 それはジュートと同じ理由である。


 実はネンコ村だけでなく、トライーガ領内の男の子は殆どがホノカの事を好きじゃない。


 その理由とは…ホノカがモテているかではなく…


 ホノカが自身の初恋の人だったからである。


 多く男の子が「俺がホノカ様をお守りし、結婚するんだ!」と夢みていた。

 しかし親から告げれた事実は彼らをドン底に叩き落とした。

「何言っての?ホノカ様は男の子だよ?」

 この事により、男の子達はホノカを絶対に見ようとしない。

 それは自身の初恋を思い出さないようにである…


 この事はトライーガ領内の母親達にとっての超笑い話の一つである。

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