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異世界再生神話〜神は万能ではない〜  作者: 犬星梟太
第一章 転生奮闘編
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第10話:可愛い弟

ホノカのステータスの振った理由を加えました。

(ホノカ視点)

 結局観光はあまりせずに買い足ししてたヨハンと合流して馬車でもう帰ることになった。

 魔導具も見に行かなかった。

 行きたがったけど父上も俺も心が一杯一杯だ。


 父上は帰りの最中話しかけてくれいたが、返事しか出来なかった。


 少し重い空気が続いたが屋敷に無事帰れた。


 馬車が降りると急に黒い物体が飛び跳ねてきた。


「おにしゃま〜おかえりなしゃい!」


「ただいま、ユーガ」


 俺の可愛い弟ユーガだ。

 もうすぐ3歳になる。

 髪色は俺と父上とは少し違いオレンジと白だ。

 顔は母上より父上に似てる気がする。

 俺の逆だ。


「ユーガ様、急に人に飛びついたら危ないですよ?」


 ヨハンがユーガに注意する。


「ぶーーーー」


 ありゃ、むくれてしまった。

 

 父上も可愛いユーガを笑いながら注意する。


「そうだぞ?ユーガは兄さんが怪我をしてしまったら嫌だろ?」


「…はい」


 父上に悟すように怒られるとしゅんとしてしまった。ここは…


「大丈夫だぞ!ユーガ!兄さまはこれぐらいじゃ怪我なんてしないぞ!」


 高い高いをしながら励ますと楽しそうに笑う。


「にいしゃま、すごーい!」


 気分も良くしてくれたみたいだ。


「困ったな…ホノカはユーガに甘い…」


 すまない父上、俺の初弟なんだ。

 可愛くてしょうがない。


「あら、いいじゃない。兄弟が仲が良いのは良いことよ?」


 父上にも2人の弟と2人の兄が、

母上には弟が1人いるらしい。

 父上の兄弟の1人は戦争で亡くなっていて、残りの2人は他国で冒険者をしているらしい。

 そして母上の弟は実家で次期当主として祖父の手伝いをしているらしい。

 あと幼い頃父上の上司だと思っていたのは母方の祖父だったようだ。


 父上も母上も特段兄弟と仲が良いわけではないみたいだ。

 でも俺とユーガが産まれたときは贈り物を送ってくれたみたいだ。

 ちなみにどちらの兄弟もかなり強いらしい。


「グレンダ…だがな、甘やかすのはユーガの教育に良くないだろ?」


「私達がその分厳しくしたらいいじゃない?」


「そ、そうだな」


 すまない。弟よ、俺のせいで苦労するかもしれない…


「おにしゃま、あそぼ?」


「あぁ、そうしようか。何して遊ぶ?」


「ボールあそび!」


「よし!やろっか!」


「うん!」


「ホノカ様。今日は「就の儀」のお祝いがありますので、お夕食はいつもより早めに行います。」


「わかりました。では夕方になる前には戻ってきます」


「かしこまりました」


 さてこのボール遊びだが、これはキャッチボールだ、鉄球での。


 我が弟も母上同様に力が強く。

 流石に俺ほどではないが積み木などの物も壊してしまうなので大抵の物は鉄製できてる。


 そんな弟のステータスだが、

レベル1

HP 70、EP 5、VIT100

STR 100、INR 5、ATK 10

DEF 10、RES10、AGI 10、

DEX 1、LUK 15


 こうなってる。

 この世界では他者にステータスを見せるときはステータスボードという金属もしくは木材に魔法で書き込むものが存在している。

 STRとVITの数値が異様に高い。DEXが低いのが目についてしまうが、中々のステータスだと思う。


 俺のステータスは…


STR1,000,000

INR5,000,000

ATK5,000,000

DEF50,000,000

RES50,000,000

AGI7,000,000

DEX10,000,000

CHA3,000,000

LUK99,999,999


 こうなっているけどこの振り方には勿論理由があって、素の防御力高い事によって、俺の装備は軽く動きやすい様にしている。

 筋力と攻撃力は最低限にしていて武器でカバーしている。

 運が高いのは最初の頃はソロでやっていたので素材集めに苦労しないようにした。

 でも運をカンストすると攻撃時のクリティカル率が上がる。

 他のステータスでもあるけどエネルギー量をカンストしたらエネルギーの回復速度が上がるなどなどだ。


「いくよー」


 ぼーっとしてた!


「おう!バッチこい!」


ブゥン


スッパーン


「いいぞ。次は変化球いってみよう!」


「あい」


 この光景はまるでどこぞの戦闘民族だが…気にするのはやめよう。


ブゥン、スッパーン


 俺とキャッチボールの所為で弟は既にスキル“投擲”を習得している。


ブゥン、スッパーン


 考えごとしながらやっちゃいけないが弟の成長具合を見てると嬉しくてしょうがない。


ブゥン


 あっ。


バッキャ、メシメシメシ、バッコーン


 あーミスった。

 木が倒れてしまった。


「ごめんなさい…」


「気にするな。兄さんが考えごとしてたかえあ取り損ねちゃったんだ。ごめんな」


「だいじょうぶ、ありがとう、おにいしゃま」


 可愛い!!!


 抱きついて感謝を表れしてくれている。


 可愛い弟を堪能したし帰るか。


「ユーガそろそろ帰るぞ」


「はぁ〜い」


 将来お兄様嫌いとか一緒にお風呂に入りたくないって言われたどうしよ!

 ん?これは娘のいる父親の気持ちだな。

 精神年齢は26歳のはずなんだけど、おっさんみたいだな…いや三十路だからおっさんか?

 なんか考えてたら悲しくなってきた。


「にいさま」


「ん?どうした?」


「なんでへんなかおしてるの?」


 げ、顔に出てたか。


「こ、これはその…そう!モンスターを追い払う呪いみたいものなんだ!」


「すっご〜ーい」


 うぐ、そんなキラキラした顔で見ないでくれ。

 嘘ついた罪悪感が…


「は、走って帰るぞ!」

 

 誤魔化した。


「あい!」


 この後結局弟をおぶってダッシュで帰った。


「「ただいま」」


「お帰りなさいませ。ぼっちゃま」


 彼は兵士兼庭師のグランだ。

 父上の部下では最年長で、祖父の代から使えてくれているらしい。

 本来は兵士として働いているが戦争のないときは庭師として働いてくれている。


「ユーガぼっちゃまはホノカ様に甘えすぎですな」


「おにいしゃまだいしゅきだから!」


「それは失礼しやした。お詫びにこのキャンディをあげやす」


「いいですよ。嗜好品は高いですし、滅多に砂糖は来ないのに」


 うちの領内は砂糖が取れない。

 そのため偶に来る商人から仕入れている。

 

 此処らへんにもサトウキビに似た植物はあるにはあるが毒性が有る。

 それを無毒化するのは三つの素材を必要となり、コスパが悪い。


「いいんですよ。最近はかみさんに甘いものは控えろって言われていたのに買ってしまいして、孫にあげたくても孫は0歳でしてね。だからユーガぼっちゃまにあげたいんですよ」


 最近父上が活躍するようになって、部下のドノンやグラン達も少し贅沢出来ている。

 だからこそ、自分達で贅沢してほしいんだけど。


「そうですか?ユーガ。夕飯を食べてからにするんだぞ?あとちゃんとお礼を」


「あい!ありがとうグラン」


「いや〜可愛いですな、うちの孫には敵わないですがね!」


 でた。グランの孫自慢、これが始まると長いんだよな。


 ユーガの方が可愛いけどな。


「でも息子の出来はホノカ様に負けますわ」


「え?」


「いやー、うちの息子は兄弟と喧嘩ばかりで遊び惚けていたから結婚できねーんじゃねーかって思ってましたからね。トーヤ様は弟思いで勉学も兵士の訓練についてきて、いやーホノカ様の爪を煎じて奴に飲ませてやりたいですよ!」


 こっちにもその言葉あるんだ。

 てか珍しいいつもならずっと孫の話をしているのに。


「実はうちの息子…浮気してましてね」


 あ?


「その浮気相手が妊娠して…」


 はぁ?


「息子の嫁さんとうちのカミさんにボコボコにされてしまいまして、うちは今、地獄ですよ…」


 前世の俺には彼女はいた。

 26年の人生で1人だけ!

 そう、おれはモテたことがない!そんな俺にとってこの手の話は虫唾がはしる。

 そういう奴の所為で俺みたいな非モテに出会いがないんだ!決して俺の努力不足とかじゃない!

 グランには悪いけど滅びてしまえばいい。


「そうなんですね。息子さんにはしっかりと反省して、二度とそんな事しないように調…教育してもらうように奥さん達に伝えておいてください」


「え、えぇ…あの、ホノカ様、怒ってます?」


「いいえ。行こうかユーガ」


「はい」


「おにいさま、うわきってなに?」


「…浮気はね、犯罪だよ。だからユーガは絶っっ対にしちゃ駄目だぞ?」


「あい!」


 ユーガは可愛いからきっとモテる。

 そのため浮気をする可能性は少なからずある。お兄ちゃんはお前が間違った道に行かないようにちゃんと教えてやるぞ。

 貴族は妾をつくってでも子供をつくるのが許可されているが、そんなこと知ったことではない。

 てかうちに何人も女性を養う金なんてない。

 だからこれでいいんだ!

 いいんだ!


「母上。ただいま戻りました」


「おかえりなさい。ユーガ、お兄ちゃんを困らせることしなかった?」


「してない!」


「安心してください。ユーガはいい子だし、もし悪い子でも私はユーガと一緒にいることが幸せですから」


「あら。優しいお兄ちゃんになってくれて母は嬉しいわ。…でも甘やかすのはほどほどにね?」


「ユーガならだい…」


「ほどほどにね?」


「は、はい」


「よかった。じゃあお夕食にしましょうか!」



「おかあさま、こわかった」


「そ、そうだな」


 あれはやばかった。

 これ以上甘やかすなって脅しだった。 2歳の弟ですら、怖がる始末だ。

 母上のいないところで可愛いがることにしよう。



 今日は精神的に疲れたな…

 明日の訓練のために飯食って早めに寝よう!

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