8 王都での一時
次回はフルーラ視点で進めるつもりです。
新キャラを出したい!
リュサリー王都魔術学園はこの国で唯一の魔王公認の学園である。この学校では種族差別を禁止しており、破ったものに対しては厳重な処罰が下されるため種族間での上下関係が無いことで有名だ。
そんな学校の入試は魔王公認の学園ということもあってかレベルが高いというのもまた有名である。
「やっと着いたねルイくん!」
「はぁー、そうですね師匠」
飛んできたとはいえ中々に時間がかかった。しかも師匠付きでだ!保護者同伴などという規則がなければ1人で来れたのに。
「あぁ懐かしいなぁ、言ってなかったが僕もここの学園の出身なんだよ」
師匠の出身校だったとは初耳だな。
「じゃあ師匠は知り合いがいたりとかするんですか?」
「...まぁね、だけど随分昔のことだから会うこともないさ。そんなことより試験会場に向かおう!」
一瞬師匠の表情が変わったような?気のせいか。
「そうですね、あと2時間程度で始まりますし向かいましょう」
しかし俺達が試験会場に向かっているとある問題が起きた、あまりにも注目されているのだ。
「え、あれグラン様じゃない?」
「うそ?!本物?!」
「サ、サイン貰わないと!」
「グラン様こっち見てー」
そう、師匠がだ!二つ名とかついてるし結構有名なのだろうとは思っていたが、これじゃアイドルじゃないか。
「師匠?こんなに有名だなんて聞いてないんですが?」
「ごめんねぇ?僕有名人だからさ、ルイくんも師匠がどれだけすごいかわかったかな?」
この人絶対こうなるの分かってて変装してこなかったな。
こうなるともちろん一緒にいる俺にも注目が集まる。大体は師匠に対してなんだが、ちらほら
「一緒にいるやつ誰だ?」
「まさか、恋人?!」
「は?許すまじ」
「どうやら死にたいみたいですわね?」
いや殺意高いな。なんで師匠はこうなるって分かっていてこんな堂々と?
いや多分これ忘れてたな?師匠は顔に出るタイプだからな、すぐ分かる。一応笑ってるけど口の端がひきつってるし。
「まぁいいです。早く行きましょう」
試験会場に着けば関係者以外入ってこれないだろうし。試験会場に行ったら行ったで注目されるんだろうけど...
「あ、ルイくん見えてきたよ、あそこがこれから君が通うことになる学園さ!」
「受かったら、の話ですけどね」
本当にここなのか?あまりにも大きいんだが?もはや城レベルだぞ。
「なんというか立派ですね」
「ふふふ、そうか?なら学園長に言ってやってくれ、喜ぶと思うよ?」
この顔、なんかあるっぽいけど悪いことじゃなさそうだし機会があれば言ってみるか。
「受験生の方々、受付はこちらです」
あっちで受付してるのか、そろそろ始まるし行かないとな。
「師匠、行ってきます」
「あぁ、結果楽しみにしてるからね」
ここまで来たら合格するしかないだろう、受験なんて久しぶりだが頑張るか。
「あ、ルイくん終わったら一緒にご飯...あ、ちょっと待って!ルイくん〜」
後ろが騒がしいが無視しよう、周りの視線が痛いからほんとにやめてくれ師匠!
「行ってしまいましたね、フルーラ様」
「うん、だけどルイくんなら大丈夫だろう。それより僕達にはやることがあるからね、行こうかノエル」
久しぶりに会うが、あの人はどんな顔で迎えてくれるんだろうか?楽しみだ。
学園はとにかくでかいです。
敷地は東京ドーム2個分ぐらいあります。
実は学園長が...