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鬼の子は魔女の弟子  作者: 新真
君は僕の弟子
6/8

6 そして魔女はドアを開ける

今回はフルーラ目線で進んでいきます。


ホワイトデー?何それ?

彼がここに来たのは本当に急だった。


「誰かいませんか!」


「うるさいなぁ、ここが誰の家かわかってるのかい?」


急に押しかけてきたその少年はボロボロで、そして...


「君は?!」


「俺を弟子にしてください!強くなりたいんです!」


僕は分かっていた、この子がここに来た理由を、強くなりたい理由を。だけど断らなくてはならない、それが決められた事なんだ。


「その様子だと僕のこと知ってるみたいだけど、僕は弟子を取る気は無いよ。悪いが他を当たってくれ」


「でも、俺は!」


「しつこいよ...」


気は進まないが彼はここで消えてもらうか?罪になる訳では無いが...まだ子供だ、さすがに可哀想か。


目の前で頭を下げ続ける少年に目を向ける。


「この周りは魔獣も出るからね、今日ぐらいは泊まっていったらどうかな?ただし、明日になったらすぐ出ていってくれ、これが条件だ」


「なら...あんたに用はない」


この返事も分かっていた。彼にとって私は強くなるための道具でしかないのだから。


だが、魔獣が出るというのは嘘ではない。この歳の子供が1人で明日を迎えることは難しいだろう。


『ウォォォォォン』


「...分かった明日すぐ出ていくから今日だけ泊めてくれないか?」


「僕には用がないんじゃなかったのかな?」


「くっ、お願い...します」


「いいよ、1晩だけだからね」


ここで泊めるという選択をしなければ、僕と君は出会ってなかっただろう。


ただこの選択が正しかったかと言えば分からないけれど。


「倒れるように眠ってしまいましたね」


「当たり前だろう、あそこからこの家までどれだけ距離があると思ってるんだ」


空間魔術など使えるわけが無いのだから、徒歩で来たのだろう。


「それより...彼をどうするつもりですか?」


「明日すぐに追い出す、あとは知らないよ」


「それならさっき追い返しても同じだったのでは?」


確かにそうだ、なんで泊めた?可哀想だから?この後、彼がどうなるか分かっていて明日追い出すのに?


「気まぐれだよ」


「そうですか...」


沈黙がしばらく続いた後。


「ならいっそ弟子にしたらどうです?気まぐれで」


「弟子にしてどうする?力を与えれば彼は復讐のために使うだろう」


「ふふ、『僕は弟子を取らないんだ』とは言わないんですね?」


全くこいつは鋭いとこをついてくる。別にあの少年の一族が嫌いなわけじゃない。


ただこの国の決まりは従わなければならない、ただそれだけの事だ。


「匿ってどうする?わかるやつらには一瞬でバレるぞ?」


「学園に入れてはどうでしょう?今代の魔王はそもそもあの政策に反対だった方ですし、それに」


「あそこなら老害どもの目も届かない、か」


ん?もう朝か、この子のせいで眠れなかったじゃないか。全く迷惑な"弟子"だよ。


「とりあえず僕はこの子の事を見極める。ノエルは僕がいいというまで待機していてくれ」


「承知しました」


良く考えれば初弟子か、少しぐらい師匠らしくするかな。


そして魔女はドアを開ける


「おーおはよう、よく眠れたかな?」

老害ですがなんと4人います!

おー怖


今のフルーラはルイのことが大好きです

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