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97「魔王城」

私達一行は魔界スルトヘイムに再びやって来た。

目指すは魔王ダシハヴァンが統治する都アシャンレニル。

パハジルさんの庵に熱気球は着陸し、それからは馬車の旅で此処まで来た。

無駄に目立つのは、具合が悪いと言う判断からだ。

馬車の旅はゾルックさんの案内で迷う事無く辿り着けた。

馬車はここに隠して繋いでおく。



王都アシャンレニルは、周囲3km程の外径の城下町で囲まれている。

王城はその中心にあり、水堀で囲まれている。


「城下町は無計画に造られているのか」


と言いたくなるほど乱雑で、正にダンジョン状態。

こういう所だと、大型の攻城兵器は持ち込む事が出来ない。

大勢の兵士達で攻め込むにしても、すんなりと王城まで辿り着き難い。


日本の城もそうだけど、守備に重点を置いて造られた城塞はそうなっている。

大軍で押し寄せても、城下町迷路で戦力は分散され、先ずここでゲリラ戦が仕掛けられる。


分断された軍団は城に辿り着いても、水堀で足止めを食らう。

城壁から投石と弓矢、魔法の嵐が襲い掛かるから、取り付く島が無い。


なんとか城門を突破して、場内に突入出来たとしても、敵の狙い撃ちの罠の中。

そんな場所と城門が城内にいくつか設けられている。

本丸に辿り着くまで、どれほど戦力が削られるか。


実際には削るどころか、全滅はまず免れない。

空からの急襲は廻りに構えられている櫓で防がれる事になる。


そんな城は篭城戦の準備だって確保されているんだろうね。

内部には兵糧や水の備蓄も、大勢の守備兵だって待機しているはず。



「ふむう…。 実に堅固な城塞だの、良く考えられておるわ」とパハジルさん。


街の住民は重税に喘ぎ、地方から齎される食料や物品も滞っていて、

圧政でついに暴動を起こした住民達により、街のあちこちで火事の跡がいくつもある。

街の中には暴動鎮圧のために、軍隊が出ているだろう。

まさに内乱状態だ。


これだけでも城の主は悪城主だと、誰にでも想像出来てしまう。

魔族たちの悪の王様は、正に言葉通りに魔王だね。


私達は暴動とゲリラ戦の迷路の街並みを抜け、

城の外周の水堀を越えて、城内に辿り着かなければ、事は始まらない。

攻城戦を仕掛ける方の絶望的な気持ちが解るよ。


私等の場合は、攻城戦をする訳じゃないけど。

将棋で言えば、少数精鋭で王将を取るのと同じ。

私らが忍者だったら城に入れるのかもね。




と、ここまでは普通の人の立場の思考ね。

ここで忘れちゃいけないダンマスのチート能力。


「クリエイトダンジョン!」


シレラはスキルを発動した。


城・城下町を含むエリアをダンジョン設定にする。

今いる此処をダンジョン入り口に設定。

足元には脱出用の移転トラップ配置。此処は出口になる。

入り口移転トラップは城内になる予定。

城内まで通路を見えない一本道に設定する。


ダンマスの権能を委譲したら、素直に帰るに帰れなくなる。

そのための移転トラップだ。

帰りは移転トラップで外に出てトラップの罠を破壊する。

そうすれば、追手を撒く事が出来るだろう。

いや、絶対にそうしなきゃいけない。



城内までの道は出来た。

これで妨害で足止めを食らう事は無い。

魔王の元まで一直線に行ける。


いよいよ最終局面だ。

ミモはポンチョの中でいつでも抜けるように六本の剣の柄に手を掛ける。

ゾルックさんには倉庫ポータルから、斬馬刀とモーニングスターと剣を取り出し渡す。

倉庫の中には残っている物はもう無い。


パハジルさんは後方で魔法戦と妨害ジャミングを担当してもらう。

タリマは後方でシレラが倒されたら、即脱出トラップに引き込む担当だ。

力が足りなければ、他のメンバーが加勢する事にする。


作戦は、城内で魔王の周りに側近はいるはず。

ゾルックさんとミモは、前衛で魔王の側近に対応してもらう。

シレラは単身で魔王に挑み、倒されスキルを委譲する。

その後は早急に撤退を開始し、脱出後は魔王の追跡を防ぐため、出口のトラップを破壊する。

以上の成功で今回のミッションはコンプリートだ。



全員、突入覚悟をお互い目で確認し頷き、いざ魔王王城内部へ。

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