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72「セスァレナの街」

ファヒテバルの街で資金稼ぎと、それなりの装備、旅用の食料や雑貨を揃える事が出来た。

ミモは装備を新調し、皆は鋼の剣が買えた。

ミモの剣は六本+斬馬刀。


海のダンジョンで拾い集めた剣はどれも程度が悪い物ばかりだった。

いつまでもそんなの使ってたら、冒険や狩りに支障を来し兼ねない。

だから鞘付きで鋼の剣に新調した。


六本の剣はそれぞれ鞘ごとポンチョの内側に縫い付けてある。

外側からは見えないし、腰に六本も差す訳にはいかないからね。

ポンチョは剣の堅さで守備力も上るし、良い事だ。

重さは体力の付いたミモなら大丈夫でしょ、たぶん。


腰のベルトにはモーニングスターが差してある。

程度はどうか解らないけど、これはこれで使えそうだし。

ミモだけは重装備だね。

何かの時は更に魔族から頂いた鎧を着てもらう事になっている。


皆が持つ肩から掛けるポーチには、短剣や水筒、少しの食料を詰め込んでいる。


装備も荷物も多くなって車を引くロバは大変そう。


そういえばロバに名前付けてなかたっけ。

皆で話し合ってロバの名前は「ロシナンテ」に決定した。

そのうち何とかするから、頑張れロシナンテ!




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次に向かう街は一寸大きいらしい。

聞いた話だと、規模としては都市クラス。人口は街クラスだという。

なんだ?そりゃ??と思う。


その街の名は信仰都市セスァレナ。

私らは誰も信心なんかしていないけど、変わった風景や名物料理があるかもしれない。

毎日毎日、生活のために狩りや金儲けに腐心してたら心が荒む。

せっかくの旅の冒険者なんだから、たまには観光だってしたいって思うよね。



街中はわりと清楚な雰囲気が溢れている。

他の街のような猥雑さが少ないのかな。

下品そうなのは目に付かない。


露店も他とは違い、テント張りの屋根の店は無い。

皆キチンと屋根の下で営業している。

衛生に気を使っているのかな。


露店の一つに、薄く伸ばした小麦粉を焼いてカットした果物を包んだお菓子を売っているのが見える。

くー、美味しそうだねぇ。

タリマもミモも落ち着きを無くしている様子。

ぜひとも味わってみなければ。



見つけた宿屋にロバと車と荷物を預け、街中を徒歩で散策する事にした。

さっそく先ほどのお菓子を買いに行かないと。


値段は銅貨二枚。

思った通り、かなりの美味だった。

こういう食道楽が出来るのは自由に行動出来る冒険者ならではだね。


この街で一番の観光名所と言えば、神像が祀られてる大聖堂だというのを露店のおっちゃんから聞いている。

どんなものか見に行ってみるのも良い。





案内に従って大聖堂とやらを見物しにやって来た。

神像は大聖堂の一番奥に有るらしい。


大聖堂は天井が高く、荘厳な感じ。

香木でも焚かれてるのか、良い香りがする。


神像はと言えば、2m位の壇の上に3m位のミモのような像が飾られている。

女性の像で目は三つ、腕が六本。

膝を組んで背もたれの無いイスに座っている。

背後には何やら複雑な模様の彫刻で飾られている。


うーん。

こういうのでも神聖なのかな。

女性で腕六本なんて造れば、その特徴だけで似てしまうんだろうな。

ミモに似ているせいか、珍しい物見たって気がしない。


見る物見たから、別の所を観光しに行こうかね。

大聖堂を出るとき、入り口辺りで数人の人が口論していた。

きれいな街でも喧嘩くらいは有るか。

私達はそんなものを気に留めず歩き去った。




次に向かうのは、広場で演劇を公演していると人から聞いた。

演劇ねー、どんな演目をやってるのか気にはなる。

今まで、そういうものを観るような生活して来なかったから仕方無いか。


演劇ステージの周りを立って観る形式のようだ。

要するに青天下の大道演劇。

演劇が終ったら、お捻りを投げるのかな。


演目は悲恋物か、私はどちらかと言えば喜劇の方が好きだな。

それでも結構な人混みだったりする。


人混みの中には、子供連れの親子も混ざっている。

演劇内容は子供には、たいして面白く無かったろう。

イタズラしだす奴もいる。

スカートめくりなんて、ワルガキはすぐやったりする。

私達は皆ズボンを履いているから、めくられるスカートは無い。

スカートは無いけど、ミモのポンチョはめくる事は出来る。


そしてポンチョは子供の標的に……。


ポンチョをめくった子供は思わず息を呑む。

そう、ポンチョの中を見てしまったからだ。

悪戯そうな笑顔は消え、顔を引きつらせている。


子供は親に見たものを話す。


「おとーさん、あの人手がたくさんある」


その声を聞いた見物人達の目線が集中する事に。

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