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68「波打ち際」

エカサの街じゃ見事な悪目立ちした。

あれほどの獲物だ、目立つのも無理は無い。

イヤでも目立つ。


目立てば当然禄でもない連中だって集まってくる。

誰だってそんなのと係わり合いたいなんて人は居ないだろう。

私達も、それは同じ。


必要な物を買い込んで、早々に別の街に行く事にした。

もちろん道中二人のレベリングは欠かせない。


街の人から聞いた話だと、14日ほどで海辺の街セーズルアに着くはずだった。

たとえ徒歩やロバの足でも。

でも、1ヶ月もかかってしまった。


なぜなら、二人のレベリング修行が手間取ってしまったから。



二人はよく頑張った。

それはもう。

頑張りの結果は、


シレラ LV/30、ST/132、VT/220、MP/100

    ヒーリングの魔法。LV/20


タリマ LV/18、ST/40、VT/90、MP/40(魔法を習っていない)

    スキル/ダンジョンマスター(スキルレベルは不明)


ミ モ LV/35、ST/185、VT/310、MP/230

    ファイアボールの魔法。LV/40

    ヒーリングの魔法。LV/50

    スキル/魔眼(ステータスが見れる)


おお!ミモは私のレベルを超えてるじゃないか。

やっぱ、魔族って成長早いんか?

なぜ、こんなミモは仲間とはぐれたんだろう。

ミモは、やれば出来る子なのに。




途中、沢山買い込んできた食糧は尽き、道中狩をした獲物を食べ続けてきた。

毎日肉ばかり。

元々肉は好きな食べ物だけど、それでも毎日同じ物食べてると嫌になってくる。

気持ちばかりか、胃が嫌がり始める始末。

早いとこ次の街に着いて、美味しいもの食べたいね。


道中は例によってタリマの創った簡易ダンジョンで休む。

普通に野営するより、よほど体が楽だ。

何たって寝ずの番は要らないし、安全の注意もしなくて良い。




早くないロバの足で旅をし続け、セーズルアの街が見えてきた。

この街は海の近くにあり、海産物が名物の港町でもあると聞く。


シレラ・タリマ・ミモの三人は初めて見る海に興奮した。

初めて感じる浜風、海の匂い。そして潮騒の音、海鳥の鳴き声。

全てが新鮮だったし、気持ちも高揚してくる。


街に入る前に、岩がむき出しになっている浜辺へ降りて、

寄せては引いていく波に足を浸かり、海の風景を堪能した。

ブーツを脱げば、足の疲れも涼風や海水に癒される。

誰も泳げる者はいないから、波打ち際で遊ぶだけ。


「気持ち良い!」


三人で岩場で遊んでいると、突如大きな波が来た。


ドドドーーーー


大きな波は、逃げ遅れたミモに覆い被さり、

あ!と言う間にミモは波に連れ去られてしまった。


「ミモー!」

「ミモー!」

「ミモー!」


パニックになりながら必死に呼んだけど、ミモからの呼び声は無い。


「ミモは海のダンジョンに連れ込まれたのを感じる」


海のダンジョンだって?

世界にはダンジョンはいくつもあるとは聞いていた。

何もダンジョンはタリマが創った物だけじゃない。

他にもダンジョンが有るという事は、タリマの他にもダンジョンマスターがいるという事。

そのためにタリマはダンジョンを創って助けに向かう事が出来ないと言う。


要するにここのダンジョンの支配権がタリマに無いという事らしい。

ならば、今すぐにでも助けなければ、命が無いという事にはならないだろうから、セーズルアの街の冒険者ギルドで人員を集めて、ミモをダンジョンから救出しなければ。


ダンマスの権能が使えないタリマは普通の冒険者と変わらないという事になる。

いや、普通より下といった所だろうか。

ああ、それにしてもレベリングしておいて良かったよ。


セーズルアの街の冒険者ギルドを探しに街に入って行った。






セーズルアの街は地方の街として、それほど大きな街じゃない。

漁業が盛んなため街全体、魚の臭いが立ち込めている。

街の中ほどで冒険者ギルドは見つかった。

目立つような建物じゃないけど、看板がぶら下がっているから間違いない。


急いで依頼を申し出なくては。

出来れば腕に覚えが有る冒険者が望ましい。


仕事内容は、『海のダンジョンアタックと少女探し』

報酬はダンジョンで手に入れた物品の山分けと支度金に銀貨を各三枚。


依頼内容を書き込んだ申込書を、カウンターの係りの女性に手渡す。


「ギルド長の承認がもらえれば、依頼票は今夜にも貼り出されますよ」


「解りました、待ちます、良いのを紹介してください」


ここまで来れば、冒険者が集まるのを待つしかない。

街で食事を終え、日が暮れかかる頃、もう一度ギルドに顔を出した。



集まったのは四人。


ギルドレベル9 ベウード 男性の剣士

ギルドレベル10 ラシギト 男性の戦士

ギルドレベル8 ヒュルア 女性の治療士

ギルドレベル9 レジョル 男性の魔法士


私とタリマを含め、六人のパーティーが結成された。

割とバランスは取れていると思う。



この街の人は海のダンジョンのことを知っていた。


漁師などダンジョンに引き込まれる事がある。

ダンジョンで今まで幾人もの冒険者達がアタックを繰り返している。

まだダンジョンを制覇した冒険者パーティーはいないらしい。

入り口は沖合いの岩礁に在ると言う。


そんな情報が流れている。



それでも明日は漁師に船を出してもらってダンジョンに入らなきゃ。

ミモは無事でいるだろうか。

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