表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら魔王の放蕩息子な件 魔族の国の駄目な放蕩王子だから好きにさせてもらおう物語  作者: ぽてち
魔族の国の駄目な放蕩王子だから好きにさせてもらおう物語
30/397

30「王子対魔王」

厳格ではあったが、愛情溢れる父王が魔王に変貌した。

その雰囲気は『魔族の王』と言うより、『魔の王』に見える。


反射的に抜剣してしまった自分達の罪悪感と、王に対する叛意の嫌疑。

全ては自分たちの意図した事と真逆の事態全部に恐怖した。


「父上ー!」


恐怖に耐えられなくなったヘンモレドス王子は本能的に父王ロンオロスに斬りかかる。

それを切欠にバウソナ王子も教師達も我を失い、魔王ロンオロスとの戦闘に飛び込んでしまった。


「おのれら、余を誰と心得る!」


Dgooooooooooooooooooooooooooo


ロンオロス王の怒りが具現したような爆裂が、ヘンモレドス王子達の目の前で炸裂した。

ヘンモレドス王子達は爆風に翻弄され、壁を叩きつけられ、壁に穴を開け吹き飛ばされる。

怒が怒髪天を突いた魔王は、ヘンモレドス王子達に追撃を掛ける。


王の両手は赤く燃え上がり、炎の力は凝縮されていく。

凝縮された炎はヘンモレドス王子達に撃ち出される。

炎系魔法、ファイアーボールの上位魔法ファイアーインパクトである。

室内のため、まだ魔力を押さえているのだが、当たれば只じゃ済まない。


剣術教師のマクガナとユノギッドは魔法が着弾する前に、魔王ロンオロスに斬りかかる。

着弾前に術発動者を倒すのは、剣技の対魔法戦の定石ではある。

王室付きの剣術教師はそういう経験を重ねている。

火急の事態に考えより先に体が動くように訓練も積んでいる。


最悪なのは、その戦闘を切り結んでしまったのが、自らが仕える王に対してしまった事。

魔法で応戦する王には防御用の鎧も道具も持ち合わせが無い。

多少の傷なら回復の魔法で対処出来るが、援軍を待つ間に深手を負うのは危険すぎる。


「わあああああぁぁぁぁぁぁーーーーー」


ズド! ザクン!!!


「ぐお!」


ユノギッドの剣はロンオロス王の肘と脇腹を捉え、切り裂いた。


ロンオロス王は覇気と闘気で剣をガードするが、十分なガードには及ばなかった。

それでもすぐに崩れ落ちる事は無い。


「あ、あ、あああ……。 王を手に掛けてしまった……」


意に反し、己の主君と切り結び、傷を負わせた罪の意識に慄くユノギッド。


「「「出会えー、出会えー、曲者だ」」」


王の執務室方面で起こった爆発炎上に、城内の騎士達が駆けつける怒声や足音が迫り始める。

マクガナが咄嗟に身の保全を図り、ヘンモレドス・バウソナの逃亡強行する。


「バウソナ様、ヘンモレドス様、急いでお逃げを! 我らも同行致します。さあ急いで!」


この日、バウソナ王子、ヘンモレドス王子、剣士マクガナ、剣士ユノギッド、魔術師ヘルデーヴァ、魔術師ハルワックは、不本意な結果に首都ザウィハーから脱出・逃亡するしかなかった。









「城内の者を集めよ!ロンオロス王が襲撃され、深手を負われた。急げー」


城内では、王暗殺事件で騒然となった。



「バウソナ、ヘンモレドス、莫迦な奴……」


城内で治療魔法の使える者は、大至急でロンオロス王にヒーリングを掛ける。

覇気と闘気で身体を固めたロンオロス王は重体ではあるが、幸運にも命に関わる事無く生き延びた。


しかし王はこの日より、寝所から起き上がる事が出来なくなった。

剣の傷は背骨へと達し、脊椎に影響を与えたようだ。

今後も不慮の事態が起こる可能性はある。



……せめて命ある今の内に今後の方策を決めねばなるまいな。


「パソアード大臣を呼んでくれ」


ロンオロス王は部屋に控える侍女に伝えるのだった。



「ロンオロス王、お呼びで?」


「うむ。今回の襲撃者はバウソナ、ヘンモレドスだ、二人は逃げた。だが追撃も指名手配もするつもりは無い。全ては余の不徳の結果であろう。この事態を余は真摯に受け止めなければならぬ。しかし今後の事も決めねばなるまい。それで其の方を呼んだのだ」


遺言をしたからと言って直ぐに死ぬ訳では無い。

それでも今回のような万が一の事故に、今後遭わないとも言い切れない。

あくまでも国体を揺るがさない為の事前の遺言をしておく事にした。


「ロンオロス王、お気を確かに」


「ああ、良い、心配は無用ぞ。 して、今後の事だが、今から語る事を余の遺言とする」


「はは、しかと承ります」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ