123「山頂のドラゴン神殿」
あとがき欄にYoutubeのURLを張ってみる事にしました。
文面からは音楽は聞こえません。
イメージ的として聞いてもらえばと思っています。
Youtubeからの無差別にチョイスしただけの紹介URLですから、
アフィリとは無関係です。
楽しんで頂ければ何よりです。
魔族の国の駄目な放蕩王子だから好きにさせてもらおう物語 パラレルアナザーの章
山頂のドラゴン神殿
ドラゴン神殿は国の北東に建っているらしい。
街中を歩くのと違い、国内を歩くとなると、かなり遠い場所になってしまう。
しょうがないから、宿から馬車を出して向かう事にした。
近くに行って解ったけど、ドラゴン神殿って10000m級の一番高い山の上に在ると言う。
神殿への参拝者は、山の険しさに信仰心を試されるという話だった。
「止めよっか、あんな山に登りたくないし」
「そうでありますなぁ、祭神とは酒場で会ってるし」
「ん、わたしも」
シレラ達は神殿のある山の麓の宿場町で考え込んでいた。
行って観光するだけの目的で、あんなに高い山に登りたいとは思わない。
麓の宿場町で温泉に入って寛いでいた方がマシに思えている。
「ピルアーナ、あんた空飛ぶ魔法の絨毯とか出せない?」
「それはかなり難しいですー」
「そっか、あれば道なんて歩いてなかったよね」
神殿のさらに向こうには、まだ人化出来ない幼いドラゴン達が暮らす場所もあるらしい。
そこは人に例えるなら、寄宿学校に当たるとか。
「牧場なら見に行ったかもしれないけど、寄宿学校じゃなぁ」
寄宿学校に訪れる人がいるとすれば親だけなんじゃ?
「西の方に行けば湖があるって聞いた」
タリマが情報を得て来たようだ。
そこなら馬車で行けるだろうと考えて出発する事にした。
やがて見えてきた湖は対岸まで数km程度で、それほど大きな湖じゃない。
……それでも湖を見ていると、心安らぐものってあるよね。
「湖面を渡る風が気持ち良いのであります」
と、その時、上空から湖に派手にダイブする奴がいた。
ドドーン
デカイドラゴンが湖に飛び込んだ。
……やっとドラゴンの国らしくなってきたか。
湖岸にいた人達は跳ね上がった水を被る事になった。
「何となく想像がつくけど、こういうヤンチャな事をするのは、
たぶん人化出来ないドラゴンでしょ」
……もしかして寄宿学校からの逃亡者か?
「うう~、びしょ濡れになった」
「こらー、何するでありますか」
ドラゴンに比べ、小さい私達がびしょ濡れになった様子を、
屁馬鹿にした様子でこっちを見ている。
「もう、怒ったのであります」
「あのバカを湖に閉じ込める」
タリマが能力を発動した。
湖はダンジョンになり、ドラゴンは頭だけ出した格好で閉じ込められる。
どう足掻いても湖から脱出は無理だった。
やがて近隣の村から、人々が駆け寄ってくる。
「皆さん、大丈夫でしたか?」
「全然大丈夫じゃないです、私らこんなに濡れちゃったんだから」
「ホッホッホッ、すまんのイタズラ小僧のために」
「ひっ、ヴァハムート様!」
「お詫びと言っちゃぁ何だが、儂が頂上の神殿でも招待しようかの?」
ヴァハムートは、人化を解き、金色に光る巨大なドラゴンの正体を現した。
湖に飛び込んで来たイタズラ小僧の四十倍はありそうな大きさだ。
金色の六対の翼を広げ、シレラ達を背に乗せ、神殿まで飛翔する。
「お、大きいんですね」
近隣の村から心配して来てくれた人達は、ヴァハムート神を初めて見るのか、
驚愕した顔で拝礼の姿勢をとっている。
どうやらヴァハムートも民衆の前に滅多に姿を現さないようだ。
それを敢えて姿を現したのは、チャンディーの秘密をばらした償いでもあるのだろう。
山頂の神殿では、神官達が初めて見る巨大なドラゴンに恐れおののいていた。
神官達も人化したドラゴンではあるが、ヴァハムートの大きさには敵わない。
空母ほどの大きさのドラゴンは、まさに空を飛ぶ宇宙戦艦のようなものだった。
山頂の神殿はすぐに到着した。
大理石で造られた神殿は、ヴァハムートが入れる位はある。
巨大で荘厳な風景も、ヴァハムートが入ると、段ボール箱に入った猫のようだ。
神殿から眺める風景は、遥か向こう雲海の合間から臨む方向に、魔王城首都ザウィハーを見つける事が出来た。
「ほー、あれがニホバルさんの国でありますか」
「私達、やっとここまで来たんですね…」
ピルアーナは胸に来る物があるようだ。
山頂の景色を堪能したシレラ達は、ヴァハムートに礼を言い、泉の畔まで送ってもらった。
翌日、シレラ達は次の街に向け出立した。
旅の途中、意を決したピルアーナは最後の試練に答えを出す。
どちらの答えを出しても、チャンディーは願いを叶えるのだが。
https://www.youtube.com/watch?v=mMJ8CuVHR04
キングギドラ テーマ曲




