115「サッシリナ酒場」
あとがき欄にYoutubeのURLを張ってみる事にしました。
文面からは音楽は聞こえません。
イメージ的として聞いてもらえばと思っています。
Youtubeからの無差別にチョイスしただけの紹介URLですから、
アフィリとは無関係です。
楽しんで頂ければ何よりです。
「ほえー。ダンマスの力ってスゴイんですねー」
ピルアーナが感心してる。
寝泊りするだけが、ダンマスの能力じゃないんだよ。
街道を道なりに何日か進んでいくと、サッシリナ公国に辿り着いた。
「凄く小さい国だね」
この国の領地といえば、見渡せる範囲だけ。
それでも唯一の売りは『ダンジョン』があるらしい。
そんな訳で、この街は冒険者で賑わっている。
「あちらの世界と違って天然のダンジョンかぁ」
シレラ達は情報収集のため、酒場に来ていた。
酒場には、雑多な人間達が様々な話に花を咲かせている。
「俺は5階層まで潜ったが、まだお宝にありつけねぇ」
「俺は10階層だぜ、この間、魔物を引き連れしやがった奴がいて懲りたぜ」
「新しいダンジョンじゃなきゃ、他の冒険者に荒らされた後だから、何も残ってねぇ」
「誰かあたしのメンバーにならないかい? この間の探索で仲間が減っちまったんだよ」
色々な会話が飛び交って騒がしい。
ダンジョンの街だから、話題がダンジョン中心になるのは最もだったりする。
シレラはニホバルの情報を聞きたかったけど、話題にも上らない。
「よう、そこの姐さん、あんた体格が良いねえ、あたし等んとこ来ないかい?」
女の冒険者がミモに目を掛けて寄って来た。
「ミモはシレラのパーティーの者だから、他のどこにも入らないのであります」
「ほうシレラってのはどいつだい?」
「わたしだよ」
「何だい、経験の無さそうなのがパーティーリーダーやってるのかい?」
「シレラを侮辱するのは許さないのであります」
酒場が騒然とし出した。
絡んで来た女は『ブレンダ』アマゾネス出身で、この酒場では幅を利かせているらしい。
立ち上がったミモの胸倉を掴もうとしたブレンダの手をミモは掴み返す。
自称LV70を越えるミモは結構力が強い。
ブレンダの両手を掴むミモ。
「ふん、両手を封じたくらいで動けないあたしじゃ無いんだよ」
蹴りを入れようとするブレンダ。
ブレンダの足はポンチョの中から出てきたミモの手に掴まれた。
思わず残った足で蹴りを入れようとするが、その足もミモに掴まれ動きが封じられる。
「何なんだ、お前、あたしの手足を全部掴んで拘束するだと?」
「乱暴な人はキライなのであります。あなたには大人しくなってもらうのであります」
ミモの残った二本の腕がポンチョをガシャンと翻して出現し、ブレンダを連打する。
「何だと? お前いくつ手があるんだよ!」
ドドドドド
グワッ!
ミモの連打を浴びたブレンダは気を失った。
「ろ、六本の腕の魔族だと……」
酒場の男達が周りから引いていく。
「あわわわ、どうしましょうシレラさん」
ビビリ慌てるピルアーナ。
「なに、良くある事さ」
「「ブレンダ」」
仲間のアマゾネス達が、抜剣しながら酒場に飛び込んで来た。
飛び込んで来た二人のアマゾネスを見たミモも抜剣する。
ポンチョの中から、それぞれの手に、一振りづつ剣を抜いた。
六本の腕を横に伸ばし、ジャキンと剣を上に向けて威嚇するミモ。
異形の相手に攻撃を途惑う二人のアマゾネス。
ミモは腕の位置を変え、六本の剣をジャキンと前方に向け、ワサワサさせる。
「あんたら、今の内に仲間連れて行かないと大変な事になるよ」
つまらなそうな顔でシレラがアマゾネス達に撤退を促した。
「くっ、撤退だ!ブレンダは引き摺っていく」
アマゾネス達はいなくなり、この場は収まった。
「ダンジョンどうしようか」
「潜ってアイツ等に付狙われたら面倒臭い」
「そ、そーですよ、ダンジョン潜るの止めましょーよ」
「少しは興味があったのであります」
結局シレラ達は、翌日この街を離れる事に決めたのだった。
もっとも騒ぎを起こした酒場は、入店禁止になったけど。
「それにしても、皆さんスゴイです。強いです」
ピルアーナは興奮が収まらない様子。
「まさか私らのパーティーに入れてくれなんて言わないよね?」
「え?駄目ですか? 私役に立つと思うんですけど」
「ん、役には立つ」
「でしょー、でしょー、だから良いでしょー?」
「こちらにも都合ってものがあるの、どうしてもってんなら、取敢えず仮採用って事で」
「仕方無いです。仮採用で我慢します」
ピルアーナはこうしてシレラのパーティーの一員になった。
BGM紹介じゃないけど、カーリーの秀逸な動きが最高です。
https://www.youtube.com/watch?v=ROssbvtE41U
The Golden Voyage of Sinbad (1974) - Battle with Kali




