表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/9

天使模様

市場の 呉服屋の主人から依頼された絵 変化する周囲

さてどうなる


健太が 呉服屋のシャッターの絵に 本格的に取りかかったのは 11月の終わり頃だった

市場の奥の店のシャッターに 絵を描いた時と違い 今回の場合は依頼主がいてるので 下書きをし 依頼主と打ち合わせをする 念の入れようだ 脚立も美術部から借りている

健太がシャッターに絵を描くのを見ようと 毎日数人の南高校の生徒が来ている 時々美術部員も手伝っている

そんな光景を 里美は嬉しく思い 応援していた


そんなある日のお昼過ぎ 若葉が

「里美おばちゃん」と店に入ってきた そして「ここでお弁当食べて良いかな?」と言ってきた 里美は

「じゃあ お茶を入れましょうね」とお茶を入れる支度をしていると 今度は恵が

「お母さんからの頼まれ物 買ってきた」と言って 店に入ってきた 里美は3人分のお茶を入れると

「今日は冷えるね」と言った 若葉は

「ここでお弁当食べれて 嬉しいわ!」と幸せそうに お弁当を食べていた 里美は

「今日は学校もう終わったの?」と言うと 若葉が

「テスト今日で終わったんやけどな お母さんが 間違ってお弁当作ってん そやから教室で食べるより 外で食べたかってん でもなー 雨降ってんねん」と言った 恵も

「テスト終わった後って 学校から出たいもんな!」と言った 里美は

「ここやったら 来ていいんよ」と言った 里美は思った

「いつも 公園でお弁当食べてる人っていてるけど 雨の日とか 寒い日とかは どうしてるんやろ?」と言った すると恵が

「私のお姉ちゃんが言ってたけど この頃のお勤めしてる人 節約とかで お弁当作ってる人多いみたい 外で食べる人は雨の時は 仕事場に少しでもスペースがあれば良いけど それも無い人は 屋根のある所で食べてるみたい 寒いのは我慢してるみたい」 里美はそれは大変だと思った すると若葉が 食事を済ませ

「こんな場所 もっとあったら良いのに」と言った 里美は 思いついた

「ここでお弁当を食べれるスペースを作ろうか! ここで売ってるお茶を買えば お弁当を食べて良いってことにすれば 良いかも」と言った 若葉と恵は

「賛成!!と」拍手した 里美はもう一工夫何かないかと思った 若葉が

「こんな寒い日は お味噌汁有ったら いいなー」と軽く言った それはいいと里美は思った 若葉が

「でもな コンビにで売ってるカップ味噌汁 100円以上するねん」と言った 里美はカップのものは意外と高いのか と思っていると 恵が スーパーの袋から何か取り出した

「今日スーパーで安売りしてた お徳用のインスタント味噌汁10袋で168円」と言った 里美はそこで

「この お徳用味噌汁を一個ずつで売ったらどうやろ?外で食べる人は コップもお湯もないと思うし ここに紙コップとお湯を置いて セットで一個50円ぐらいやったら どうかな?」といってみた 二人は

「それ良いわ」と言った 恵は続けて

「そやけど 私らが今座ってる場所 外から見えへんのよ だから そんなことできる 場所があるのも 解りにくい 思うわ」と言った 里美は 表から解りやすくするのはと考えた 

「椅子と机を 入り口の近くに置いて ここで持込のお弁当を食べれると 表から見える所に書いといたらどうやろ?」と言った 若葉が

「味噌汁一個50円ってのも 解るようにしたら 嬉しいと思うわー」と言った

里美は思った 模様替えをしよう!


一方 シャッターに絵書いてもらっている 呉服店のほうも少しだけ 変化していた

達子が 午前中の仕事をしていると お昼前に女子高生が 店を覗いていた

達子は何をしてるのか 奥の絵でも見に来たんやろと思っていると 店のドアが開いた 達子は

「天使の絵やったら まっすぐ奥でっせ」と言うと その女子高生はベターっとした口調で

「これ綺麗やなー」と言った 達子は

「京都の職人さんが作った舞扇でっさかいな」と言うと 女子高校生は

「触りたい」と言ったきたので 達子は

「あきません!」とぴしゃりと言った 女子高校生は

「これ 踊りの時に使うの?」と言ったので 達子は

「日本舞踊です」と言い切った 女子高生は

「踊る時使うんやねー」と考え「ヒップホップで使えるよね」と言った 達子は

「ぴっぷほぷ??何ですのんそれ?」と言うと女子高生は

「ヒップホップ! ダンスや!踊り!」と言った 達子は

「その なんや言う踊り? でこれ使うって?どないしますのん?」と言うと 女子高校生は

「うちなー グループでダンス大会出るようになってん そやけどなー 他のグループと同じ事やってたらな えー成績残されへんねん そやからこの扇で綺麗に派手にしたいなー 思て・・」と言った 達子は

「あんた 舞い扇使こうた事 有りますのんか?」と聞くと 女子高校生は

「使ったこと無いよー でもなー練習もしてへんのに 出来ひん言うのは おかしい思うで やれるかどうかは解らへん」と 言った 達子はそれも一理あると思った それで店の置くから

「この白扇で 練習せなあきません!」と言った 女子高生は

「これで 練習かー」と言って 白扇を手に取った 広げ手を少し動かした それを見た達子は

「持ち方が違います 指でつまむ様なんでは あきません」と女子高校生の手を持って直接治した そして動かす手を見て「動かし方が 違います!もっと柔らかく ゆったりと 手首を柔らかくです」と言い 扇の使い方を教えていた 女子高校生は さっきとは打って変わって 達子の教えを真剣に聞いていた

しばらく 達子が教えていたが 女子高校生は時計を見て

「あっ バイトの時間やわ! 又来るわー」と店から出て行った 達子は(この頃の子は 扇子も使こうたことないんでっしゃろか! しつけもなってへんのと違うんとちゃうやろか? それにしても 忙しい子や)と思った

2~3日後 又女子高校生が 友人を連れてやってきた

店に入ると 女子高校生は

「おばちゃん バイト代入ったから 舞い扇買いに来た」と言った「それで値段 いくらなん?」と聞いてきた 達子は「どれですか」と聞くと 女子高校生は

「あの綺麗のは?」ベターッした口調で言い ショーケースに入ってる扇を指差した 達子は

「あれは8万円です」と答えると 女子高校生2人は 

「8万 高っー!」と 驚き悲鳴を上げた 達子は「これは 京都の職人さんが 一つ一つ 丁寧に作ってるもんやさかい きちんとしたもんです それにまだ高級品は 箱にしまわれてます」と言った 女子高校生は

「ほんなら この前見せてもろーた 白い扇子は なんぼになるん?」と言った 達子は

「3000円になります」と答えた 女子高校生は

「白でも それだけするねんなー」とため息をついた 達子は

「うちのは 白でも 和紙使うて 骨も京都の一流の使うてますから そこらへんに売ってるのより 丈夫です」と言った 女子高校生二人は 少し悩みながらも

「じゃあ 3000円の買います」と言った 達子は

「一つ3000円になります いくつご入用で?」と聞くと 女子高校生は

「5個 下さい」と言った そして達子は

「でもあんたら 踊りに使うんでっしゃろ ?」と言った 女子高校生は 

「そうやけど」と言った すると達子は

「あんたら 舞い扇の使い方知ってはりますのん?」と言い「売るんやったら 私も責任があります 持ち方 動かし方 教えてから 売らしてもらいます」と言った 女子高校生二人は 少し驚いたが 先日店に来た高校生が

「よろしくお願いいたします」と頭を下げたので もう一人も 同じく頭を下げた

そして ダンスチーム五人が 全員集まれるのが あさっての夕方5時前だったので そのことを達子に伝えると 達子は

「それぐらいに この店の前にきて下さいな その時渡しまっさかい 代金もその時にしましょ」と言った


2日後 ダンスチーム五人は 呉服店の前にいた 達子も店の前で

「今 店のシャッターは夕方5時ぐらいに 下ろしてあげんといかんのですわ」と言って シャッターを下ろし始めた 女子高校生は何だか解らず見ていたが 書きかけの絵が出てきたので

「うわー」と歓声を上げた 女子高校生たちは 荷物は自分たちが持ってきたシートの上に置いた 達子は まず白扇を渡し 広げ方 持ち方から一人一人に手を取って教えていった そうするうちに シャッターの前で 絵を描く作業が始まった それでもダンスチームは動かし方の一つ一つを 達子から教わっていた そして彼女たちは 達子のことを 先生と呼ぶようになっていた

そして 1時間以上経った頃 達子は

「今日はこのぐらいにしときましょ それでも あんたらよう頑張ったわ」と言った 彼女たちは 

「やったー」と歓声を上げた お金を払おうとすると 達子が

「あんた達 アルバイトしはるんですか?」と聞いた 彼女たちは

「はい」と答えると 達子は 

「ええんですか 学生やのに」と言った 一番初めに達子の店に行った女子高校生が ベターッとした口調で

「うちら ダンスするのどっかのプロダクションに入ってるわけちゃうしー 誰かに頼まれてやってるわけちゃうしー そやけど 練習のスタジオ借りたり 衣装や道具揃えんの お金かかるしー でも親は 自分でやってることやから そんなお金出してくれへんし そやからみんな バイトしてんねん」と言った それを聞いた達子は

「あんたら 踊りするのに苦労してんはんねんな」と言った そして「扇 五本で一万円にさせてもらいます」と言った 彼女たちは

「やったー ええの?」と叫び 「先生 又教えて下さい」と頭を下げた

シャッターの絵は だんだんと出来上がっていっていた  


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ