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訳あり一家の長ニキとユーリーンの孫は隠れ超能力者。セーンにまつわるとんでもな数々の話題について ~気付かない内に運命急上昇中その3  作者: 龍冶


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第49話 ヤモは一人ヤーモを探しに行く。セーン、ヴァンパイアが二人を付けていると分かる。ヤコに好意のヴァンパイア。情報を知らせていた父レンと、セーンはコンタクトが切れない

 

 急いでヤモちゃんを追うつもりで気配を探すセーン。すると、さすがヤモちゃん、ヤーモを見つけて連れ帰ろうと移動しているのだが、後ろからヴァンパイアが付いて来ているようだ。不味いと思い、加勢に行くつもりで瞬間移動した。

「どうした、ヤーモちゃん、お前らしくないじゃないか」

 そう言いながら、2人の前に現れたセーンだが、ヤーモちゃんが、らしくなく泣き出すので、言いたい事は飲み込んだ。

「どうしたの、何があったんだ。酷い目に合ったのか」

 後ろからやって来る奴がいるので、場合によってはのすつもりで問いただすと、

「俺がバカだったんだ。飲み物に何か入れられていたのを気付かず飲んでしまった。あんなときは飲み食いは出来無いな」

「そうだったのか。眠らされていたのか」

「うん。これはヤモのしでかしと比べて、どんな立ち位置かな」

 ヤモ、懲りない奴とばかりに、ポカリとぶってやった。いつもの殴り合いに比べて、なでるような感じなのだが、

「ヤーモちゃんを殴ったな」

 と、とんだ場違い勘違い、呼んでないよこいつ的ヴァンパイアが割って入って来て、驚くセーンとヤモ。

 ご立腹のヴァンパイアを呆れて見つめる二人。ヤーモちゃんはため息をつく。

 このヴァンパイアと言う代物。現役の奴だが、この間見た古のヴァンパイアとは別物感がある。

 究極の容姿と言って良いだろう。ヤーモちゃんと並ぶと、埃をかぶったお人形の横に、磨き上げた良い所のお嬢さんが抱く高級ブランド製のお人形様だ。

「どちらのヴァンパイアさんで?こいつはこっちの奴が自分のコピーとして卵で生んだ子でして、言わば年食えばまるっきりこんな感じなんで、ご参考までに言っておきますけど。観察の上、判断してもらいたいですね。帰った方が良いのでは?今ならだれも責めないと思います。ね、ヤモちゃん」

 セーン、察して一言、言っておく。

 じろりと世間知らずっぽいヴァンパイアを睨むヤモだが、

「気に入らない奴だけど、ヤーモちゃんが不良ヴァンパイアに襲われそうになったところを、助けられたらしいと言うから、制裁は加えなかったんだからな。さっさと失せろ」

 セーン、気になるところを確かめる。

「助けられたらしいって、どういう意味?」

 ヤーモ、

「倉庫みたいなとこで殴られている内に、気を失っていたら、次に目が覚めたら、ベッドに寝かされていて、こいつが居たんだけど。こいつは襲われた時の奴らとは全く容姿が違っていてね・・・」

 セーン、『なるほど』と思う。状況的に助けられた感ありと言える。

 世間知らず、及び良い子だけど勘違いっ子ヴァンパイアは、

「ヤーモちゃん、帰るの。僕と暮らす気は無いの。ホントにそれでいいの?」

 ヤーモちゃん、

「帰る。お前はタイプじゃないからな。とっとと家に帰れ。ヤモにのされる前にね」

 冷たいヤーモちゃんの答えに、仕方なさそうに未練たらたら消えた、どこかの御曹司タイプのヴァンパイア。

「どこが気に入ったんだろうな。不思議」

 セーン、思わず感想を言う。するとヤモちゃん、急に親ばかになった。

「ヤーモは俺のコピーにしては気立てが良いからね。心根が顔に出ているんだろう。小さい子も良く懐くし」

 セーンも相槌を打つ、心から、

「そうだね。優しい子だったね、最初会った時の印象では」

 そして、付け加える。

『殴られてもあまりいたくないし』


 帰り道で、獣人国のレンに、

『見つかったよヤーモ。世話になったな。パパ』

 と挨拶のコンタクトをしておいた。

『そのうちお礼してもらいに行くからな』

 の返事に、

『親子なのに、随分気を遣うな。あいつ。大人になっても成長するもんだな』

 と内心思っていると。

『おや、褒められたのかな』

 と言って来た。ニールに戻ってから思ったのだが、知られてしまった。まだコンタクトを切って居なかったらしい。セーンとしては切ったつもりだったのだが。親の方がこういう時、力関係が強いみたいだなと思った。メモっとこう。不味い事考えているの知られてはならない。

『無駄無駄』

 まだ繋がっている。『こりゃ、ずっとつないでいる気だ』と分かった。そして、何か怒っているかもしれないのも察せられる。しかし、何に怒っているのかは察することは出来ない。思わず、『面倒な奴』と言う考えが浮かぶが、これも分かったと思える。

 セーンはチーラのところへ急いで行き、

「面倒な親への対処の仕方って、分かる?」

「まぁ。レン様はそんな方には見えませんでしたけど」

「そりゃ、チーラさんへの態度と、俺とでは違うよ。そう言えば、チーラさんは親に考え読まれていなかっただろ。どうやったの」

「別に何かしたってわけじゃありません。気持ちが離れてしまっていたからでしょうね。終いには、他人よりも遠い心情とでも言うんですか?すっかり相容れない関係でした。あの親は私達と心が切れてしまっている事は、気付いていなかったはずです。初めから繋がってはいなかったのかもしれません。だから、気付かれる事は無かったんです。で、それが何か?」

「いや、何でもないよ。ふと聞いてみたくなったけど。もう良いんだ」

 少し、反省したセーン。爺さん婆さんに、似た者同士と言われた事があったのを思いだした。


 館に戻った後、ヤモちゃんやヤーモちゃんは、思う所があったのか、仲良くヘキジョウさんっ子たちの世話に明け暮れている。

 セーンはレンが獣人国女王の夫君で、また跡取り息子から外れたのを思い出していた。『跡取り、次はまた俺に逆戻りと違うか』

『違わない』

 レンがしつこく相槌を打ってくる。

『おい、ずっと繋がっているのか』

『俺が切らない限りはな』

『前はこんなじゃなかったろ。どうしてこうなっているんだ』

『さあね、お前らの動向が気になったからな最近は。はっきり言って、お前の周りの奴は、最近しでかしが多いんだよ。だから必要に迫られての事だな。お前の爺さんんもこんな時期があったが、俺が地下に行ったらコンタクトが届かないようだったな。だから地下で遊んだと思う。お前もいやなら、良い子にしているか、周りの奴を良い子にさせておくかするんだな』

『あれ、みんなよい子だろ』


 レンはあきれているようだが、セーンとしては別に周りの皆に、不満や不足は感じてはいなかった。レンは何を気にしている事やら。その後はコンタクトが無いので、気にせず、婆さん達に近頃の出来事など話しておこうと居そうな場所、ニキ爺さんの寛ぎの場、リビングルームへ行くが、2人はおらず、どうやら客の相手をしているのだが、なぜか客間は外から様子が分からないように結界が張ってあった。ニキ爺さん作の結界を始めて見たセーンは驚いた。

 執事さんを探し。

「おいおい、執事さん何事?爺さん客間に結界はっているぞ」

「そのようでございますね。実は招かれざる客がおりまして、この館に訪問の件は口外無用とのことです」

「で、誰」

「今、申し上げた事、もう一度聞きますか?」


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