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訳あり一家の長ニキとユーリーンの孫は隠れ超能力者。セーンにまつわるとんでもな数々の話題について ~気付かない内に運命急上昇中その3  作者: 龍冶


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第45話 ヤコ、セピアのニュースでヤモのアップを見る。ヤモに連絡。学校では単語のテスト

 

 ここはべネルさん宅、昨日はコモドラの異変をセピア公国のメディアが注視しだしたのを見たべネルさん夫婦は、不味い事になったと心配して睡眠不足となっていた。

 子供たちが起きてくる時間だが、朝食の準備が捗らない伯母さんは、これでは間に合わないと思って、悲観していた。

 テレビゲームに興味の無いヤコちゃんが起きて来た。他の子はゲームを夜中過ぎまでしていて、ぎりぎりまで寝ると思うヤコちゃん。

「ルーナ伯母さん、具合悪そうだね。チーセンとラーセンは多分ぎりぎりまで寝て、ご飯食べないだろうから、僕のも作らなくったっていいよ。ベッドで寝ていた方が良いんじゃない」

「せっかくだけど、そーは行かないの。預かっている子にはご飯を食べさせなきゃ。べつに病気じゃないの。睡眠不足なだけよ。ちょっと待ってて、もう少しでパンが焼けるの。パンとミルクだけだけど。食べて行ってね」

「そーなの。じゃ僕らが学校に行ってから眠ってね。僕、コーヒーってのを飲みたいな。僕も頭すっきりしたい気分」

「そうよねぇ、そうだ。ニュース。何かわかった事ないかしら」

 ルーナ伯母さんはテレビを付けた。

 何とテレビには、土ドラゴンが撤収する様子が映し出されていた。見つかって居たようだ。

「まぁ。こんなところ映されて、土ドラゴンの所為って言われないかしら」

 ヤコちゃんはそれは無理と思って、

「そんな能力、土ドラには無いって、皆察していると思うな。これはセピアの船が来たから、逃げだしているね。事情を言いたくないんだな」

「そうかしら、でもこんなところ映されて、不味いのは間違いないわね」

「あっ、パパとママ達も映ってら」

「ええっ、ヤコちゃんよくわかるわね。豆粒ぐらいしかないのに」

「うん、自分でも不思議。あ、ママこっち見た。映されているの気が付いたんだ。皆で急ぎだしたな。もう遅いけど」

「ホント、親子ねぇ」

「と言うより、伯母さん、ママはアップで写っちゃたな。これはかなり不味い、知らないよー、全国ネットだよね」

「うそ、あんなに遠いのに、アップってどいう事。それから言っておくけどセピアのテレビは世界ネットなの全世界に配信しているの」

「大変だ。よく分からないけどきっと大変。ママは魔力でカメラ見たから一瞬だけどアップで写ったよ。そうだママに注意するように言わないと」

 ルーナ伯母さん、ヤコちゃんに情報を教える。

「あの方向に飛んでいるって事は、皆はヤコちゃんのお爺さんちに行っているわよ」

「ふうん、じゃ電話しよ。伯母さん電話貸してね。固定電話あるよね。

「あら、うちは公衆電話を固定電話に利用しているの。小銭が居るわ」

「僕、カードしか持ってないや」

「カードも使えるわよ」

「便利だねー伯母さんち」

「うふふ、そうかしら」

 伯母さんを褒めたみたいに喜ぶ、伯母さん。

『伯母さんの機嫌を取るのに、苦心は要らないな』

 と思いながら、公衆電話でオーカーさんの携帯に電話するヤコちゃん。この番号しか知らないのだ。

「オーカーだ」

 少し機嫌悪そうなお爺ちゃんだ。無理もない。しかし、ヤコちゃんも急いでいるし、

「お爺ちゃん大変だよっ」

「ヤコか、公衆電話からどうした」

「べネルさんちは公衆電話が固定電話代わりないんだよ。それよかね。セピアのテレビに土ドラ撤収が映っていたよ。うん。それよかもっと大変なのはね。ママがアップで写った。一瞬だけど、カメラ見たとこのママの顔がアップで写った。全世界放送のニュースだよ。ママそこに居るだろ。お爺ちゃんが知らせる?」

「いや、お前がママに言いなさい。変わるからね」

 どうやらオーカーさんはヤモちゃんには遠慮がありそうだ。次ママが出て来た。

「ヤコ、どうした?」

 心配げに言うママ。しかし、心配はママの方だ。

「ママ、大変だ。セピアのテレビにママ達映ったよ。皆がずらかるとこもだけど」

「くそう」

 それだけで憤っているが、もっと追加を言わなければならない。ヤコ少ししどろもどろになるが全部言う。ヤモママ。黙って相槌無しだ。こういう態度の時は危険だが、ヤコは離れているからちょっと安心だ。

「・・・全世界放送だってね、セピアのテレビ。言っとかないとと思ってね」

「・・・」

「きっとママが魔力でカメラ見たのが写ったんだよね・・・じゃ、知らせたからね。バイバイ」

 ヤコちゃん、ママは頭に血上っていると思い、草々に切り上げて電話を切った。

「ふう」

 べネルさんもパンとコーヒーで朝ご飯を食べており、

「どうしたヤコちゃん」

 と気遣う。

「ママが荒れそうだから、急いで電話切った。ふう」

「へぇ、ヤモさんは怒ると怖いんだな」

「と言うより、危険だよ。ああ見えて、魔力マックスだって皆言っているし、怒りっぽいしね。僕はママの、怒点がよく分からない。あ、沸点かな」

「ははは、怒点な、ヤコちゃん語で良いんじゃないか」

 寝坊の面々がやっと揃い。そう言えばもう出発の時刻だ。

「まっ、あんたたち何も食べないの」

「時間無いよ。もうギリギリ」

 ヤコも後れを取らずに、車に乗った。シュー達は別に点呼とか取らずに、自分が乗ったら出発だ。

「ヤコ、さっきなんか言ってたな」

「うん。テレビに土ドラ撤収とママのアップが写ってたから、ママに教えた」

「どうして、アップで写るんだ」

「ママの魔力の所為じゃないかな。ママにもそう言っといた。怒っていたからさっさと切った」

「さっさと切ったって」

「ママの魔力は電話で来るからね」

「へぇー、こりゃかなりな情報じゃないか。俺ら気を付けようぜ。魔力は電話でも来るんだな。ふむふむ。ジェイも覚えとけよ。この情報」

「シューに言われるまでもない。しかし、こいつらと居ると、参考になる情報来るな」

「なんで。参考になるんだ」

 ラーセンが聞く。お喋りチーセンは車に乗るとまた寝だした。

 チーセンはほっといて、ジェイは、

「俺らのクラスはやばい奴多いんだ。他校の奴と渡り合うときもあるし。喧嘩の時の注意事項だな。もう電話とか来ても取るのやめよう。前に、調子悪くなったことあったな。そう言えば」

「うんあった。クラっとなったからどうしてかなと思った。もう電話じゃ対応しないから」

 そんな話をしながら、学校に到着する。チーセンは熟睡中。

「チーセン、おきてよー」

「ヤコちゃんの優しい言い方じゃダメだ」 

 とラーセンに言われるヤコ。ラーセンはチーセンを殴った。驚くヤコだが、チーセン何ごともなく目を覚まし、欠伸をしながら車から降りた。殴られた所を痒いのか、掻きながらふらふら教室に行くので、ヤコは感服だ。

 今日は少し遅めで、昨日の女の子、ショウカとリリは既に机に単語帳を置いて、熱心に覚えている風。

「あ、きょう、単語テストだった」

 ヤコは忘れていたなと思ったが、チーセンラーセンは、

「俺らは覚えなくても平気だ。俺らのデータでは、単語暗記しようと思っても、思わなくて暗記しなくても点数は同じだった。これは事実だ」

「ふうん」

 ヤコは、『彼ら一夜漬けは苦手なんだ』と思っただけである。

 ヤコが、席に着くと、ショウカが、

「オーカーさんおはよう。昨日はご馳走さま。あなたが、あのお爺さんがドラゴンに襲われそうになったのを、止めたんですってね。あのお爺さんの孫って言う方が、隣のクラスに転校してきたわ。少しお話したの。あっという間の事だったそうね。あなたの魔力はお母様譲りなのかしら。今朝のテレビにも、一瞬写ってらしたでしょ。一瞬だったから普通の人には、気付かれないのかもしれないけど、あたしの家は代々魔力が多くって、見えたわ。あの方に、あなたのお顔、似ていらしたわね。考えるときはお目目が寄るんでしょ。うふ」

 にっこりしたかと思うと、また単語の暗記を始めた。

「まだ、覚えてないのがあるって?全部知っていそうだけどね」

 すると斜め横の席のリリが、

「あら、オーカーさん。今日は随分、気の利いた事言うのね。一日で知恵がつくものかしら」

「俺ら、成長が早いからね」

 と言っておくヤコだ。


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