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転生して最強コピー人間だったけど、中身が普通過ぎたので真面目に生きます  作者: 優希シアト
新章 EX 章 掴んだ平穏の先の物語 空白の『審判』編
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Vsメタトロン 中

「嫌な予感がするな。」


そう呟くのは船の船首に立つカノープス


そこに魔力通信機に1つの通信が入った。


※魔力通信とはこトト・ニーナが作った通信機器である魔力が割と必要なため軍事利用されている。


『主様、こちらグシオン。北の島での怪しい人物を洗いざらい探せという件で』


「あぁ、どうだった。」


「セイウンは見つかりませんでした。ですが人工天使を発現させる薬という物を入手しました。」


「…。」


「人工天使を発現させる薬か…」


(なんだそんな馬鹿げた薬を作るのは、タダでさえ魔力消費の激しそうな形態に何が意味あるんだ…)


(得れる力も基礎が高くなければそれ程伸びないだろうに。)


「お前の魔力、見通す(カイン)で、この件の危険度を表せ。」


「分かりました。」


「………危険度は中規模と示してます。」


「うん、やれとは言ったがやっぱりお前の魔力は扱いが難しいな。中規模と言われても分からないな。」


「ですが、追記で迅速排除と見えます。」


(占いみたいな感じだな…)


「それなら、さっさと片付けるか。」


「お前は師匠の所に行きその薬を解析しろ。」


「了解しました。」




(グシオンの魔力は相変わらず発現しきってない。他のNo.は発言しているのだがな…。)


(それと、人工天使…実際戦ったのはアルファだけだが感じたのは魔力のぶれ、魔力暴走と天使特有の魔力を感じた。)


(天使が関わっているのか?そもそも何故北の島ばかりでこういう事が起きるんだ…?)



悩んでるカノープスの裾をクイクイと引っ張る者がいた。



「カノ難しい事考えてるの?」


「あぁ、ごめんごめん。」


「予定より早く着くかもしれないから支度してきな。」


「ん、わかったよ。」


「カノ、無理はしないでね。」


と言い残し、リリエは船内に戻って行った。



それを見たカノープスは、右小指についてる指輪に話しかけた。


「グシオン以外の全No.に次ぐ今からリリエを全力で守れ。」


「失敗は死を表すと思え。」


カノープスは船首を思っきり踏み台にして飛んで行った。


「飛行石」


そう言うと右手の中指の蒼い指輪が光かりカノープスに浮力を与えた。


「<世界(World)>」


そしてスキルを発動すると7本の羽のように並ぶ氷塊から冷気がジェットの様に噴射されそれを推力として加速してくのであった。


それを実は見ていたリリエは


「もう、無理しないでって言ったのに。」


片方の頬を膨らませ不貞腐れた顔をしていた。


ーーーーーー


海を越え、北の島へ一足先に到着した


ズザザザザサっとかかとでブレーキをかけながら着地する。


「着いたか、飛んでも1時間はかかったなあのまま船で行ったら5時間コースだったかもな。」


「さてと…。」


(…、?まぁいいか)


「ここが、未開拓地か…魔女の生息地だった場所か。」


「…師匠が滅ぼしたんだっけ?詳しい話は聞いてないが主犯は自分って言ってたし。」


「ここが何か嫌な場所と言うのも雰囲気でわかるな。」


「そして森に入ってすぐに獣たちに囲われる程ここの獣たちは凶暴なんだな。」


カノープスが周りを見るとそこには巨大なクマや顔が2つ付いている狼のような獣がいた。


その獣達は今にも襲いかかる準備をしていた。


だがカノープスはそれを無視して前に歩き出す。


徐々に獣に近づくが獣達はカノープスから後ずさりする様に下がって行った。


「どうした?俺が怖いのか?」


そう言い両手を広げ魔力の質量を上げた。


そして


「爆ぜろ」


獣たちに自分の魔力を当ててその魔力の密度をあげて


グシャっと潰し爆発させた。


周りに飛ぶ獣達の血がむせ返る程の匂いを発した。


そしてさらに木の奥の方でむせる声が聞こえた。


「やっぱりあの違和感は…」



そう言いむせる音の方へ向かった。


「うっ…うげっ……あっ!」


「…お前も来てたのか。」


そこに居たのは魔法で透明になったフルルだった。


「ど、どうして分かったんですか!?私透明になってたはずなのに…」


「俺くらいなると、魔力検知で分かる。」


「それとも俺をいらない扱いしてた魔道士がこの程度か?」


その煽りにピクリと反応し透明を解いて


「言いますねぇ、今ここで決着をつけてもいいんですよ!?」


と杖をこちらに向けてきた。


「お前なんか相手いならん。」


そう言いフルルを残しさらに森の奥へ向かっていった。


「ちょ、ちょ!ちょっとまってくださーい!」


と後ろに着いてくるフルルであった。


(まぁこんな所に1人で居るのも危ないだろうし…はぁ、リリエのおかげかせいが分からんが人に優しくなったな俺は)


「所で、随分と早い到着だったな俺より早いとはここには1度来て転移の魔法でも使ったのか?」



「いえ、ここには来たことは無いのですが、ゼロさんが飛ばしてくれて。」


(…師匠…何企んでるんだ。)


「と言うかよく師匠とまともに会話出来たな。」


「へ?」


「師匠は自分の喋りたいことしか喋れない典型的なコミニュケーションダメダメタイプだからな。」


「そのくせ本音は喋らないし。」


「そんな事、ないと思いましたけどでも1回気絶させられた時は普通にぶっ飛ばそうと思いましたが。」


(恐らく初対面だろう人を…師匠…それだから地下に監禁されてるんだよ。)


「はぁ…あの人は全く。」


こう言ったことは初めてでは無いカノープスも頭を抱えていた。


その姿を見てフルルは、ふふっと少し楽しそうに笑った。


「カノープスさんって意外とまともなんですね。」


「失礼だな突然。レスバしたいのか?」


「レスバ?は分かりませんが、国を守る者達の会議で堂々と寝てるなんて人はまともになんて見えませんでしたからねぇ。」


ちょっとイタズラな笑顔で嫌味を言ってくるフルルにカノープスは


「なんか、師匠に似てるよお前…はぁ…」


「それってどう言う意味ですか!?」


そんな同僚同士の会話が広げられていたがそれを遮るように


イナズマが落ちた


ズドン!!!


「…危ないな。」


咄嗟に左中指に嵌められた指輪型の防御宝具を展開させそのイナズマを防いだ。


「防いだか、見事だ」


空から天使が降りてそう言った。



「そうかお前がやったんだな」



「そうだ。」


その言葉にカノープスは先程使った宝具をフルルに説明無しで投げ渡し


「こいダインスレイヴ」


魔剣を魔法で出してそのまま天使に斬りかかった。


だがその剣は意外な人物によって防がれた…。




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