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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

鏡の文字

作者: 村上 あみ

 怪談初投稿です。

 誤字脱字などがありましたら、教えてください。

 私が高校生のとき、噂に疎い私でも、よく奇妙な噂をよく耳にした。

 ある場所の鏡に赤黒いような文字のようなものを見てしまった人は鏡に吸い込まれてしまう・・・という噂だ。

 その鏡はどこの鏡なのか、どのような鏡なのかも誰も知らないという。


 しかし、私はこの鏡だと思う鏡を見つけてしまった。だから、私は鏡を見ないようにしている。







 ある夏休みの暑い日の部活帰り、鏡の前を通った。いや、通ってしまった。


 そのことに気づいたとき、急に寒気がした。


 その鏡に『何か』があったと思ったからだ。私はそのことを払拭しようとかぶりを振った。


 頭に「何か」があたった。


 反射的にその「何か」を見た。─いや、見ようとした、の方が正しいだろう・・・。


 そこには、なにもなかった(・・・・・・・)のだ。


 なんとなく、人気感じたので、後ろを振り返った。すると、白と朱のワンピース─白より朱の面積が小さい─を着た女の子が立っていた。

 その女の子は声が掠れていて聞き取りづらいが話しているようだった。よく耳を立ててみると、こう言っているようだった。


「このふくはね、もともとはしろいワンピースだったんだよ・・・」


「・・・このふくがあかいのはね・・・ひとの()がついたからだよ・・・」


 そのように聞こえたか、聞こえなかったかの瞬間に、私は全力で走った。走っている途中、耳元で誰かがクスクスと笑い・・・


「なにがあったのかはわかってないみたいだから、あなたは(・・・・)みのがしてあげる・・・」


 と、言った・・・ようだった。


 この日以来、私は鏡を見られなくなった。一瞬見たときに、赤黒い『何か』が映っているよう思えるからだ。


 私は一度だけ、写真を通してだが、鏡を見たことがある。そのときに、あの『何か』の正体が分かった。


 血のようなもので「タスケテ」と書いてあったのだ。




 このとき以来、私は何を通してでも、鏡を見ないようにしている。

 というか、この女の子、良い子じゃね?見逃しくれたよ?主人公を。

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