新しい世界7
「さて放課後になった訳だし、さっそく部室に行こう!」
授業が終わり放課後になった所で私達は約束通りに部室に向かっている、私達の高校は私立久遠高校、全学年6クラスあり校舎は北校舎、南校舎と隣接しその中間に図書室と中庭が存在する。
主に授業を受けるのは北校舎で南校舎は通称部室棟と呼ばれている。
「それにしても本当にいろんな部活があるんですね、ほとんど聞いた事がない部活ですけど。」
「そうだね、この学校は別に部活に力を入れてないし割と弛いから申請すれば殆ど通るんだよ、珍しいのなら歩行部、フィッシング部、登山部あとサイクリング部、漫研何かもあるね。」
そこら辺はまだ聞いた事はあるが、私達が向かっている人助け研究会やたまに見掛けるポスターに描かれている花畑研究会等聞いた事が無い部活も存在している、余り聞いた事がない部活は楓が説明をしたりもしてくれるが聞いても何をする部活か解らないの部も存在している。
「因に人研は部室棟3階ににあるんだよ、その右隣はPC部、左隣はレジャー部まあ余り話さないけど一応ね。」
「まあ、俺たちの人研はさっきも言った通りに殆ど何もしないからな、PC部は部室にこもってるし、レジャー部の活動はそもそも郊外だから実際に関わる事も少ない、とついたぞ。」
着いた教室のプレートを確認するとそこには人助け研究会と書かれていて中からは人の気配がする。
「失礼しま~す、部長新入部員つれてきましたよ~。」
「あの、まだ入ると決めたわ」『くっ此処で終わると思うな‼』「けでは?」
何か話の途中で割り込まれたので中を覗くと、部室のパソコンの前で一人の女子生徒が際どいシーンのゲームをしていて、こちらには気がついていない。
「すみません、私急用ができたので帰りますね。」
「ちょっと待って、急用が出来たって今思いついたでしょ!? ほら部長もこっち向いてください‼」
「だからこんな部活に連れてくのかって最初に聞いたんだ。」
クルリ 回転式の椅子みたいで立たずにこちらを向いた部長と呼ばれた生徒は、長い髪をツインテールにした私より背が低い幼い見た目の女子生徒だった。
因に背の順は草薙、楓、私の順番で低くなっている。
「うっわー、新入部員‼ ようこそ人研へ、私は部長の黒白院 優いや~今年は3人も部員が入るなんてラッキーだね~、去年まで僕一人だったから。」
「去年まで? 失礼ですが今年先輩は何年生何ですか?」
「凄いんだよ部長は見た目中学生なのに今三年生、こんなに可愛い部長はそうはいないよ‼」
・・・確かに背が低くて可愛いが先輩に対して堂々と言いはなった挙げ句後ろから抱きついている姿は、男だったら即通報ものである、しかし先輩も嫌がっていないので合法か?
「まあ私の事は優先輩か部長って呼んでね、新入部員ちゃん。」
「そう言えば挨拶が遅れました私は四月一日 瑠璃です、あとまだ部活に入ると決めた訳では無いですからね。」
「そう言わずに、今日は見学に来たんでしょ? 我が部活をご覧あれ‼」
後ろから楓に抱きつかれたままどや顔をしているが本当に可愛らしいだけで、でも後ろのPCには今なおr18シーンが流れている。
「所で優先輩、そろそろ後ろのゲーム閉じてもらってもいいですか?」
「うわ!? 忘れてたゴメンね、普段だれも来ないからつい。」
「この幼い見た目の部長がエロゲをやる! これぞ究極の萌え! わかるよね結斗、瑠璃。」
「いいから少し黙れ楓、普通の人は引くだけだ、なあ四月一日さん。」
「あはは、ノーコメントでお願いします。」
「まあ一度クリアしてあるから今日は此処までにしておくね、それに新入部員にゲームをやる部活だと思われても困るし。」
「あながち間違ってはいないけどな。」
「それでは今度こそこの部活をご覧あれ‼」
結局この後も喋ってるだけで一日が終わってしまった。
「まあこんな日もあるよ、明日こそはちゃんと部活やるからね! 期待してて。」
「はあ分かりました明日も来ますね、それではまた明日。」
「うん、また明日ね~後輩諸君。」
校門を出た辺りで私だけ別方向であった。
「それじゃ二人ともまた明日お願いします。」
「任されよ‼」
「ああ、楓だけじゃ不安だしなそれと四月一日さん、帰りは気お付けてね。」
「ええ、それではお二人も気お付けてくださいね。」
ようやく長い一日が終わろうとしていた。