新しい世界5
その後は楓に絡まれる以外は特に何事もなく平穏に過ごしそして昼休憩の時間になった。
「ねえ瑠璃は学食にするの? それともお弁当?」
「私はお弁当ですね、楓さんもですか?」
「そうだよ私もお弁当なの、それじゃあ一緒に食べようよほら結斗も。」
「何で俺まで、お前は四月一日さんと一緒に食べてればいいだろ。」
「そんな事いわずにさ~、結斗も1人じゃ寂しいでしょ。」
まるでいつもの事のように楓は同じクラスの草薙君の肩に手をまわし誘いだした。
「あの楓さん何故草薙くんも?」
まあ個人的には元男としては女子と同じよりは男がいる方が、幾分気楽になるので有難い誘いだが。
「ああ、そう言えば言ってなかったね私と結斗は幼馴染みでお昼はいつも一緒に食べてたの。」
「勝手にお前が着いてくるだけだろ、そのせいでクラスの連中には睨まれるし。」
この二人はかなり仲がいいようだ、勝手についてくるとか言いながら本心からは嫌がってないように見える。
「それで一緒に食べてくれる?」
「はぁしょうがないですね、それで何処で食べます?」
さっきから視線がこっちに集まり出して落ち着かないのだ。
「確かに俺も教室で食べるのはやだぞ、さっきから視線に殺気が乗ってる気がする。」
楓からの返事が無いので振替ってみると何故か肩を震わせ笑いをこらえていた。
「どうしたの? 楓さん?」
「いや、さっき結斗がさっきから視線に殺気って無理、笑いそう。」
どうやら変な所がツボに入っただけみたいなので放っておく事にする。
「それで草薙くん何処で食べますか?」
「まあ屋上でいいんじゃね?」
「それでは行きましょうか、楓置いてきますよ。」
「ちょっちょっと待って~、てそれより今呼び捨てにしてくれた!」
自分でもきずかない内に呼び捨てにしてしまった、まあ嬉しそうなのでこのままにするが、一応確認しておく。
「嫌なら戻しますが。」
「ううん凄く嬉しいよ、ありがとね瑠璃‼」
そして屋上
「以外と空いてますね。」
「フッフッフ、その通りだよ瑠璃くん、大抵の人は屋上ではなく中庭の方に行くから此処は穴場なのだよ。」
・・・どんどん楓のキャラがわからなくなってきた。
「それにしても瑠璃のお弁当は美味しそうだね、それに比べて結斗のお弁当は。」
「悪いか、お前なんて購買のパンじゃねーか。」
草薙君の、弁当は如何にもな男子な肉付くしの弁当で楓は途中で購入したパンだ。
「話は変わるんだけもさ、瑠璃は何部に入るか決めた?」
余りにも露骨に話を反らすため仕方なく着きあってあげる。
「いえ、まだ決めてませんね。」
「じゃあ、私達と同じ部活に入ろうよ!」