新しい世界4
朝のHRが終わり休憩時間になった瞬間瑠璃の前に人が集まる、やはり一年の5月に転校してきたので珍しいのかもしれない。。
「ねえねえ、この学校に来る前は何処にいたの?」
「今お付き合いしてる人はいますか!」
「この時期に転校なんて珍しいねー、どうして?」
「あのすみません、順番に質問してください。」
質問が一斉にきたのでよく聞き取れなかったため、順番に質問してほしいと言うが他の人の声でかき消されてしまった。
「皆~四月一日さんが困ってるでしょう? 一人ずつ質問してあげてね。」
「そうだなすまん。」「ごめんね四月一日さん」「次から気を付けるよ。」
と腰まである黒髪に整った顔立ちの人が他の生徒をまとめあげてみせた。
「あの、助けてくれてありがとうございます。」
「同じクラスの生徒何だから、そんなに固くならなくて大丈夫だよ瑠璃ちゃん。」
「瑠璃ちゃん? えと、すみません名前がまだわからないのですが。」
「あっごめんね嫌だった? 嫌だったら四月一日さんて呼ぶけど、それから私はこのクラスの委員長をしてる日向 楓宜しくね、良ければ楓て呼んでほしいな。」
「いえ嫌じゃないので大丈夫です、ただ変たではなく父にしか呼ばれた事がなかったので、後日向さんと呼ばせていただきますも」
「ええ~楓って呼んでほしいな~瑠璃ちゃん。」
「はぁしょうがないですねでは楓さんと。」
「呼び捨てでいいのにぶーぶー。」
流石に元社会人の男しかも彼女いない歴=年齢にはいささかハードルが高い。
「まあいいか、これから宜しくね瑠璃。」
「結局呼び捨てですか、わかりました楓さん。」
「そう言えば隣の席結斗だったね、まさかHRが、終わった瞬間に逃げ出すとは。」
「え、いつの間に・・・。」
言われて隣を見たらいつの間にか草薙と呼ばれていた生徒がいなくなっていた。
「早く結斗とも友達になれたらいいね瑠璃。」
「そうだね。」
「私とはもう友達だしね!」
「え?」
「え違うの! てっきり仲良くなれたと思ったのに~。」
「いえ、急に言われたので驚いただけです、気を悪くしたならすみません。」
「ううん別に謝らなくても大丈夫だよ、じゃあ私たちは友達だよね。」
「そうですね・・・。」
とは言ったもののまだ過去の事で友達という言葉には余り良い印象がないので言葉少な目になってしまった。