出会う世界1
「可愛いじゃん君、俺達と遊ばない?」
「そのまま番号とか交換しようよ、いいだろ~。」
せっかくの休日なので本屋に向かおうとしたら産まれて始めてナンパされた。
「なあいいだろ別に俺ら暇なんだよ~、それに君みたいな可愛い子誘わないとかあり得ないし。」
「だよなーマジそれ。」
「すみません、私この後用事があるので。」
本当は用事なんて本屋に行く以外はないけど、あることにし立ち去ろうとするが肩を捕まれた。
「おいおい別に用なんてどうでもいいじゃん、それより俺達と遊んだ方が絶対楽しいって。」
「だよなーマジそれ。」
「楽しい楽しくないは別にして先に用事を済ませるのは当たり前です、それと手を放してください。」
手を払おうとするが、今の力では払うことすらできないので別の方法を試す事にした。
「おいおい、あんまり抵抗するとちょっと痛くしちゃうかもしれないよ? 痛いのは嫌だよね?」
「だよなーマジそれ。」
それにしても1人は同じ台詞しか話さないが何なのだろうか? 何かのゲームのNPCとかだろうか? まあどうでもいいのでスルーする。
「痛くしても構いませんよ? それと肩に手を乗せたのは間違いでしたね。」
「強がりなとこもマジタイプだわ。」
「強がりではないですよ、手を乗せてくれたので貴方の指紋はバッチリ付いてます。」
「それが何? そんなの犯罪じゃないじゃん、痴漢とかじゃないんだから。」
「だよなーマジそれ。」
「確かにこれだけでは強制わいせつ罪にはなりませんね。」
「やっぱただの強がりじゃん。」
何か物凄いニヤニヤしてるのと未だに肩に手を置かれてるのが気にくわないのでさっさと結論を言う。
「ですが別の他の条例には引っ掛かります、それは迷惑防止条例です。」
「そんなの聞いた事もねーよ、どうせはったりだろ。」
「では試してみますか?」
「もし、本当だとしてもお互い同意の上なら問題ないよな?」
「え? キャッ」
「グエッ⁉」
どうやら私の説得失敗したようだが、相手が私を抱き寄せてきたと思ったら後頭部を押さえて蹲った、その後ろには何かを投げたと思われる見るからにヤンキーがたっていた。