第6話
『守護獣計画』実験報告書
実験対象 44番
実験内容 ーーをーーーーの残骸とーー
実験結果 拒絶反応なし
ーーだけでなくーーーも変化
結論 今のところ問題はなし
経過報告を待て
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外崎が新城を除く『SC』のメンバーに守護獣計画の概要を説明していると同時に、
「ヤツか」
新城はそう呟いた。それに呼応するかのように、
『報告しますっっ!!!超獣が出現しました!!!』
新城はその放送を聞いた後、案内してもらった管制室に向かった。
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管制室の中は意外なほど静かだった。超獣が出現したというのに誰一人慌てていない。慌てることなく必要な情報がやり取りされている。
「映像、出ます!」
「外見から、『No.6』だと思われます!」
「ヤツの進路は!?」
「‥‥‥嘘。真っ直ぐ此処に向かってきます!!!」
その情報を聞いた外崎は瞬時に判断を下した。彼女は大勢の命を預かる立場の人間だからだ。
「総員、パターンAで戦闘配備!!!予想到着時間は!?」
「このままの速度なら、およそ5日後です」
「遅れました!」
外崎が放送をした後、『SC』のメンバーが管制室に到着した。
「『SC』只今到着しました!」
「よし、3日後に迎撃戦を開始する。メンバーは奔常、阿燈、佐都貝、御津原、そして新城。以上のメンバーは今日休め。残りのメンバーは此処の防衛だ」
『了解!!』
「新城と奔常は第2会議室に来い」
外崎は新城にそう言い、第2会議室に向かった。残ったメンバーは指示された通りに動き始めた。
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新城と奔常は外崎と供に第2会議室に居た。
「奔常、迎撃戦の作戦は時間稼ぎを目標に指示しろ。時間を稼ぎ他支部からの応援を待つ」
「わかりました。では失礼します」
「あぁ、起こすなよ」
「おい、ババア。てめぇ、何を知ってる」
「じゃあ逆に聞くが、何を知ってると思う?
「局長?」
「いや、こっちの話だ」
外崎が誤魔化すと、奔常はそれ以上聞かず会議室から出ていった。
「で、新城。アイツは起きるのか?」
「知らん。そもそも、寝ているのかすら判らないからな」
「…………そうか」