第1話
初めて投稿しました。完結まで時間がかかるかもしれませんが、よろしくお願いします
『起きなさい、囚人0番』
無機質な機械音声がその部屋に響いた。
その音声を聞いた者は、やがてゆっくりと起き上がり、自分の左腕と右腕を見て、
「こっちは現実か....」
と呟いた。
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5年前、世界各地に7体の巨大生命体が降ってきた。人類は対話を試みるも、その巨大生命体は無差別に周囲を破壊しやがて去っていった。
人類はそれらを『超獣』と呼称し、滅ぼそうとしたが既存の現代兵器は全て通じず、人類は未曾有の危機に陥った。
しかし、突如現れた1人の青年が相討ちという形で、7体の内の1体を倒してしまった。
人類は狂喜乱舞し、世界中が協力して研究を進めた。
その結果、体の表面の何処かに、獣を串刺しにしたような刺青がある人間だけが生成できる『対超獣物質』のみが『超獣』を倒しうることができると解った。
人類は『対超獣物質』を生成できる人間を『護る者』と呼び、人類の希望を託した。
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『囚人0番』と呼ばれた者は部屋に居た。
ただし、両手を拘束されている。対面にはスーツを着た妙齢の女性が待っていた。
「あんたが囚人0番かい?」
「そうだが、あんたは誰だ?」
囚人0番が質問すると、その女性はニヤッと笑って、
「対超獣機関の職員と言えば解るか?」
「5年前に設立された、国際機関だな。活動目的は、『超獣』の殲滅だったはずだ」
「設立された理由は?」
「4年前に起きた、『アジアの悲劇』か」
「そうだ。4年前に、中国北西部のロシアとの国境付近で起きた、『護る者』と『超獣』の内の1体との突発的な戦いで、『護る者』の『対超獣物質』の暴走が原因の事件だな」
「確かその事件で、中国とモンゴル、ロシアの東半分が消し飛んだんだっけ」
「そうだな、よく知ってるじゃないか。自分がやったから覚えているのか?囚人0番ーーいや、新城安」
部屋に沈黙が訪れた。
しかし、女性はさらに言葉を重ねた。
「囚人0番、あんたは、対超獣機関日本支部に来てもらう」
「ずいぶん急だな。まだ刑は執行されてるはずだぞ」
「そんなもの、人類全てと比べるべくもない」
「ハイハイ、わかりましたよ」
囚人0番は敵わないなぁといった感じで肩をすくめた。
「そういや、あんたの名前を聞いていなかったな」
「あぁ、私の名前は外崎緋美。対超獣機関日本支部の局長だ」
囚人0番はえ?といった顔で外崎を見た。
「局長直々にスカウトとは、光栄だな」
「ガラでもないお世辞はヤメロ。まぁ、そんなところだから、今すぐ向こうに行くぞ」
「ハイハイ」
こうして囚人0番ーー新城安は出所?した。これからどのような悲劇が待っているのか知らずに....