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remember:10

この物語はフィクションです


実在の人物や団体、企業などとは全く関係ありません、ステマなどは一切行っておりません


ですがたまに企業の名前とかが入っちゃうことがありましたらどうか低評価をつけるのだけは勘弁してください見逃してくださいお願いします

前話より引き続き三代一行の様子をお伝えしたいと思う



「はぁ・・・なあ進藤、いい加減家に帰りたいんだが」


なんのこっちゃと思われたそこのあなた、あなたは間違っていない


というかこの状況を理解したうえで一から十まですべてを正確に説明できる奴がいるのであればそれはもうエスパーの類だ、FBIに就職することをを強くお勧めする


話が逸れてしまったがいま俺たちはスーパーでの買い物を変更して某イから始まるショッピングモールに来ている、理由としてはいつも行っているスーパーに恵方巻がなかったからだ


そして無事恵方巻を購入しそのイから始まるショッピングモールの出口に向かっているときに事は起こった


意外、予想しうるはずもなかった事態に俺の頭は混乱しまくり進藤に引っ張られるがままペットショップに引きずり込まれてしまった


そう、ペットショップだ


あの森羅万象有象無象の中では金と酒と知識以外に興味を示さないあの進藤が嬉々爛々とした目を見せることなど俺がこいつと会ってから初めてのこと、さらに混乱した


「ねえあなた「却下だ」・・・まだ何も言っていないわ」


「どうせそのインコを買っていいかどうかの確認だろ?ダメに決まってるじゃん」


こいつの「最後まで育てるから」なんて言葉は無いも同然だ、結局お母さんが全部やることになるのがオチなんだよ


「私がお金とか餌とかの諸経費は全部「払ってもだめだ!」・・・・・・」


最近、進藤の言葉の先を読んで言葉封じを出来るようになったが何の役にも立たないしそんなスキルを手に入れても虚しいだけだ


だがまあ何にしても大家さんの許可が取れなければ飼うことなど出来ない、賃貸契約を結んだ時には特に小動物に関しては書いてなかったような気がするが勝手に飼って文句でも言われたらたまったもんじゃない


進藤がこちらに悲しみを三十パーセント増量した感じの視線を向けてくる、ああ駄目だぞ三代秀久、これもヤツの戦術のうちなんだ


だが・・・しかし・・・うーん


「はぁ・・・じゃあ大家さんに飼っていいかどうかの電話するから、駄目だって言われたら潔くあきらめろよ?」


畜生あっさりと折れてしまった、思考からこの発言までの間はほんの十数秒。俺ももう少し意思を強く持たなければならないな


「・・・・解った、その提案を受けるわ」


正直言ってこれは賭けだ、大家さんが動物嫌い、特に鳥嫌いであることに俺はすべての運をプッシュする


だがもし、もし万が一に大家さんが認めてしまったらどうしようか、だがそれは時の運だ今の俺には祈ることしかできない


通話・チャットアプリのスクロールするほどもない連絡先の三番目をタップし発信ボタンを押す


冷や汗が背中を流れる、ここでもし認められてしまったら仕事終わりの貴重な時間が動物の世話という非生産的なものに変ってしまう


三回と少しの発信音が聞こえた後に大家さんの声が雑踏の中に聞こえる


「旅行中に突然すみません、少しお話があるのですが」


「あら秀君じゃない、どうかしたの?」


甘ったるい独特な声が鼓膜を撫ぜる、それにしても秀君呼びはいい加減やめてほしいものだ


因みに大家さんは今イギリスのロンドンに旅行している


「一つお伺いしたいんですがうちのマンションって小動物大丈夫なんですかね?」


「うーん、飼う分には問題なかったような気がするけれど鳴き声とかがねぇ」


「まあそうですよねー」


すると突然進藤が俺の携帯を分捕り何やら話し始めたかと思うと通話モードをスピーカーに切り替えて会話を続ける


「それで乙心さんに折り入ってお願いがあるのだけれども家でインコを飼ってもよろしいかしら?」


こいつ、露骨に声色を優しくしやがった


だが不味いぞ、確か大家さんは進藤に物凄く・・・


『いいわよ!ほかならぬ梓ちゃんのお願いだものね、でも出来るだけ鳴き声とかが漏れないようにね?』


「ありがとうございます、では旅行を楽しんでくださいね!」


物凄く、甘いんだよなぁ


さようなら、俺のつかの間の休息


進藤は今までに見た笑顔の中でTOP3に確実に入るいい笑顔を浮かべた後、電話を切って今までの笑顔でNo.1の腹の立つ笑顔を俺に向かって見せた


「さて、じゃあ店員さん呼んでくるわね」


「進藤、世の中って理不尽だよな。お前に会ってそれをありありと実感したよ」


「理不尽の塊のような世の中に生きているのにいまさら何を言っているの?」


こうして我が家にまた一人新たな住人がやってきた、人ではないのに住人とはこれいかに

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