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夏生詩集2

あの子に

作者: 夏生

あの子、休職中らしいよ

学生時代のともだち

風の便りは重く低く吹いた


思い出すのは、あの子の笑顔

野の花のような健気な笑顔

泣いた顔も怒った顔も知らない


ふさぎこんでいると

引きこもってしまったと

あの子の笑顔の上に

似合わない言葉が並ぶ


いじめにあったらしい

酷いいじめに


野に咲く花を踏みにじる音

あの子の笑顔が泥にまみれていく


十年近く会っていない

連絡もとっていない

年賀状だけのつながり

今年はあの子から来なかった


いつでも話をきくよ、と

あの子へメール送信

三日経っても返信なし


あの子宛てのメールは

あの子に届いていないのだ

きっと

あの子の心に届いていない


届いていないメールは

今どこで空回りしているのか


さみしい、とても


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