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まさか・・・

「それって本当なの、純恵。」

西松国子は黒田純恵に尋ねた。

「残念ながら本当のことですです。私が父に尋ねると父は必死に隠していたのですが観念して教えてくれました。」

純恵は続ける。

「私の母が西松の出でそこから聞いたのでしょうけどこのことは分家とはいえ西松の娘である母すら知らないことにしているらしいから」

「えっ!娘にすら知られてはいけないってそこまで危険な・・・うん、」

事の恐ろしさを国子も理解したのだった。

「ところで若君様はまだ戻っていないのですか?」

「もうすぐ戻ってくるけど何か?」

「この事はお国さん、いや御住居様や若君様、いや西松の未来がかかっています!」

「それは純恵から言われなくてもわかったいるわ。でもそんなにするなんて」

「・・・実はこの事は西松の祖父母も関わっているらしいのです。だから娘である母に必死に隠して知らない存ざないをひたすら主張しているのです。」

「でも外孫のあなたがそこまでしなくてもいいでしょう」

「西松の祖母は宗家の娘。その祖母が甥である御当主様に影響を及ぼさないわけがないですよ。それにお国さんや若君にもしものことがあったら・・・」

と純恵は泣き出してしまった。

「私の血の半分は西松でできています。それも枝葉とはいえ宗家の血も引いています。それに取り返しのつかないことになったら西松はおろか黒田の御先祖様にも顔向けできません。だから命をかけてでも食い止めないといけません!ですから次期侯爵夫人になるお国さん、いえ御住居様の力が必要なんです!」

「純恵・・・」

国子は何もいうことができなかった。

その頃、国子の夫で西松侯爵家嫡男の正直は浮かれ気分で帰り道を歩いていた。

「ようやくテストが終わってしばらく勉強が必要ない♪点数は・・・考えたってしょうがないでしょう(笑)」

テスト勉強から解放された正直にテストなんか遥か及ばない地獄が待ち受けているとは正直は露も知らなかったのだ。

登場人物


西松国子(18)・・・聖徳公爵家(宗家)の娘で3年前に正直に嫁ぐ。通称御住居様。

黒田純恵(17)・・・黒田男爵の長女。国子の後輩でもある。

西松正直(15)・・・国子の夫で西松侯爵の嫡男。3年前にわずか12歳で国子と結婚する。年齢からわかる通り政略結婚で2人の年齢もあってか当初はぎこちなかったが正直が成長して同衾するようになってからはそれなりの夫婦関係になった(さすがに12歳少年にセックスは無理ぽ)。

西松元昭(20)・・・西松子爵の長男。西松侯爵の命でその娘、つまり正直の姉と結婚する。

西松直孝(17)・・・ただの西松一門と思いきや西松侯爵の庶子、つまり正直の異母兄である。

西松公茂(19)・・・西松侯爵の弟。

三浦登子(25)・・・西松侯爵の長女(妾腹の姉がいるので厳密には違うのだが)で三浦子爵夫人。実家に入り浸りだが国子の存在を脅威に感じている。


西松侯爵(49)・・・正直の父で名門西松家の当主。浮気男で正直の異母兄弟が沢山いることで有名だが純恵によるとそんなことよりとんでもない悪事をしでかしているらしい。

西松侯爵夫人(41)・・・正直の母で宮坂伯爵令嬢にして西松侯爵夫人で大学の助教授である。侯爵夫人ではあるものも実際は家庭内別居であり宮坂幸子という名前(つまり旧姓)で教鞭をとっているほどである。幼い頃生母に死なれて父の後妻と不仲である。

西松男爵(60)・・・西松家の分家の当主。長女が黒田男爵に嫁ぎ純恵などが生まれる。

西松男爵夫人(50歳ぐらい?)・・・先々代の西松侯爵の娘。先代の異母妹。

黒田男爵(40代)・・・純恵の父。

黒田男爵夫人(30代)・・・西松男爵の長女で純恵の母。


聖徳公爵(56)・・・聖徳宗家の当主で三回の結婚で儲けた子供たちの他に婚外子が沢山いる。

平松隆子(53)・・・平松公爵の姉で聖徳公爵の二度目の妻で国子の生母。当初聖徳侯爵の妻だったが妊娠中に夫は死亡。その後息子を産むも援助を求める形で公爵令嬢でありながら聖徳公爵の愛人になり最初の夫人は家出。隆子は妻になり国子達を産む。しかし中山美代子に妻の座を奪われ幼い国子たちを置いて家を出たのだった。

聖徳美代子(40)・・・中山伯爵令嬢で聖徳公爵の三度目の妻。持ち前の美貌で隆子から公爵を奪い三度目の妻になる。伯爵令嬢とは思えないほどの性悪女で継娘にあたる国子たちを虐める(国子の男兄弟には一切手を出さない)。

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