朝起きて早々いきなり足を攣った日は、自分でもひくぐらいテンションが低い。
どーもどーも。
メダショウでございます。
一週間ぶりです。
更新の頻度ですが、一週間を目安にやっていこうかな。と、思ってます。
なにぶん学生という『べんきょーが仕事』ということで、たまに二週間間を空けてしまうかもしれませんが、そこはみなさんの温かい心と目で受け止めていただけると嬉しいです。
えーっと
それでは第五話です。
誤字・脱字・駄文の銃撃戦になっておりますが、読んでいただけるとうれしく思います。
ではでは
どぞー
の前に、
いつもは拓斗の一人称で話が進んでますが、今回は最初は輝貴の一人称で始まっています。
途中でまた拓斗の一人称に戻りますが、その変わり目は読んでいくとわかりやすいのがありますので、ご安心を。
それでは
どぞー
第五話
バタンッ
リビングから出て扉を閉める。
たったそれだけの動作で体がだるい。それは昨日の『アレ』が原因ではなく、今皿洗いを始めたであろう拓斗が間違いなく直結した原因。
トイレに向かわずに、階段を上がっていく。
「はあぁぁ~~~……」
一つ長いため息。
いや、本来なら百回くらいはため息をつきたいところだが、さすがに2階に行く間に百回は無理なので一回にすべてのため息を凝縮。
本当にこの『兄妹』には、いつも疲れさせられる。
2階に上がり、三つある部屋の内一つの部屋の前で止まる。
そして、『柚葉の部屋』なんて可愛らしく木で作られた看板が吊された扉を二回軽く叩き、返事がくる前に扉を開けた。
コンコンッ
「柚葉ちゃん、入るよ」
部屋の中に入ると、柚葉ちゃんが中に入っているのであろう、ベッドが膨らんでいた。
「はぁ……」
本日三回目のため息をつきつつ、部屋の中に入り、床に座ってベッドにもたれかかった。
「柚葉ちゃん、あのさぁ………、もうやめた方がいいんじゃないかなぁ?」
一言目にしてはちょっとキツいかなと思った、、、思ったが、俺の口は止まらなかった。
柚葉ちゃんが一瞬ビクっと震えたのが、包まった毛布のすれて動く音でわかった。
「このまま、続けても何も変わらないよ。だからさぁ、もうやめ」
「いや」
俺の言葉を遮り、毛布の奥から声が、…………、ちょっと元気のない声が聞こえた。
「嫌です!!!」
今度は突然、力のこもった声が直に聞こえた。
不覚にもちょっとビックリしてしまった。
首を後ろにクイッと回すと、毛布からちょっと涙目になった顔だけを出した柚葉ちゃんが目に入った。
そんな彼女を見て、自然と顔が笑ってしまう俺は不謹慎なやつなのだろうか。
「………わかってる、わかってるよ。柚葉ちゃんならそう言うと思ってた」
彼女の事は、小学生の時からずっと知っているし、何度も遊んできた。
だから、だいたい彼女の事はわかる。
テストでは毎回上位、料理が物凄い上手で、家事洗濯をテキパキこなせる。そして、あの可愛い容姿から男子にモテモテで毎週二回は告白されている。だが、一度もOKは出していない。
『初めての彼氏』という輝かしいポジションは誰のために取っておいているのやら。
「だったら、諦めろだなんて言わないでくださいよ……」
と、弱々しく言って、また毛布の中へと柚葉ちゃんは消えていった。
彼女の心はほんのちょっとの衝撃じゃ、まったくかすり傷もつかないし、折れもしないくらい頑丈だ。
人から悪口言われたり、罵られても、びくともしないだろう。
しかし、拓斗の無自覚なたった一言で彼女の心には簡単にひびがはいる。そして、そのたんびに、俺と柚葉ちゃんの親友の志乃ちゃんと一緒に、彼女の心の修復作業をしているのだ。
まぁそれも拓斗への『強い思い』ですぐに直るのだが。
そしてまた、拓斗(鈍感の塊)に立ち向かうのだ。
「ごめんごめん、ちょっと言い過ぎた。……でもさぁ、このままいっても時間がただ過ぎるだけじゃないかなぁ? だからさ、もういっそのこと告白してみたら?」
こんな事を言っても、彼女の答えはいつもと変わらないと分かっている。
「いやですよ、告白なんて」
またピョコッと頭だけを毛布から出し、すぐに拒絶した。
彼女は決まってこう言う。
理由は聞こうとは思わない。
聞けない。
彼女のまだ少し潤んだ瞳が、聞いてほしくない、と言っているようで。
「じゃー、もうヤっちゃったら?」
「………んぷ……ぷぷ…ぷはははははははっ!!! 志乃のマネしないでくださいよぉ~!!!」
笑いを堪えていた柚葉ちゃんだが、堪えられなくなり、突然吹き出した。
何故かは知らないが、俺のする志乃ちゃんのモノマネが妙につぼに入っいるらしい。
志乃ちゃんとは、真摯に柚葉ちゃんの相談を聞いてくれる優しい親友。なのだが、たまになんというか大胆な助言もしばしば。
例えば、さっき俺が言った「もうヤっちゃったら?」とか、他にも「もうキスしなさい」とか「夜襲っちゃいなさい」とか、まぁいろいろ危ない女の子なのだ。
「よぉーし!!!」
一つ気合いを入れ、柚葉ちゃんは毛布からやっと出てきた。
彼女の顔には、俺が見たかった笑顔が広がっていた。
「テル先輩ありがとうございますっ。元気出ましたっ」
「そっか。じゃー行こっか」
「はいっ」
やっと修復完了した柚葉ちゃんと一階に行こうとしたその時。
コンコンッ
「柚葉ぁー、入んぞー」
扉の向こうから拓斗の声が聞こえた。
* 輝貴→拓斗
「ったく、何やってんだ柚葉は。鞄、リビングにあんじゃねーか」
皿洗いをちゃちゃっと終わらせ、柚葉とテルが戻ってくるまでアホ二人と一緒にゲームでもしてようかなぁと思い、ソファの方に向かうと、さっき鞄を取りに行くと言って2階に行った柚葉の鞄がソファの下にあった。
しょうがないから、柚葉の鞄を持って2階に向かう心優しき兄。
ということで、コンコンッ
「柚葉ぁー、入んぞー。お前ソファの下にあ、ってあれ? テル、お前大じゃなかったのか?」
ガチャッと部屋の中に入ると、一階で大きい方をしていると思ってほかっておいたテルが何故かいた。
「いや違うけど」
「なんだ違ったのか。じゃーなんで柚葉の部屋に?」
トイレに行ったと思ったんだが。
何故柚葉の部屋に?
いやまてよ……
「あーそれはな」
「待て」
テルが話す前に割って入る。
テルが言いたいことはわかった。
前から怪しいと思っていた。そして今、確信に。
「わかっている」
「はぁ…何が?」
なにかため息が聞こえた気がしたが、話を続ける。
「俺は前々から怪しいと思っていたんだ。ったく水臭いぞお前ら。一言くらい言えよなぁ。付き合ってんだろ? お前ら二人」
そう。
この二人、俺の推理が正しければ付き合っている。
何かずっと前から俺に内緒でコソコソ話したりしているのを何度も見たりしてい
「柚葉ちゃん!!!」
テルの声で一旦思考回路遮断。
見ると、何故かバタッと倒れている柚葉を抱き抱えるテルが目に入った。
ニヤリッ
「やはりな。俺の推理は正しかった」
うんうんと名探偵ばりの推理に自画自賛する。
「拓斗!!!」
「なんだね、義弟よ」
「結婚はしない!!!」
「結婚しない、だと…。お前!!! 柚葉とは遊びで付き合っているのかぁ!!?? そんなの父さんが許さんぞぉ!!!」
「……いい加減にしろ」
「すんませんでした」
テルはキレると恐い。
「ったく、柚葉ちゃんどうすんだよ。…………まてよ…。よし拓斗、お前に任務を依頼する」
「はっ!!! 何でしょうか?」
今ここで断ってたら後から恐いから、今は素直に。
「柚葉ちゃんをおぶって、リビングへ連れていけ。鞄は俺が持っていく」
「はっ!!! 了解いたしました!!!」
何故か意識を失った柚葉を「よっこらせっ」なんて親父臭いことを言いながら、背中に乗せる。
「おっ案外軽いなこいつ、ちゃんとご飯は食べてるのか?」
予想以上の柚葉の軽さにビックリしながら、部屋を出てリビングに向かった。
「ふぅ……ったく、拓斗のやつは。やっと元気でたと思ったらこれだよ。……まぁ俺の予想が正しければ柚葉ちゃんはすぐに目を覚ますと思うけど」
一人柚葉の部屋に残ったテルは、何かぶつぶつ独り言を言っている。
が、今のテルに触れるとまたキレそうなのでほかっとこ。
「んぁー、ん、兄さんの、兄さんの匂いがするぅー」
階段を下りていると、意識が復活した柚葉が声を漏らした。
「あぁー兄さんのいい匂いだぁ、ふぁー……和むぅー」
和むな。
「おい。起きんか」
「ふぇ? ……んっ!? に、兄さん!!?? いつからそこにっ!!??」
「いつからそこにってお前、今の状況見ろ」
「え? あっ、兄さんがおんぶを……///」
「ったく、お前、突然気絶するからさぁ。まぁとりあえずリビングにと思ってね」
「に、兄さん……。どうりでいい匂いがすると思った」
さっきから『いい匂い』って……。なんか照れる。
「お前さっきまで豚みたいに匂い嗅いでたぞ」
「レディに豚って言わないでよ、もう」
「おぉこれは失礼、マダム。」
「えぇー私、マダムって感じじゃないよぉーっ」
「じゃーあれか。これは失礼、お嬢様」
「おぉー………なんかそれいい。に、兄さん!!! これから私のこと、そう呼んで!!!」
わがままな妹だなぁ。
「お嬢様、リビング着きましたので、一度下りていただいてもよろしいでしょうか?」
「えぇーまだ兄さんの匂い嗅いでいたいーっ」
「ですが、お嬢様。この状態では扉を開けることができないのですが……」
「う~ん、じゃあこのまま私を学校まで送ってってよ」
「かしこまりました。ですが、お嬢様。このままの状態ですと後ろからパンツが丸見えですが、よろしいですか?」
正直、俺の背中に感じる二つの突き出た物の感触をまだ少し味わっていたいが、さすがにおんぶで登校って、そんなやついないだろ。
「下ります」
「あぁそうしてくれ」
柚葉と話すのはなかなか疲れる。だが、楽しいのは事実。
「お前らいつまでその状態なんだ? 学校、遅刻するぞ」
リビングに入る扉の前で柚葉とじゃれていると、柚葉の鞄を持ったテルが下りてきた。
「おぉそうだ学校。おい柚葉、下りろって」
「えー」
「えぇーじゃない。下りんか」
「もぉー、しょうがないなぁー」
やっと懲りたか。
んしょっ、なんて可愛らしく言いながら柚葉は床に下りた。
「よし、学校ぉ行くか」
いやはや。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
どうだったでしょうか?
今回は拓斗から輝貴へと一人称が代わっていきましたが、これからもちょくちょく入れようかなと思ってます。
最近、小説の内容を考えるよりタイトルを考えるのが楽しくなっている自分に恐怖してます。
とまぁ
あんまり長々と話してもオモロないのでこの辺にしておきます。
それではまた六話でお会いしましょう。
では~