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「女心、少しくらいわかってよね」なんて、そんなの男に求めちゃーだめだよ。


どもども。

メダショウでございます。



この小説の初投稿から早二週間くらいが経ちました。


そして、なんとPVとユニーク共に100アクセス突破いたしました!!!


いやはや。

こんな駄文の塊を読んでくださるとは、嬉しい限りでございます。


よければこれからも『(校則+何それ?)×教師=悪戯』の方をよろしくお願いいたします。



それでは、


第四話です。



どぞー




第四話



ピピピッ ピピピッ ピピピッ



目覚まし時計のなる音が微かに耳の鼓膜を震わす。


重く閉ざされていた瞼を開くと、カーテンの隙間から太陽の光がもれているのが目に入った。


朝がきた。



「んあぁ~、もう朝かいな」


ん~~っ

と、一つ伸びをし、ベッドから下りようとした。


が、


「っ!!?? ぬぉあぁぁいだぁっ!!!!」


ベッドから見事に落ちた。



なんだ?


体が重い。

重すぎる。


「………………はぁ」


自然と一つ、ため息が漏れた。


この体の重みは間違いなく昨日の『アレ』が原因だろう。


あぁ~考えただけで、体がさらに重くなっていく気がする。


ゲームを始めたら最初っからHPが半分以下のような感覚が体中に走りながらも、制服を着て、一階のリビングに向かった。




ガチャッ


なんの変哲もないどこの家にもありそうな扉を開け、リビングに入ると左側に見えるキッチンで柚葉が朝ごはんを作っていた。


ほんとによくできた妹だ。


ちなみに右側にはソファーとかテレビなんかが置いてある。


「柚葉、おはよう」


「あっ、兄さん、おはよー」


「おっ、タクやん、おーっす!!!」


「タっちゃん、オハヨー!!!」


「おはよう、拓斗」


「………」


重い足をテーブルに向かわせる。そして、「どっこいしょ」なんて親父臭いことを言いながら椅子にドカッと座る。


「………」


はい。


せーの、


「なんでお前らが、オレん家にいるんだよ!!!」


ビシッとソファーの方に指を差す。


そこにいたのは、人ん家のソファーに寝転がりながら人ん家のテレビゲームを勝手にしているカズとマコ。


テルはテーブルでコーヒーを飲んでいた。(めちゃくちゃ似合ってる)


「何でお前ら、勝手に家に入ってんだよ!!!」


「勝手にじゃないよぉ~、ゆずちゃんが入れてくれたんだも~~ん」


二つある内の一つのソファーを独占するように寝転がりながら、ゲーム画面から目を離さずに素っ気なく言葉を返すマコ。


ブチッ


「お前ら……、ふざけんなぁー!!!」


何か、自分のどこかの部分が切れた……ような気がした。


「いやぁー!!! タっちゃんがキレたぁーあはははっ、くすぐったいってぇ!!! タっちゃん、くすぐったーいっ!!!」


うつぶせの状態でゲームをしていたマコを後ろから脇腹をこちょこちょとくすぐる。


ここで背骨に向かってエルボーしないのはオレの優しさ。


「あはははっ、タ、タっちゃん、やめてぇ~ぇはははっ、うにゃああぁぁぁ!!!!」


うにゃああぁぁぁ?


くすぐったいのを我慢しながらもゲームを続けていたマコだったがいきなり絶叫し、そしてオレを睨んでいた。が、顔が可愛いので全く恐くない。


マコをくすぐる手が止まる。


「タっちゃんのせいで負けちゃったじゃないかぁ!!!」


テレビ画面を指差すマコ。画面を見ると確かにマコは負けていた。


「へっへぇー、どんなもんだい。さぁー約束通り、ジュース一本な」


人差し指をピンと伸ばし、その指をマコに向けるカズ。


「ちょっと待って、カっちゃん!!! 今のは無しだよぉ!!!」


「もんどーむよー、約束は約束ぅー」


「くぅぅ~!!! タっちゃんがお金だしてよぉー!!!」


「はぁ!? 何でオレなんだよ!!?」


「だって、タっちゃんのせいで負けたんじゃないかぁ!!!」


ブチッ


「確かに……今回はタクやんが悪い。だから、ジュース一本よろしく!!!」


ブチッブチッ


「てめぇーらぁ………、いーかげんにしろぉー!!!!」


「「ぎぁああぁぁぁ!!!」」


両足を使ってカズの首を絞め、片腕でマコの首を固定し空いた手で脇腹をくすぐる。


「う゛、く…くる………し、し………ぬ………」


「いやぁぁははは!!! やめてー!!! くすぐったいよぉー!!!」


「誰のせいで負けたってぇ? 誰が悪いってぇ? 言ってみぃ!!!」


「「す、……すいま…せん。お……れ(ボク)たちが……全……て悪い………で…す」」


「よろしい」


拘束解放。


「あ゛ぁー、死ぬかと思った」


「いやぁ~、走馬灯が見えちゃったよぉー」


いや、マコ。お前はくすぐられてただけじゃん。さすがに走馬灯は見えんだろ。


「ったく、ただでさえ体が死ぬほど(だる)いってのに。……んで、お前ら何しに来たわけ?」


コーヒーを飲んでいるテルに、軽くアキレス腱を伸ばしながら視線を向けて言った。


「何かしにきたってわけじゃないけど、まぁただ朝食を食べに来たって感じかな」


「何が『感じかな』だ。ここはファミレスじゃねーぞ」


コイツ、人ん家をなんだと思ってんだ。


「まぁいいじゃない、兄さん」


「ったく、お前まで何言ってんだよ」


テルから視線を両手に出来上がった料理を持ったエプロン姿の柚葉に移す。


ん、今日はハムエッグか。


「料理はみんなで食べたほうがおいしいよ」


出来た料理を次々と置いていく柚葉。


料理がちゃっかり五人分出来上がっているのには一つため息をついて、もうつっこまないことにした。



「あれ? 椅子一つ少なくない?」


ゲームを一旦中断し、朝食を食べにきたカズがふと声を漏らした。


あっ、そういえばわが家はオレと柚葉と両親の四人家族だから椅子が一つ足りないのか。


「しゃーないな。カズ、2階のオレの部屋から椅子持ってきてくれ」


「えぇ~タクやん持ってきてよぉ~~」


イラ。


「よーし、わかった!!! カズ、お前は空気椅子で食えよ!!!」


「ただいま持ってきまーす!!!」


タッタッタッと急ぎ足でカズは2階に椅子を取りに行った。


その後だった、廊下から悲鳴が、


「いだっ!!! ぎぁー!!! 足の薬指がぁー!!!」


「「「「………」」」」


どう頑張ったら薬指に悲鳴を上げるほどの苦痛がくるのだろうか。


「ま、まぁカズはほっといて先に食べ始めようぜ」


そんな訳で先に食べることに。


今日のメニューは、ご飯とみそ汁とハムエッグという具合になっております。


パクッと一口食べる。


ん、やっぱり柚葉は料理上手だな。

コイツ、料理人になれるんじゃないか?


わが家の食事は全て柚葉が作っている。まぁオレもたまに手伝ったりはするが。



「ゆずちゃん!!! このハムエッグ、おいしいね!!!」


マコはあまりのうまさに少し興奮気味になっている。


「あっ、本当ですか? ありがとうございます」



テルはもくもくと黙って食べている。

まぁコイツはいつもこんな感じだ。




10分後


ガチャッ!!!


わが家のリビングと廊下を繋ぐ扉がものすごい音を出しながら開いた。


扉の方に視線を向けると、カズが椅子を持って立っていた。


そして、開口一番。



「いやー若干迷った」



「嘘つけ!!! 何が若干だ!!! お前、オレん家に何百回きてんだよ!!!」


保育園から数えると余裕で五百回は来ている。


コイツ、もしかして足が痛くてもがき苦しんでいたから来るのが遅くなったのを隠そうとしているのか?


……もうなんかどうでもいいや。


「カズ先輩、大丈夫ですか? なんか血、出てますけど……」


見てみると、カズの左足の薬指から少しだが血が出ていた。


「あっ、これ。これはぁ~~えーーっと、……アレ、ですよ。アレ」


「アレじゃ、わかりませんよ」


「あぁ~!!! これ以上、聞かないでぇ~!!!」


柚葉の容赦ない尋問に、カズは両手で耳を押さえ嘆く。


「ま、まぁ言わなくていいですよ。先輩、ちょっと待っててください。絆創膏があるんで」


と言って、柚葉はキッチンの方に消えていった。


「柚葉ちゃんは優しいなぁー。タクやんとは大違いだ」


大きなお世話じゃーい。


「消毒液もあったんで消毒もしましょう」


戻ってきた柚葉の手には、消毒液と絆創膏が握られていた。


そして、カズの足元に屈み、ちゃちゃっと処置をしていく。


手際が良い。


「いやーありがとう、柚葉ちゃん!!! もー、柚葉ちゃん彼女にほしいわぁ~。タクやん、柚葉ちゃんをおれにくれぇー!!!」


「ん、いいんじゃね」


ハムエッグを食べる手を止めずに素っ気なく言葉を返す。


「「「……えぇー!!!」」」


カズと柚葉とマコが声を揃えて綺麗に叫ぶ。


「な、なんだよお前ら、きもちわりーなぁ。同時に叫ぶなよ」


「いや、だって、ねぇカっちゃん?」


「あぁ、タクやんの事だからダメだって言うのかと思っとった……」


コイツら………、


「オレをシスコンみたいに言うな。あのなぁー、さすがに妹の彼氏はオレが決めることじゃないだろ? 柚葉自身が決めて付き合うもんだ」


ん、まぁそういうこと。


別にオレは柚葉の親じゃない。

柚葉にあーだこーだ言う義理は全くない。


「じゃー兄さんは、私がカズ先輩と付き合ってもいいの?」


なんだろうか。


突然、真剣な声で柚葉はオレに視線を合わせ、言った。


「だから、お前が好きならそれでいいって」


「じゃーマコ先輩と付き合ってもいいの?」


「? だからなぁ~、お前が好きならそれで」


「じゃあ!! テル先輩と付き合っても!? それでも、それでも兄さんは何も思わないの!!??」


なんだ?


何故そんなに怒ったように言うんだ?


「お前は何が言いたい? はっきり言ってみぃ」


「……じ、じゃあ、………私は………兄さんと…………付き合って、いいの?」


昨日に引き続き、今日の柚葉も何処かおかしいらしい。


「いや、お前、それは違うだろ」


即答。


「…………そう……だよ、ね。ごめんね兄さん、変な事聞いて。ちょっと2階にカバン取りに行ってくるね」


そう言って、柚葉はリビングを出ていった。



わからない。



「はぁ……、ったく、……おい拓斗、食器洗っといてやれ。数哉はさっさと朝食食べちまえ。俺はちょっとトイレに行ってくる」


朝食を食べ終わり、今さっきまでコーヒーを飲んでいた(コイツ飲み過ぎだろ。そりゃートイレに行きたくなるわさ)テル、が口を開くなり、いきなり食器洗いを命じてきた。


まぁ食器洗いくらいならお手の物だけどさ。


「カっちゃん、早く朝食食べて、またゲームやろうよぉー」


「うぉ!!! それナイスアイディーア!!! ちょっと待ってて、三十秒で食べるから」


この二人はまたゲームをやるらしい。


ホントに懲りないなコイツらは。




食べ終わって空になった食器を洗いながら、朝からおかしい柚葉を思い返す今日この頃。





はぁ………



女心って、ほんとわからん。







いやいや。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。


どうだったでしょうか?


相変わらずの駄文ですが、よければ次話の方もお願いします。


と、


ここで次話の告知を。


次話は一言で言うと、柚葉の気持ち。



ということで、またお会いしましょう。



では~




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