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保健室のあの独特の匂いが何か好き。


どうも。

目玉焼きは醤油派でございます。


今回のお話は、主人公四人の日常みたいなものです。


えーっと

誤字・脱字・駄文のオンパレードだと思いますが良ければ読んでください。



あっ

あと、この小説の一話ずつに付いているタイトルですが、私作者がふと思ったことを書いてます。


ちなみに、前回投稿した時のタイトル『高校入学してクラス皆の前で自己紹介する時、「趣味は竹馬です」と言うとスベる。』ですが、実話です(笑)


マジでやりました。


あの時の皆の顔は今でも覚えてます。あと、担任の笑いを堪えた顔も。



ま、まぁその話は置いといて。

では、第一話です。


どうぞー




第一話



「に、逃げろーー!!!」




オレの叫びに近い声を合図に、オレ達四人は廊下の床を蹴り、走り出す。


激走。


こんな言葉がお似合いなくらいの勢いで走る。


廊下の壁に貼ってある『廊下走るな!!!』のポスターが、視界のほんの隅に入ったが、そんなものは無視。


見つかってしまった。



ヤツに。



・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・



「よし、今回の作戦はこれで決定だ」


テル(東田 輝貴)の声に、オレとカズ(高城 数哉)とマコ(徳寺 誠)は、(うなず)いた。



保健室。


学校に一つは必ずある、怪我をした時や体調不良で授業を休む時に使われる部屋。


そんなところで、オレ達四人は三つあるベッドのうち、左のベッド一つを占領し、カーテンを閉めきり『作戦会議』をしていた。



「ひゃー、へんとぉうたへたらしゃくせんひっこうひゃね」


「マコ、何言ってるかわからんぞ」


口いっぱいに食べ物を含んだ状態でしゃべるマコ。可愛い顔して男という、何と言うか、神様も気まぐれなやつだ。


今は昼休み中なため、弁当を食べながらの『作戦会議』になっている。


「んん~~ゴックン、あーごめんごめん。じゃー、弁当食べたら作戦開始だねっ」


「その通りだ。正確には、弁当を食べ終わって、5時間目が始まってから作戦開始だ」


口に入っている食べ物を飲み込み、言い直すマコに、テルが眼鏡を一度クイッと上げ、作戦開始の詳細を全員に告げるように言う。


「まぁ開始まであとちょっと時間あるし、ゆっくり食べなよ。それよりも、カズ。お前、さっきから何やってんだ」


マコに弁当をゆっくり食べるようにすすめ、先程からずっとマコを凝視しているカズに話をふる。


「何って、マコやんを見てるだけだけど」


マコを凝視したまま、『1+1は何?』と聞かれ、『2』と答えるように、それが当たり前だいうように言うカズ。


「いや、違うって。だから、何でマコを見てるのか、って聞いてるんだよ」


「何でって、マコやんが可愛すぎるからだけど」


確かに男子の制服を着た物凄い可愛い女の子に見えるが、残念ながらマコは正真正銘の男。


付き合うことは出来ても、結婚までは出来ない。どこかの国に行かなければ。


「よし!!! 決めた!!!」


カズはマコから視線をやっと外し、突然ベッドから下り、立ち上がった。


「何が?」


どうせくだらないことだろう、と思いながらカズに聞く。

いつものことだ。


「ちょっとマコやん、こっちきて」


「え? あっうん、でもまだ弁当が」


「そんなことはいいから」


マコの手を引き、オレ達の作戦室と化しているベッドから出て、保険室の窓際に連れていったカズ。


何をするかは、年齢の半分以上をコイツと過ごしてきたんだ。いやでもわかる。


「マコやん……」


「何?」


マコの両肩に手を乗せ、目をまたじっと見つめる。


太陽の光が窓から室内に侵入し、カズの金髪がきれいに輝く。


「あのなぁ、」


「うん、何?」


いやほんと何この空気?

なんかピンクっぽいんですけど。


「付き合ってください!!!」


「ごめんなさい!!!」


はい、撃沈。

だろうと思ったよ。


カズは昔から(昔と言っても中二ぐらいだが)、ちょくちょくマコに告白しているのだ。


カズ曰く、「おれ……、ゲイでもホモでもいい。マコやんのことが好きなんだ」だそうだ。

凄くカッコイイ台詞を言っているとは思うのだが、相手が相手だからなぁ。


天然なマコは毎回、律儀に返答している。


「なんでだよぉ~、マコやぁ~ん」


「きゃあー!!! ちょっとぉ、抱き着かないでよぉ~!!!」


突然、カズがマコに抱き着き、強引にベッドに押し倒した。


「さぁーマコやん。今こそ、おれに身も心も(ゆだ)ねるのだぁ~」


「きゃー!!! 助けてー!!!」


頬が少し赤く、若干涙目になっているマコを見て、助けるべきか迷ってしまうオレはどうしようもない変態だと認識しそうになる。


「さぁーまずは、その制服の奥に潜む胸を見せてもらぐふぅっ!!!!!」


カズがマコの制服に手を掛けようとした次の瞬間、カズの頭にもの凄い速さのチョップが後方から炸裂。その瞬間、カズは床に倒れピクリとも動かなくなった。


「学校の保健室でレイプとは、いい度胸しとるな、金髪パーカー。それと、そこの二人も」


カズにチョップをしたのは、この保健室の先生‐安堂 雪 (あんどう ゆき)‐その人である。


この先生、驚くほど綺麗な人で、保健室の先生ということもあって白衣を着ているのだがそれがまたとても似合っているのだ。


しかし、この男のような話し方のせいでここ五年ほど彼氏がいないとか。


「先生、間違いがあります。『そこの二人も』というのはおかしいです。俺と拓斗は何もしていません」


テルが手を挙げ、雪先生に申し出る。


確かにそうだ。

オレとテルは何もやっていない。まぁ見てたから、これは共犯になるのか?


「鼻血を出しながら、よくそんなこと言えるな」


「「っ!!!??」」


鼻を触ってみる。


ヌルっとした感触。


おそるおそる鼻を触った指を見ると………、



血が付いてましたよ、ハイ。



「あっいや、先生!!! これは、さっきの弁当でチョコを大量に食べたんですよ!!!」


咄嗟に考えた言い訳を言うが、


「ほぅ、佐伯。お前の家庭では、弁当にチョコを入れるのか?それともあれか? お茶の代わりにチョコでも飲むのか?」


「………」


何も言い返せなかった。


テルはというと、指の本の先についた血を眺め、落胆したような顔をしていた。


今気付いたが、今だに床に倒れているカズも鼻血を出していた。


しかも、オレ以上に。


鼻血にしては出血の量が多すぎる気がするが、今はスルー。


「まぁいい。鼻血はこのティッシュで拭いとけよ。ついでにその変態にも鼻ん中にティッシュ詰めとけ」


雪先生はティッシュをオレに手渡し、今だに気絶?状態のカズを指差しながら言った。


とりあえず自分の鼻の出血を止め、そのあとにしょうがなく、カズの鼻に丸めたティッシュを保健室に置いてあったピンセットで詰めといた。


こんなことされても起きないなんて、コイツの頭はどこまで行ってしまったのだろうか。

下手したら、SANZU RIVERにまで行ってしまったのかもしれない。


「ほら、お前ら。授業始まるから教室に戻れ。その変態も連れてけよ」


手を一度パンと両手で叩き、保健室から出ていくように(うなが)す雪先生。


しかし、オレ達は動かない。


そんなオレ達の行動に雪先生は眉をひそめた。


そして、


「はぁ~……ったく、……お前らは。何かやらかそうとしてるんだろ? やるからには捕まるなよ、『あの』先生に」


ひそめた眉を今度は開いて、子供を(なだ)めるように優しく言った。


安堂 雪。


こんなにも優しく、こんなにもオレ達の事をわかってくれる先生は彼女ただ一人だ。


一年生の一学期、いたずらをして追いかけられていたオレ達を(かくま)ってくれたのが雪先生だった。




一度聞いたことがある。


「なんで、いたずらをするオレ達を先生なのに匿ってくれるんですか?」


って。


返ってきた言葉は、


「若いうちはやりたい事を思う存分やりな。今だから出来る事ってのがあるだろ?」



この先生を心の底から尊敬した。




「あ、そうそう。もし捕まっても私の名前は出すなよ。私の首が危うくなるからな」


前言撤回。



キーンコーンカーンコーン



頭の中で雪先生への尊敬を消去しようとしたとき、ちょうど時間がきた。


「よし、じゃーいくか」


テルの声に頷く。


「おーい、カズー。行くぞー」


今だに床に倒れているカズを足で小突くがなかなか起きない。


「カっちゃん、起きないねぇー」


「しょうがない。俺が起こそう」


テルが一度メガネをクイッと上げ、自信満々に言う。


「あっ、誠が女装してM字開脚してる」


おまっ、ちょっ、さすがにそんなんじゃ起き、


「なんだってー!!!」


た。


「どこ!!! どこどこどこ!!! マコやんどこ!!!」


テルの呪文により復活したカズは、周りをキョロキョロし、マコを探し始めた。


「「はぁ~」」


そんなカズの行動にオレと雪先生は、盛大なため息をついた。


「ほら数哉。時間だ。行くぞ」


「え? ちょっ、マコやんは? 女装したマコやんは?」


テルに首根っこを捕まれズルズルと引きずられていくカズは、そんな状態でも首を忙しく動かしマコを探していた。


マコはというと、テルがカズを起こす時に言った言葉を聞いた瞬間、体を一度ビクッと震わせベッドの下に隠れていた。


「おいマコ、カズ達もう行ったぞ。んじゃ、先生。失礼しました」


「あぁーホントにお前らは失礼な奴らだよ」


そんな毒突いたことを言いつつ、雪先生の顔は笑っていたように見えた。



こうして、オレ達は作戦を開始した。



・・

・・・

・・・・

・・・・・

・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・・・



そして今、オレ達は……



「待てー!!! タカテマぁあー!!!」



追いかけられていた。





いやいや。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。


どうだったでしょうか?


おもしろいと思ってくだされば、ニ話以降も読んでくださると嬉しいです。



余談ですが、今回のお話で主人公達が保健室で弁当を食べておりますが、実際にやるときは注意してください。


結構気持ち悪くなったりします(笑)。←実験済


でも、馴れれば今回のタイトルのように保健室の匂いが何か好きになってくると思います(個人差あり)。



と、ここで次話の予告を少々。


次回は、主人公四人の宿敵みたいなやつら、生徒会役員がでてきます。



それではニ話でお会いしましょう。


では~



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