告白とは『相手に伝える』だけじゃなく、『相手に伝わる』ということ。
どもども。
最近、ふとした不注意で自転車で田んぼに突っ込んだメダショウです。
いやいや。
最近寒いですね。
秋はどこへいったのやらって感じです。
私は冬が好きです。
夏より好きです。
なぜなら
夏は暑いからです。
当たり前ですが(^_^;)
まぁそんな事は置いといて、なんだかんだで第八話です。
今回、コロコロ視点が変わる大変読みにくい状態になっております。すみません。
それと始め、柚葉視点です。
では
どぞー
第八話
「よっ」
「……え? ……にい、さん?」
「うんまぁ固まってないでちょっとついて来い。お前に伝えておきたいことがあんだよ」
「うう、うん」
どどどどゆことなの!?
兄さん!!??
あれ兄さんだよね!!??
別人じゃないよね!?
なんで兄さんが!!??
まままさか、こここ告白!!!???
どどどどしよう!!??
大丈夫大丈夫。
とりあえず、落ち着こう。
深呼吸深呼吸。
これ大事。
すぅー
はぁー
すぅー
はぁー
チラッと前を歩く兄さんの広いたくましい背中を見る。
ドクドクドクッ
心臓の鼓動が早くなる。
やっぱり落ち着けないよぉ!!!
まさかそんな……。
兄さんから告白なんて……。
嬉しい……。
素直にそう思う。よし、ひとまず落ち着こう。
すぅー
はぁー
うん、大丈夫。『はい、よろしくお願いします』と言うだけでいい。そうすれば、兄さんとめでたくカップル。
ふふふ………。
兄さんとカップル。
うふふ、えへへ………。
学校に手繋いで登校したり、一緒にお昼ご飯食べたり、学校の帰りなんかにちょっと寄り道してデートしたり。そそそそして!!!! もちろんカップルだから、キキキキキスなんかもしたり。そそそそんでもって、兄さんと夜の営みを………。
うへへへへっ。
もうダメだぁ。
想像しただけで、鼻血出そう。
「おい、柚葉。さっきから『はぁはぁ』うるさいぞ」
不意に兄さんが振り返る。
「ふぇっ!? え、えーっとえーっと、はい!!! よろしくお願いします!!!」
「は? 何をお願いするって? ってお前!!! よだれよだれ!!! よだれ出てるって!!!」
「え? あっ、うにやゃああぁぁ!!! に、兄さんハンカチハンカチぃー!!!」
「はぁ!? お前持ってねぇーのかよ!!! あぁもう、ほれこれ使え」
「あ、ありがとう」
うううぅ…。
恥ずかしいよぉ。
でもこのハンカチ、兄さんのいい匂いがするぅ。
すぅ~
はぁ~
いい匂いだぁ。
「おい、使ったら返さんかい」
「い、いいよ別に。洗って返すから」
「あぁならいいや。てか、結局柚葉が洗ってるんだけどな」
「それもそうだね」
よし。
今日一日、このハンカチがあればやっていけそうな気がしてきた。
「それで、柚葉。伝えたいことってのはな、」
兄さんが突然しゃべり始める。
「ちょちょちょちょっと待ってぇ!!! 心の準備がまだなのぉ!!!」
兄さん、突然すぎるよぉ。
って、いつの間にか体育館裏という告白のベストスポットに来ている!?
「心の準備? 何故そんなものが必要? まぁいいや、もう言っていいか?」
「う、うん、いいよ」
私の心臓の鼓動が強さを増していく。
心臓がはち切れそうだ。
「あのな、」
「……うん」
「オレずっと言いたかったんだけど、」
「……うん」
「お前の……」
* 柚葉→輝貴
おいおいおいおい。
どうなってんだ?
拓斗が柚葉ちゃんに告白!?
どんな風の吹き回しだ?
今までそんな素振りみせてなかったのになぁ。
しかも、後をこっそり付けてきたはいいが、体育館裏とかもう告白の空気だよ。
おいおい。
ほんとどうなってんだよ。
「あいつ、『トイレに行く』って嘘ついたのか」
まぁそれは俺も同じだが。
嘘をついてまで柚葉ちゃんに言いたいことって何だ?
しかも、体育館裏にまで連れてきて。
っておい!!!
拓斗、なんか柚葉ちゃんに渡したぞ。
くそ、この角度だとうまい具合に見えないな。
まさか……ラブレターか!?
そう頭に過ぎった瞬間、突然笑いが込み上げてきた。
「クククッ、ラブレターって……。拓斗、お前そんな純情人間だったっけ? クククッ」
あまりにも拓斗にラブレターが似合わなかったため、笑ってしまった。
って、そんなことはどうでもいいんだよ。
ラブレター(?)を貰った柚葉ちゃんの顔が今にも蕩けそうなくらいフニャフニャになっている。
まさかな。
本物のラブレターじゃないとあんな顔、柚葉ちゃんしないぞ多分。
てことは、本物ってことになるのか?
あとは、柚葉ちゃんが返事を返すだけか………。
なんだろうか。これで良いはずなのに、自分の心の奥底で何かが詰まって痛い。
とりあえず、俺がここにいるのは場違いだろう。
飲みかけの『ビム糖』を飲みながら、この場から立ち去ろうと一口含んだその時、
「兄さんなんて嫌いだぁー!!!」
またしても、吐いた。
* 輝貴→柚葉
「お前の……」
「……うん」
やったぁ。ついに兄さんと…。
今まで頑張ってきてよかった。約三年間、志乃やテル先輩達には感謝しきれないよぉ。
あとは、『はい、よろしくお願いします』をいうだけ。それだけでいい。
「お前の………靴下の色、左右違うぞ。朝からずっと」
「はいっ!!! よろしくお願い……しま、す?」
はぇ?
今、兄さんは何と?
私の耳はそんな病気とかで音が聞こえないとか聞こえづらいとかじゃなかったはず。
いやでも、今兄さん『好きです』とか『愛してる』とか言わなかったよね?
あっ、そっか。兄さん恥ずかしがってるんだ。可愛いなぁ。
「だから、お前はさっきから何をお願いしてんだよ。人の話を聞け。そして、今自分がすごい恥ずかしいことになっているのに気づけ」
「もぉ~わかってるよぉ、にぃ~いさん。そんなに恥ずかしがってぇ」
「いやお前は何もわかってない。そして、オレは別に恥ずかしくない。逆にお前が恥ずかしいと思うのだが」
「え? 私も恥ずかしいよぉ。兄さんからそんな愛の告白されたらぁ」
「愛の告白? いつ誰がそんな事した?」
「え? 兄さんが私に今から愛の告白してくれるんでしょ?」
そのはず。
じゃないと今までの私の行動って……。
「は? 何言ってんだ? なんでオレが柚葉に告白しないといけないんだ?」
?
「え? だって兄さん、私に告白するためにここに連れてきたんでしょ?」
そうだよね?
そうだと言って……。
しかし、私の願いは兄さんには届かなかった。
「いや違うけど。オレが柚葉をここに連れてきたのは、お前の靴下が左右逆の色になってんぞーってのを言いたかっただけだけど」
っ!?
勘違、い?
「え? ホント?」
「ホントホント。朝から靴下の色違うぞ。ずっと黙ってたけど」
嘘だぁ……。
兄さん………。
あっ涙が…。
「兄さんなんて嫌いだぁー!!!」
私は涙を見られたくなくて、その場から逃げるように立ち去った。というか、全力で逃げた。
「おいっ柚葉っ。靴下っ」
私を呼び止める兄さんの声が聞こえた。でも、私はその声を無視した。
兄さんは別に悪くないのに。
ただ私の勘違いなだけなのに。
兄さんが全て悪いかのように私は逃げた。
* 柚葉→拓斗
「兄さんなんて嫌いだぁー!!!」
「おいっ柚葉っ。靴下っ」
オレの声にも反応せず、柚葉はそのまま走り去っていった。
「なんだアイツ」
変なやつ。
今日の柚葉は変な事が多い。何故かは知らないが。
ただいっつもアイツは悲しい顔をしている。
さっきなんて、少しだが涙が見えたような気がした。
はぁ~さっぱりわからん。
「おい拓斗。何してんだ?」
「っ!? ってなんだよ、テルか。お前いつからそこにいんだよ?」
突然後ろから声をかけられ少しビックリしながらも振り向くと、そこには珍しく今日は『マイむと』ではなく『ビム糖』を持ったテルがいた。
「そんな事はどうでもいい。何をしてるのかって聞いてんだ」
何だ?
なんかテルが怒ってるような気がするんですけど。
オレなんかしたっけ?
「何って、柚葉の靴下が左右色が違ったからそれを言おうと思いましてですねぇ、はい」
「やっぱり告……、は? 靴下?」
「そう、靴下」
「……靴下ってあの靴下?」
「いや、あのとかねぇから……。靴下は靴下だろ、靴履く前に履くやつ」
「あぁ~あの靴下」
「だから、あのって何だよ。他にも靴下って書くのがあんのかよ」
明らかにおかしい。普通に会話しているとわからないが、長年の付き合いからコイツ軽く動揺してやがる。何に動揺してるかはわからないが。
「何でもいいから教室戻らね? もう1時間目始まってんだよね」
ケータイをパカッと開け、時計を見るとすでに1時間目始まっていた。チャイムの音したか?
「そ、そだな」
テルと一緒に教室に向かう。
いつもはこの場にカズとかマコがいるため騒がしいのだが、普段あまりしゃべらないテルといるため沈黙が続く。
「………」
「………」
「………」
「………」
「拓斗、一つ聞いていいか?」
「お、おう。なんだ? いきなし」
ビックリしたぁ。
いきなし喋るなよな。
「お前、柚葉ちゃんの事、どう思ってる?」
「いやどうって……。妹だなぁって思ってるけど」
妹。
柚葉はオレと血の繋がった妹。
「それだけか?」
「…お前何が言いたいんだよ。お前らしくないなぁ」
昨日の会長といいテルといい。何がなんだか、
「いやもういい」
「……?」
わけわからん。
「あと、もう一つだけ。さっき柚葉ちゃんがお前の事、『嫌いだぁー』とか言いながら行っちゃったけど、あれは?」
「お前どっから見てたんだよ……。まぁいいや、あれはだから柚葉の靴下の色が左右違ったから言おうと思って、そんで言ったらあの状況に」
「そ、そっか」
フッと軽く笑ったテルの顔が見えた。
なぜ笑う?
「でも、なんで体育館裏なんだ? 別に柚葉ちゃんの教室前で言えばいいじゃないか」
「ばか。もし教室の前で言ったとして柚葉めっちゃ恥ずかしいだろうが。てか、兄のオレの方が恥ずかしいわ」
教室前で赤くなる兄妹。き、きもちわりぃーな……。
「妹思いだな、拓斗は」
「違うな、女性に優しいと言ってくれ」
「あぁそうだな。女性に『だけ』優しいな」
「そこ重要」
「「……ハハハハッ」」
久しぶりに輝貴二人だけで話をした気がする。
相変わらず何考えてるかわからないヤツだけど、やっぱりコイツがいないとオレ達四人はまとまらない。
「うわぁー、やっぱり授業始まってるかぁ」
ケータイの画面の時計を見るとすでに授業開始から10分経過していた。
「まぁとりあえず入って『う〇こしてましたー』って言えばいいんじゃないか?」
「ハハハッ、ナイスアイデアだな、それ(笑)」
そう笑いながらオレは教室の扉に手をかけ開けた。
ガラガラッ
「「すいませーん、う〇こしてま、は?」」
言葉が詰まった。
それは何故か?
教室が大惨事になっていた。
大惨事というかなんというか。カズが暴れていて、それをクラスの男子が止めにかかっている。
どうなってんだこりゃ。
「おいっ!!! 佐伯!!! 東田!!! どこ行ってたんだ!? 遅刻は見逃してやるからあの金髪パーカーをどうにかしてくれぇ!!!」
教壇の上には雪先生が、明らかに疲れきった顔で吠えていた。
「あれ? テルよ、1時間目って保険体育とかだったっけ?」
「いや、確か数学だったはずだ」
「だよなぁ」
「呑気に会話してんじゃねぇー!!! 早く止めろぉー!!!」
「ア、アイアイサー!!!」
あまりの雪先生の怒声に一瞬ビビりながらも、敬礼して止めにかかることにした。
ったく何やってんだよ、カズは。
「止めろって言われてもなぁ~。なんか作戦あります? 参謀家さん」
「とりあえず、状況確認だろ。アイツが暴れているのには、何らかの原因があるはずだ」
「あれ? そういえば、マコは?」
カズを止めにかかっている男子の中にはいないなぁと思いながら、教室の隅で固まっている女子達の方に視線を傾けるとマコは普通に女子達に混ざっていた。
ん?
混ざっているというか、守られてる?
そこでピンときた。
「この騒動の原因、マコだな」
「俺も今、それ思った」
明らかにマコは女子達に守られている。
まぁ差し詰め、マコがカズに何か言って、それで発狂(笑)したカズが暴れていると。だいたいこんな感じだろ、どうせ。
それがわかったとたん、めんどくさくなってきた。
「もうテルよぉー、カズを気絶させればいいんじゃねー?」
「気絶ってお前…。それはいいのか?」
「私が許可する」
「雪先生、それは教師てしてどうかと」
「そんなことはどうでもいいんだよ。さっさと終わらせてくれ。でないと、私がアイツを永遠の眠りに……」
指をポキポキ鳴らしながら、目がマジな雪先生。
「テル、早くやってしまえ。カズが雪先生に殺されてしまう」
「わかったわかった。やればいいんだろ」
そう軽く投げ捨てるように言いながら、テルは今だに暴れているカズに向かって歩いていく。
テルは小学生と中学生の時、空手で全国大会優勝を果たすほどの武道家。ついでに、護身術も学んだとかなんとか。そして、人を気絶させることなんて容易かったりする。
つまり、強いのだ。
この東田 輝貴は。
テルは複数の男子に取り押さえられたカズの後ろに回り、首辺りを軽くポンッと叩いた。
それだけで、たったそれだけでカズは気絶した。
ホントに何かスパイ物の映画みたいに。
今まで女子達によって守られていたマコがやっと解放され、こちらへやってきた。
「いやぁ~、まいったよぉ~。カっちゃん、突然暴れ始めるんだもん」
「お前が原因だろうがぁ!!!」
「はぇ? ボクなんか言ったっけ?」
可愛いらしく小首を傾げるマコ。
くそ!!!
可愛いじゃないか!!!
「誠、お前が数哉に何か言ったんじゃないのか?」
ピクリとも動かなくなったカズの制服の首辺りを掴んで引っ張りながらやってきたテルが、核心に迫る質問をマコに問う。
「えーっと、テっちゃんにカっちゃんを励ましてやれって遠回しに言われて、それでえーっと、なんて言ったかなぁ。うーん、あっ思い出したっ。『元気のあるカっちゃんが好きだよ』って言ったんだった」
「「………はぁ」」
テルと同時にため息が出た。
そりゃー暴れるは。
オレだってこんな可愛い子に「好きだよ」なんて言われたら襲っちゃうよ、多分。
「え? なになに? ボクなんか悪いこと言ったの?」
「いやマコは別に悪くない。……ってことにしとこう。もうめんどくさいから。いーよな、テル?」
「あぁいいんじゃないか」
ふぅ……。
これで一件落着っと。
「何さりげなく、お開きしようとしてんだお前らはぁ……」
ビクッ
体が硬直。
ギギギとカチコチになりながらも後ろを振り向くと、そこには鬼の形相の雪先生が……。
「お前ら四人!!!! 今日から一ヶ月、放課後、保健室の掃除しろぉ!!!!!」
「「「どうもすいませんでしたー!!!」」」
こんなのは、最悪な一日の始まりに過ぎなかった。
ということで、前回に引き続きグダグダな感じで終わった第八話でした。
どうだったでしょうか?
最近バイトが忙しく、よく深夜までやっているのですが、そこで問題が。
帰りが寒い。
マジでヤバいです。
これ冬本番になったら死ぬんじゃないかってぐらい寒いです。
でも、冬が好き。
冬といえばやっぱりあれですよね?
せーので、みんなで言ってみますか。
はい
せーの
冬コm…クリスマスぅ!!!
で、ですよね~。
やっぱりクリスマスいいですよね~。
あの街のイルミネーションが綺麗ですよね~。
え?
最初に何か言わなかったかって?
何をおっしゃいますやら。
私はクリスマスが一年の中で1番の楽しみでありまして、別にそんなやましい気持ちは全くもってないと断言でき(ry
次回は生徒会のメンツを出そうかなぁなんて思ったり思わなかったり。
それでは九話でまた会いましょう。
では~