第18話
カードゲームの「Dragon&Dragoon」でも実際の戦闘でも、直接戦うのは最初に召喚したモンスターのみで、この最初に召喚されたモンスターは「リーダーモンスター」と呼ばれている。
そしてリーダーモンスターの後から召喚されるモンスターは「サポートモンスター」と呼ばれ、サポートモンスターは召喚されるとすぐに身体のどこかにある機械の部分だけとなってリーダーモンスターと一体化をして、リーダーモンスターを強化するのだ。
こうしてサポートモンスターと一体化したリーダーモンスターは攻撃力と防御力が向上するだけでなく、一体化したサポートモンスターの特殊能力も使えるようになって、サポートモンスターを召喚すれなするだけリーダーモンスターは強化されて戦闘が有利になるのである。
カードゲームの「Dragon&Dragoon」では、モンスターカードに「頭」、「爪」、「翼」、「脚」、「尾」の五つの属性があり、同じ属性のサポートモンスターが二枚以上フィールドに出た場合、最後にフィールドに出たサポートモンスターが先に出た同じ属性のサポートモンスターの上に置かれる。使用できるサポートモンスターの特殊能力は、各属性で一番上に置かれているサポートモンスターのものだけで、これは実際の戦闘でも適用されている。
つまりサポートモンスターを召喚すればするほどリーダーモンスターは強化されるが、場合によってはその時に一番必要な特殊能力が使えないといったこともあるため、どのサポートモンスターをどのタイミングで召喚するのかが戦闘を有利にすすめるコツと言えた。
「ふぅん……? 光装竜カードを二枚も持っているなんてやるじゃないか? だったらこちらは『泳炎竜ヴォルダイブ・ジャミー』を召喚する」
スターズ・ブートを召喚してスターズ・レッドを強化したヒカルを見て感心した風に呟いた栄人は、自身もサポートモンスターを召喚する。
栄人が召喚したのは胴体に機械の翼を生やした巨大な蛇のようなモンスターで、召喚されたヴォルダイブ・ジャミーは機械の翼だけを残して消えて、機械の翼がヴォルダイブ・ザイラーと一体化をする。
「まずは小手調べだ! ヴォルダイブ・ザイラー! ブレイジングミサイル!」
栄人が支持を出すとヴォルダイブ・ザイラーはそれに従って、上空にいるヒカルとスターズ・レッドに向けて背中の筒から高熱量のエネルギー弾を発射する。エネルギー弾は複雑な軌道を描いてスターズ・レッドに迫り、エネルギー弾が命中する直前にヒカルがスターズ・レッドの特殊能力を発動させる。
「スターズ・レッド! 特殊能力発動! 『スターライトスケイル』!」
ヒカルが特殊能力の発動を宣言した次の瞬間、スターズ・レッドの周囲に光の障壁が現れてヴォルダイブ・ザイラーが放ったエネルギー弾を防ぐ。
(おお、あれがスターズ・レッドの特殊能力か……。あんな風になるんだ)
前世で遊んだドラグーン・アカデミーで序盤からお世話になっていたスターズ・レッドの特殊能力の効果を実際に見た栄人は、ちょっとした感動を覚えながらヴォルダイブ・ザイラーの攻撃を無傷で防いだスターズ・レッドに視線を向ける。
スターズ・レッドを初めとする光装竜という種族は、周囲の光を己のエナジーへと変えて、そのエナジーから敵の攻撃を防ぐ障壁を作り出す特殊能力を持つ防御に特化した種族だ。
そして先程ヒカルが使用したスターズ・レッドの特殊能力「|スターライトスケイル《星の光よ、強固な鱗となれ》」は使用したエナジーの分だけ一ターンだけ防御力を上昇させる能力で、ただやみくもに攻めるだけではスターズ・レッドには勝てないことを栄人は再確認した。




