第4話~道中~
母さんへの決意表明から1週間が経過した。
来週から俺は、都市部の召喚魔導士学校へ入学する。
魔物の脅威から民衆を守る人を育成するという国王の政策により、入学する召喚魔導士学校などの冒険者、騎士育成学校への入学は国が援助するという制度だ。
召喚魔導士学校は最低5年学ぶ。
召喚士は5年に一度の召喚試験の際に従魔を召喚すれば合格、
魔導士も同じく5年以内に上級魔法を覚えることが条件である。
「それでは、お母さん行ってきます。」
今日はいよいよ出発の日だ。
学校までの道のりの馬車も手配してもらえる、至られり尽くせりとはこのことだろう。
ただ、それと同時に魔物対策がこの国の最重要課題であることを察せざるを得なかった。
「道中気をつけて、少なくても月に1回は手紙送ってね。」
母さんからの選別の言葉だ。
とても少なく簡単なものだが、そこにはとても深い愛を感じた。
これから俺は召喚士になるために、都市部へ出発する。
~道中~
俺の生まれた村には同い年の子供が居ない為、馬車の荷台に1人は少し心寂しいものを感じる。
出発の際に道中別の村を2箇所経由すると聞いたので、都市部に運ぶ物資を回収するのか、俺と同じく学校に通う人を乗せるのか…
どちらにしても今は身を委ね目的地に着くのを待つだけだ。
1箇所目の村に到着した。
時計が無いため正確な時間は分からないが、出発して2時間くらいだろうか。
最初の村では予想の前者通り物資の回収を行った。
内容物的には穀物と思われるが、直接関係はないため、特に触れないでおこう。
そうこうしているうちに馬車は動き出した。
2箇所目の村に到着した。
乗ってきたのは同い年の女の子だ。
「あんたも乗ってるってことは、都市の学校に行くの?」
乗ってきた女の子が話しかけてきた。
名前は
ステラ・フォールデン
水色の長髪の女の子だ。
背丈は俺と変わらないくらいだろうか。