でもよ隊長……家が!
「ぐえ」
潰れたカエルのような声を出しながら、渗手達はひっくり返った天井に落下した。
「何がどうなってるのぉ……?」
「とりあえず上からどいてもらえますか」
「私だけじゃないよぅ」
渗手の上には犬達が葛折り。
夜にはちょうどよい掛け布団だが、寝ている場合ではない。
「なんなんですかこの犬達は」
「ごめんなさい〜」「カミサマのおうちがきになって〜」
「村の子たち全員いるねこれ、何がどうなってるんだろ」
犬のかたまりに疑問を呈していると、貨物のドアが勢い良く蹴り破られる。
「貴様らぁ!!守衛隊長の家に襲撃とはいい度胸だなぁ!!」
ふわもこパジャマで白髪の少女が、赤い目を見開いて渗手の胸ぐらを掴む。
「お前か首謀者は!!カワイイ犬だなぁ!!」
「違います僕じゃないです飼い犬でもないです」
「なんだ、飼い犬じゃないのか…じゃなくて!既にこの場所は包囲されている!!貴様らは虎の口に飛び込んだと知るがいい!!」
「マジでわざとじゃないです……あっ、貴女は昼に列車で戦ってた人」
「あぁ!?私の知り合いにお前のような男はおらん!!」
「あれです、ヴァンデミエールの知り合いです」
「あ!?……あぁ渗手君か。そういえばそんな話してたな」
「わっ」
急に落ち着いた少女に手放され、渗手は地面にへたり込む。
「だがやっぱり怪しい!!私はお前の顔を知らないからな!!事情聴取まで神みゃうに座して待てッ!!」
振り向きざまにびしりと渗手を指差す。眠かったのか噛んでいるが気にしてはいけない。
「隊長〜!オレの寮が〜!!」
「緊急ですか緊急ですね射撃許可を!!」
「ベルン隊長!敵の数は!?」
騒ぎを聞きつけた他の隊員達もワラワラと集まってきた。
中には完全武装の者もおり、どうやらここは軍の基地のような場所のようだ。
「おいサーカリス、ヴァン殿を呼んで来い!」
「はいっ!オレの寮はどうなるんでしょうか!?」
「知らん!経理にでも聞くんだな!」
「アイアイサーっ!」
「こいつらですか主犯は!撃っていいですか!」
「ダメだぞアレンマリン、とりあえず詰め所に連れて行け」
「犬も持っていきますね」
「えっ!?大切にしてくれよ!?」
遺憾ながらすごすごと詰め所に連行された渗手達。ちゃんとした手錠も付けられ、犬達は小さな檻に一匹ずつ入れられている。
取調室で二人揃って待っていると、先程の少女ではなく白髪の軍人が入って来た。
マジで多忙につきしばらくお休みします
5月からはまた更新できる…予定です




