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東公先生 埃を語る

東公先生ある時邸宅に招かれて赴く。

使いに邸内を導かれし時、多くの書物に埃の積もりたる様を見る。


東公先生、主としばし宴に興じた後に尋ねていわく。

子の書庫の書物の多くに埃積もりたるは何故ぞと。


主いわく。

我すでに書物に記されしこと尽く記憶す。故にあえて書物を開くの要無しが故にと。


東公先生いわく。

書物は天下に広く有用の知識広めんがために記さる。子既に全てを記憶すならば、広く人に貸し読ましめんと。


主いわく。

されど書物を他人に貸す我に何の利あらんと。


東公先生答えていわく。

子の書物を喜びて読む者ならば、書物読めばやがて子と論を交わさん。これ子の愉悦ならざるやと。


主直ちに有志の者に書物貸し論を重ねやがて一門をなすに至たり。書物に埃の積もる暇無しとも伝う。

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