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東公先生 梃子を語る

東公先生山道を辿りし時に、大岩道を塞ぐに出遭う。


道行く人皆困りたり。




これを見たある俊才ならん若者いわく。


この大岩梃子にて動くべしと。




若者、その場におりし商人が荷を担ぐために持ちし棒をとり、砕けたる岩のかけらを大岩の間近に置きて支点となし、棒を大岩の下に差し入れて動かさんとす。




東公先生それを見ていわく。


待つべし。その方法にては大岩動かずと。




若者東公先生を侮りていわく。


汝物の理を知らざる者なり。梃子あればいかなる物も動かせるなりと。




東公先生黙す。


若者梃子に力を入れ大岩を動かさんとす。


されど、棒折れ岩のかけら砕け、大岩動かず。




東公先生いわく。


物の理はひとつにあらず。


勉学に励むはよし。されど己の学びし理のみにて足ると思うは悪しと。



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