奇病シリーズ
お好きな奇病を選んでお読みください
【世界観】
奇病に関する説明
『花咲病』………。身体の至る所から花が咲き乱れ、その花に生命力を吸い取られ衰弱していき、いずれ死に至る奇病。
まさか私がその奇病にかかるとはね……。
ちょっと、泣かないでよ。別にそんなすぐに死ぬわけじゃないんだから、これから私が死ぬまでに私が忘れることが出来無いくらい沢山の思い出を一緒に作ろう?ね?
『亜人病』………。原因不明、感染経路不明、治療法不明の難解要素が三拍子そろった難病。
その由来はケモミミやらエルフ耳やら龍鱗やらといったファンタジーお馴染みの亜人種に見た目が寄っていくことから付けられた病名
日本ではオタク文化が根強いから割とすんなり受け入れられたけど、この奇病によって食性や種族的特性も変わってしまうからなってしまった側としてはたまったもんじゃないよね……
『宝石病』……。身体が宝石に変わる奇病で、宝石に変わった部分からボロボロと剥がれ落ち、いずれ身体の原型が留めていられなくなってただの宝石を産み出すだけの生物鉱脈と化す悪質な奇病
それに、最後は心臓すら宝石に変わってその心臓から出てくる宝石は血濡れの紅玉と呼ばれて裏ルートで高値で取引される……
どうせ誰かに利用されるくらいなら君に私の身体を利用してほしい。
「『天使病』……。天使の翼が生えて頭に光輪も出てくる奇病。
コレといった異常は確認されてなかったけど、罹患して分かったよ。コレは精神性がかなり変化してしまう……。恋人であるはずの君に、なんの感情も抱けない……。
他の有象無象と変わらぬ虫けら程度にしか見えなくなってしまった」
『精霊病』……。世界の根幹と繋がり俗世から離れ世界を漂うことになる奇病。
この症状に罹患すると二度と人の世界では生きていけない。世界の調停者として世界を見守る宿命を背負うことになってしまうから…。
そして、この世界に魔力や霊力が溢れるようになったのも私達精霊が世界を調整しているから。
神はなぜ我々にこの様な仕打ちを強いるのか……。
分からない……。分からない…。
『鋼刃病』……。体の組織が鋭利な刃物に変わり、触れるもの全て斬り刻んでしまう奇病。
無機物、有機物問わず触れるものなんでも斬り刻んでしまうから人の世界に馴染むことが出来ない。
なのに君ときたらどれだけ生傷作ろうが暴言吐こうが私に構ってくるんだもん……。こっちが参っちゃうよ。
死んでも文句言わないでよ?………………ありがとね
『暴餓病』……。常に強い飢餓状態に苛まれ続けいずれはあらゆるモノを見境なく喰らい続けるケモノと成り果てる奇病
最近ようやく飢餓状態を抑える「鎮静剤」が発見された。けどその鎮静剤は個人によってバラバラで、入手が簡単な物もあれば難しいものもある
…私の鎮静剤は何かわかるかい?
………………答えは「人肉」さ。だから、早く私から逃げた方がいい。そうしないと
キミモタベテシマウヨ?
『毒血病』……。体液が全て毒となりその毒に身体を蝕まれ死に至ってしまう奇病。そして体液は体外に排出されると気化して毒ガスへと変化する
だから私達毒血病患者はこうして隔離空間で過ごすことになるのさ。無闇に人を殺してしまわないようにね。
私達に面会する時も相手にはガスマスクをしてもらうきまりになっている。それで?そんな生きる公害とも言える私に何の用だい?
『厨弍病』……。よく聞く厨二病は思い込みによるもので特に害はないけど、コレは違う。こっちの厨弍病は実際に異能が発現してしまうからそれまでの生活習慣がガラリと変わる事もある
そして私に発現した異能は○○○○……。
さて、これからどうやって生活していこう……
『星涙病』……。流す涙が全て星の形をした宝石に変わり、その涙とともに「感情」が流れ出ていきいずれ自身も星となる奇病
気付いた?そう。僕はもう感情というものがどんな物で、どういった作用を齎すのか分からないんだよ。
そして恐らく僕はもうすぐ星となるだろう。
……………なんで君が泣くんだい?
『悪魔病』……。角と羽が生えて、全体的に肌が浅黒くなり人の欲望や嘘が透けて見えてしまう奇病。
宿した悪魔によって細かい症例が変わるから適切な処置が難しい奇病でもある。
私が宿したのは「アスモデウス」…。そう、七つの大罪の内の1つ。色欲の悪魔だよ。だからね?君の精を頂戴?
『断頭病』……。デコピンや悪口に対する精神的痛痒等のほんの少しの痛みですら首を断ち切られる程の激痛に変わる奇病。
現代において痛みと無縁な人間なんて居ないから罹患者の殆どは5年と経たずに死んでいく悪質極まりない奇病
だからお願い。私に関わらないで
『剥面病』……。皮膚が固くなり、お面のように剥がれ落ちていく奇病。
そしてその剥がれ落ちていくペースは早くなり、いずれは肉その物が剥がれ落ちていく激痛に耐え切れず自ら命を絶つことになる。
なのに、お前は俺に生きろと言った。この痛みも苦しみも分からないくせに適当なこと言うな!
『飴涙病』……。流す涙が水飴になる奇病。
そしてその水飴は強い酸性を示すため、涙を流す度に醜い顔になっていく
だから、こんな顔の皮膚がドロドロに溶けた私に「美しい」なんて言葉は似合わないよ
………だから、私にはその言葉は似合わないって……。
はぁ……。君、よく変人って言われるでしょ。
…………………………でも、ありがと。
『機人病』……身体が機械に変わっていき、感情が希薄になり、いずれはタダのロボットと化してしまう奇病
君のこともいずれは忘れ、僕は『命令』を待つだけの機械になる。だから、君にワタシから最後のオ願い。
ワタシが機械ニナル前ニ君ガワタシヲ壊シテクダサイ
『鏡像病』……人の真似しか出来ず自分を見失い、いずれは自我が崩壊して廃人となる奇病
治療法は本来の自分を見つけ出し、理解し、認めること
ん?あぁ、私も元鏡像病患者さ。だから君も私と一緒に悩み、迷い、治療していこう
『偶像病』……他人から求められるモノを満たそうとして自分を偽り続けた果てに陥る一種の精神病
その様は傍から見れば偶像……アイドルと同じ。だからこそいずれは自分という「個」を見失い、生きる屍と化してしまう奇病
君はどうしたい?どうなりたい?どう生きたい?私に教えてくれ。私は君を助けたいのだよ