表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/80

六十八話 クーピーズ、集結する

 

 最初に目に入ったのは大量のゴブリンではなく、おっぱいだった。

 ゴブリンたちにやられたのか。

 ハクの白い衣服がビリビリに引き裂かれ、小ぶりなおっぱいが露出していた。

 大きくはない。

 大きくはないのだが、実に綺麗なお椀型だった。

 なんだか上手く言えないが、ハナさんの大きなおっぱいとは違った魅力に、僕はしばらく釘付けになっていた。


 その視線に気がついたハクが、片手でおっぱいを隠し、恥ずかしそうにしながら、きっ、とこちらを睨んだところで、ようやく目線を逸らす。


「状況を確認する。ゴブリンを操っている黒幕はまだ見つかっていないか?」

「こいづだ、リーダー。でも、倒してもゴブリンは消えねえだ」


 ベンが足元に倒れている黒髪の小さな男を指差す。

 まだ息はあるようだが、ほとんど動いていない。

『ウィッキーペディア』で男の情報を引き出した。


 名前 ドルタ・ポルカ

 種族 人間

 年齢 45歳

 出身地 リング王国

 一人称 ワシ

 髪色 黒色

 職業 復讐者

 装備 ゴブリンの皮

 アイテム ゴブリン変装セット

 ガレア家への憎しみ 100%

 スキル ゴブリン召喚

 体力 2/120

 魔力 0/1220

 魔法属性 闇属性

 魔法レベル

 火 2

 水 2

 風 2

 地 3

 光 0

 闇 85


 なるほど、完全に闇魔法に特化している。

 魔力がゼロになっていることから、最後の力を振り絞り、限界までゴブリンを召喚したようだ。

 しかし、召喚者であるドルタが気絶しても、消えないとはかなり厄介な能力だ。

 恐らく、トドメを刺しても、同じことだろう。


「もう、みんな魔力がほとんど残っていない。どうする、レッドっ」


 おっぱいを隠しながらハクが叫ぶ。

 こんな時なのに、おっぱいが気になって仕方がない。

 ゴブリンどもは、ジリジリとこちらを取り囲み、今にも襲ってきそうだった。


「おっぱ…… いや、ちがう。全員、こっちに来て固まろうっ、ベンは倒れている黒幕を連れてきてくれ」

「いま、おっぱいて言わなかった?」

「言ってないっ。ギリギリ踏みとどまったっ」


 ゴブリンどもが包囲する中、ベンはドルタを抱え、四人がこちらにやってくる。


「絶対絶命じゃないっ。どうするのよっ」


 泥まみれのシャラは、肩で息をしていた。

 ここに来るまでに、ベンと二人で頑張っていたんだろう。誰も死ななかったことが奇跡に近い。


「ゴブリンは黒幕に命令されなくても俺達を襲ってくる。全部倒すしか、生き残る道はない」


 切り札である核魔法を使えば、切り抜けれるかもしれないが、みんなにバレるわけにはいかない。

 最悪、ハク以外の三人を自らの手で始末しなければ、ならなくなる。


「……三人に最後の魔力を振り絞ってもらう」


 都合のいいことに、ベン、シャラ、ポールの三人は地魔法と水魔法と火魔法が得意属性だ。

 この三人の魔法を合成する。


 それが残された最後の手段だった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] うむ。やはりおっぱいからは目が離せぬよな! 仕方ない。実に仕方ないことである!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ