生と性
『パーーーーーーーーンッ』
ねぇ。シュウ君。
彼女は錆びたフェンスに凭れ嗚咽を交えながらそう言った。
丁度、僕の角度から彼女の青白い太腿や淡い碧色の下着が見える。なんとなく眼を逸らそうと思ったがやはり僕の眼は文字通り釘付けされていた。風が吹いたらしく彼女の短い髪が棚引く。
私は楽しかった。シュウ君のこと好きだよ。多分、初めてなんじゃないかな。人を好きになったの。本当だよ。彼女はそういった。恐らく頬を紅く染めているのだろう。三年も付き合っているんだからそれぐらい分かる。既に僕の眼球は本来の役目を果たしておらずブラックアウトし彼女の青白い太腿や淡い碧色の下着を見ることはできなくなっていた。
シュウ君、私.......ね.........
なんとも意味深な言葉を吐き、フェンスが乾いた音を立てた。
『パーーーーーーーーンッ』
校舎裏、身も心も凍える11月の平均的な寒さの中、僕は冷たいアスファルトの上で、好きである女の子とひとつになり、当たり一面を僕の脳漿が噴き出る頭蓋骨や吹っ飛んだ眼球、崩れた臓物が敷き、彼女の青白い肉片や赤く、黄色く汚れたセーラーの破片、千切れかかった手入れされている掌が僕に覆い被さった。
僕の吹っ飛んで転がっている濁った眼球には彼女の淡い碧色をしたフルバックな
パンツが焼き付いていた。
思い立ったがなんとなく、ラノベ風になんとなく書いてみたかったんです。
オチがなくてごめんなさい。