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ようこそ燐光喫茶室へ  作者: 豊川バンリ
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ティーサロン【フォスフォレッセンス】へようこそ

挿絵(By みてみん)


 招かれた者の前にだけ現れる、こぢんまりとした洋館ティーサロン「フォスフォレッセンス」。


 燐光(りんこう)の名を冠した店内は、まるで秘密のサロン室のようなアンティークなしつらえです。

 舌をとろかし、喉を優しく撫ぜ、胸とお腹をふくふくと満たす絶品スイーツと、傷んだ心を癒やすお茶をご用意しております。


 申し遅れましたが、私は執事のデュボワ。すっかり雪景色のような頭になってしまいましたが、月の光の映えるこの髪を、私自身は気に入っております。


 こちらはパティシエ兼執事のセノイ。彼の緑の黒髪と猫のように妖しく光る瞳に魅入られてしまうのは無理もありませんが、ぜひ、テーブル正面の窓のほうをご覧ください。


 我々が丹精込めて手入れをした、百合の庭が見えますでしょう。月と星の光に清められたあの花園は、今ひととき、あなただけのものです。


 そうそう。お支払いは、幻とうつつのあわいで蓄えた淡い光、あなたの御魂(みたま)から生まれたその一輪のお花でお願いいたします。

 あなたの傷も、やがてそこに並ぶのですから。


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