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もやもや浦島太郎

作者: もやもや語り部

昔々あるところに浦島太郎という成年がいました。

会社に通う途中、虐められている亀を見つめました。


浦島太郎は子供たちにコンプライアンスについて講義し亀を助けました。


亀は自分を助けてくれた浦島太郎に感謝し、

急なお誘いでは失礼にあたるため後日お礼をしたいと連絡先を交換しました。


入念なZoom会議にて日程を決め、浦島太郎は実費で竜宮城まで行きました。


竜宮城では消毒、検温を済ませ一室に通されました。

昨今、大勢での飲食はよろしくないため、少人数にて会食が開かれました。

参加者は浦島太郎、亀、鯛、平目、オンライン参加でそれは綺麗な乙姫がおりました。


鯛や平目に強制的に踊らせることはパワハラになってしまうため、特に演目もなくスムーズに会食が進行しました。


サブロク協定の関係上、残業を制限されている昨今。

浦島太郎は亀の「では、そろそろすみません。」という言葉に押され17時に竜宮城を後にしました。


エレベーターを待つ際に亀から

「最近、弊社を騙る業者が増えています。怪しいメールが送られても添付のファイルは絶対に開けないでください」と意味不明な言葉を投げかけられました。


家に帰る最中、浦島太郎は竜宮城のことを思い出しました。

・鯛や平目の「踊りましょうか?あの、踊りましょうか?」という気遣い

・亀のノートパソコンを開き、こっそり経費申請する姿

・ちょくちょくカメラをオフにし、豪華なお召し物の下半身がスエットの乙姫

・「あ、すみません」とたまに開く一室のドア

脳裏によぎり、すごくもやもやした気分になりました。


帰ってメールを見ると乙姫らしき宛先から丁寧な文章が届いておりました。

浦島太郎はセキュリティを気にせず、アドレスもよく確認しないまま「重要.zip」というファイルを開いてしました。

するとみるみる内にパソコンがウイルスに侵食され、大事なデータが無くなってしまい、

浦島太郎の頭は真っ白になってしまいました。


おしまい、おしまい。

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