魔法の無効化等
お読み頂き有難うございます。
魔法や魔術を打ち消したり、封じたり、跳ね返したりするための技術の理屈が意味不明な作品が多いです。強力な魔法が、何故か簡単に無かったことにされたり、膨大なエネルギーが消失したり、その世界の管理者権限でも持っているのか?と勘違いすらしますが……。
ゲーム世界以外では、きちんとその世界の魔法や魔術の理論に合わせた形で設定しなければならないと思います。何らかの形で超自然的な存在とのつながりを断つのか、魔力を奪うのか、魔法を発現させるための機構に攻撃を仕掛けるのか、等々。
これらがきちんと設定されず、何となく無効化などされてしまうと、正直、個人的には読む気が失せます。特に、魔法系のチートなキャラが、頻繁かつ簡単に魔法を封じられると……無力化が簡単な力など、頼りにならないから発展もしませんし、凄いとも思われない筈です。
その上、魔法とは違う力(闘気など)で簡単に無力化されたりして、対戦しても勝てないとかいう話も結構見ますが、それで何で魔法がそれなりに発展している世界なのか、作者の正気を疑います。ギャグ作品なら、構わないのですが。
無力化に大きな代償を払うなら、さもありなんと思いますが、その為には、無効化の設定をきちんと作り、魔法の無力化がどれだけ大変かを表現しないといけないわけですよ……。
何となく戦車で表現してみますが、榴弾砲や迫撃砲で戦車と同行する歩兵を分離し、陣前に障害を作り、警戒部隊により誘致導入し、予め設定した火力集中点におびき寄せ、対戦車火器の斜射・側射によって戦車部隊を撃破した、と書いた場合は、戦車って倒すのが大変なんだな……と思うでしょうが、数億円の戦車を、数万円のドローンの自爆攻撃で撃破した、と書いた場合は、戦車なんていらないよね、となるわけです。
魔法という存在を貶めたくなければ、無効化などは、きちんと設定すべき事項だと、切に思います。
お目汚しでしたが、楽しんで頂けたのであれば幸いです。