ご褒美
「夏ちゃん、喋れるんだ!凄いね。でも、私の知ってる夏ちゃん?何だかとっても知的なお姉さんな感じがするけど?」
と失礼な事をストレートにぶつける私に対して夏ちゃんは
『嫌ねぇー、私がいつ迄もアホな子だと思っていたら大間違いよ?まあ、確かにご飯食べたのを直ぐに忘れて、空のお皿を見てビックリしてたりする様なアホな子だったけれども。この前、魔導学者さんに治療して貰った時、胸に埋め込んだ魔石が生命維持と身体維持管理、魔力供給、魔法の展開、思考統合なんかをしているから喋ったり考えたり出来るのよ』
と(フンスッ)と逸らした胸の真ん中に五センチ位の黒曜石?が輝く。
えっ?あと衛星通信やWiFiに繋がってインターネットも出来るの?エリザベスカラー型パラボラアンテナ?何気にハイテクじゃないのLIN○も出来る?
今の音声は、LIN○の通話アプリを通して居るらしい。
私、LIN○のアプリ起動して無いけど?
何々?私のスマホ、ハッキングして夏ちゃんの掌握下に置いてあるから気にしないでいい?
あっ!私のスマホのAmaz○nサイトが勝手に開いて夏ちゃんの好きな蜂蜜太○のお菓子を箱買いしようとしてる!
『ストーカーから守ってあげたでしょ?ご褒美よ、ご褒美』
私を見上げる夏ちゃんは、ニコッと笑いながら言った。