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悪役サイドになった  作者: ファーラウェイ
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世界中の憎悪を一身に受けようと、シェスの愛が一つあれば、俺は戦える。戦う相手はシェス。



前回のカンチャン!




シェス「戦闘技能は必須。覚えようね」


【衝撃!】シェスは未来人!











それじゃあ次回もお楽しみに!



「これからだぞ」





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「まてまてまて!ちょっと待ってくれ……シェスは未来人……なのか?」



あまりの衝撃事実に、思わず口が動く。

え?嘘でしょ?


「未来人……?どういう事だ?」


「え……?」


だが、俺の発言に対して疑問に思うようなシェスの顔を見て、俺は固まる。

なんなんだその「はえ…?」みたいな顔は……!かわいい。

ふーむ…?と、なぜシェスが疑問に思うのか少し考え、答えを出そうとする。


……?(アイデア失敗)

……?(アイデア失敗)

……?(馬鹿)



……あ、なるほど!(天才)


いや良く考えれば当たり前だわ。

本人からすればよく分かんない問いだわな。

自分におき変えてみれば当然だが、過去から未来に来た人に「あなたは未来人ですか?」って聞かれても、聞かれた人からすればそんなの分かるはずないし、意味も分からない。


にしてもシェスって未来人だったんだー……いや、この世界はホントにさぁ……色々どうなってんの?時間軸といいシステムとか世界観とかとかとか……


深く考えると正気度減りそうだな……?



とりあえず謎は自己解決して解けたので、俺の発言に首を傾げるシェスを適当にはぐらかし、話を元に戻……そうとしたが、


『働くってなんだ……?』


発言をかましていたシェスに、お金の稼ぎ方を聞いても真新しい情報は出てこなさそうなので、それについても流す。


……すると何が残るのか、というと。





「それじゃあ、やるか?」



戦闘技能の習得。

つまるところ、特訓である。


本当に嫌だ。








ザリッ……


「ふぅ……準備はいいか?」



良くない。いい時なんか一時もない。マジで。



今、俺こと蛍吹は、シェスと10m程距離をとり対面している。

勿論、ただ対面しているだけではない。

シェスは片手に剣を逆手に持ち、プラプラさせて真正面を見据え、俺は剣を両手に持ち、正眼の構えだ。


今から始まるのは戦闘の技能習得の特訓。

その前の、見極めとしての模擬戦だ。


ん?なんで体づくりから始めず模擬戦してるの意味ないでしょって?

確かに普通なら意味ないだろとは俺も思う。

だって俺生前では剣なんか握ったことも無いし、そんな筋力も無かったし。

しかも何故か女になった今なら尚更な。


俺も最初はそう思ってシェスに聞いたわけよ。「俺は剣を握るのは今日が初めてなんだが、こんな状態で模擬戦をして意味があるのか?力もないしまともに振ることすら出来なそうなんだが」ってな?


そこでまたまたシェスが重大発言をくれた訳だ。(……シェスはいつも衝撃発言してるなぁ……)

シェスいわく、


「この世界に来たヤツらは日に日にその身に力を取り込み溜め込んでいく。蛍吹も既に剣を振れる程度には力を溜めてるから、体の動きを見るのに支障はないぞ」


らしい。どーいう事だ。とは思ったが、とりあえず納得しておいた。

いやね?俺も疑問には思ってるんだよ?

俺そんな感じ一回も感じなかったけど。とか…

力をどっから取り込んでるの?とか…な?

でもこの一言で解決せざるを得なかったんだよ。


「まあ、この世界には法則すら歪めるヤベー奴らがいるからな……気にするな。そういうもんなんだ」


どこの誰なんですかね(恐怖)しかも「ヤツら」、複数形。つまるところ何人もいる。どこの世紀末だよ。

でも俺でもそんな奴らの代表格が誰かは一瞬で分かるぜ。

絶対あのキモオタ神だろ。


あと、体のリハビリらしい。誰の?



……よし!


まずは気持ちを切り替えよう!ぶっちゃけこの模擬戦は断りようも無いしな。


なんでか教えてやろうか?

過去の俺が「蛍吹」という肝が座っていて、無駄にクールぶっていて且つ、大胆不敵を体現したような虚像を作ってしまったからだ。

はははっ、過去の俺は馬鹿なんだなぁ、殺す。


とまあ、そんな訳で。

そんな大胆不敵な蛍吹様はこんな所で逃げるわけないという、一種の呪いにかかっている俺はここから逃げること叶わないんですね。


てゆーかぶっちゃけ逃げたくない。

いや負けたくないとか、そんな崇高な熱いスポ根魂とかじゃなくて、純粋にシェスに嫌われたくない。

逃げて「あぁそうか、キミはそんなヤツだったんだな」とか言われたら泣く。


……なんで俺、こんなにシェスに嫌われたくないんだろうな……?


まあいいや。



とりあえず模擬戦だ。

ぶっちゃけマジで嫌なんだけど……やるかぁ。


「じゃあ、よろしくシェス。胸を借りるつもりで戦わせて貰うよ」


「あぁ。んじゃ、私がこの剣を上に放り投げるから、地面に落ちた瞬間が開始の合図だ」


そう言って、シェスは逆手に持つ剣をプラプラさせるのをやめ、



天高く、雲を貫くほどに高く、開始の御輿を放りあげた。













…………シェス、剣が落ちてこないんだが。



シェス「なんか張り切っちゃってさ……」


かわいい(確信)


見てくれてありがとうございます!


そういう←これよく「そいうい」って描いちゃうんですよね。なんじゃそのミス。

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