「やめて?」「気をつけよう」(は?)
ぜんかいのあらなみ!
蛍吹おかしくね?シェスは訝しんだ。
バイバイシェス。またな。(心の中)
以上!閉廷!
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なにやらシェスがブツブツしている間に逃走しようとしたが、それに気付いたシェスから引き止められ事情説明の後、嵐のような謝罪された蛍吹。
そんな彼の心の中を覗いてみよう!
あぁシェス
これゆるすのは
いっかいや
見事な俳句ですね。
彼の心中を綺麗に表現できた素晴らしい一句だと思えるよ。
きっとプロの方が見たとて同じ意見だろうね。
そんな他人の感想を装った自画自賛を、頭の中で展開する。
もしこの頭の中を覗いた人がいたならきっと、その人は頭の中と対外との差により風邪をひいてしまうだろう。哀れこの上ない。
勿論蛍吹がそんな事を考えてる間にも、時間は進む。
「すまん蛍吹。マジでごめんな?」
「いや、気にしていない。気にするな」
嘘である。この上ない真っ赤な嘘である。
なんなら気にしてしかいない。
その証拠にこの元男、起きたらベッドの上ではなく謎のカカシのようなモノが大量に置かれた広場の一角にいることすら気付いていない。
というか、数分経ったが未だに気づいていない。
「ソレで、殴られたワケが……俺が多重人格者で、意識を戻すためと。シェス?俺はそんな疾患は患ってないぞ?」
「あ、あぁ!そうだな!」
そうだなじゃないが。
そもそも同意されても意味わからんのだが?
そう思うが……そんな躍起になって否定するの疲れるし、ほっといても支障少なそうだしいいやと諦める。
ほんまそういうとこやぞ蛍吹。
「まあとりあえずわかった(分かってない)んだが……次からはやめてくれないか?」
「……わかった。なるべく(吹っ飛ばさないよう)気をつけることにしよう」
おう。わかってなさそうだな?殴らなくていいしぶたなくて良いっつってんの。気をつける要素あった?シェスは人を殴ることをいつも我慢してるの?
ふー……ちっとイライラしてるかもしれん。コレはいかん。このままでは心の中だけでとはいえ、シェスに暴言の一つや二つ吐いてしまいそうだ。
クールダウンだぜ俺ェ……
……ここどこ?
「……シェス?ここはどこなんだ?どうにも何故ここにいるのか記憶がない」
まあ十中八九寝てただけなんだろうけどな。
そう結論付ける。きっとコレが他の人だったなら十中八九、そんな結論にはならなかっただろう。能天気すぎる。
そうして周りを見渡すと幾つかの影。
……?にしてもそこらにあるイエスキリストモドキのコレなんなんだ?……おん。ただのKAKASIですな。
なんだ。十字架に吊るされた人じゃないのか。心底残念。
そんなただの人が聞いたらドン引きされそうな事を心の中で宣う蛍吹。こんなヤツがいること事態が心底残念である。
「ここは訓練場。まあ自由訓練場だな」
ん?訓練場?なるほど。カカシはそういうことな。理解。流石ファンタジーに明るい俺。把握する能力は一級品だな。
んで自由訓練場って何?
シェスに聞いたところによると、自由訓練場ってのは独学、または教えてくれる人とマンツーマンで、他にも自由に使っていい訓練場らしい。
この自由訓練場以外にも、種類が別の、訓練場に該当するモノの数は10を軽く超えて何十数十とあるらしい。因みに蛍吹はコレを聞いて温泉かよと思った。
この時、蛍吹の頭に以前シェスが言った言葉が蘇った。
『あ、そうだ。明日は訓練場って空いてるか?』
自由ならばいわゆる広場や公園、parkのようなモノなのでは?と思い、なら使うのも自由でフリーなのでは?と聞いてみたところによると
「たまに自由を履き違えたのかバカみてえに壊すヤツがいてな。時々修理が入ったりするんだ。見張りとかいないし、現行犯で御用にはならないんだよな」
とのことだ。
確かに、公園はみんなのものとは方便だが、だからといって好き勝手壊して良いわけはない。
公共物勝手に壊すヤツ頭おかし過ぎて草wと蛍吹は思ったが、城にいる時に魔導書を取るためガラスケースを壊した事を忘れている。その上公共の物ではなく私物だ。本当に救いようがない。
「なるほど。ありがとうシェス、久しぶりに気になった物が綺麗に解消されたよ。んじゃ帰ろうか」
この世界に来て、気になってその場で解消することがゼロに等しかったので、ちゃんとした説明を聞けた蛍吹はホクホク顔だ。きっと少しのスッキリ感に感動している事だろう。
だが、そこではい終わりと帰るのは問屋が卸さない。
「ん?まだ帰らないぞ?今から蛍吹には私と軽く戦ってもらう」
…………えっ?
見てくれてありがとうございます!
また地の文の書き方変わっちゃった……
もうやだァァァァァァァ!!!!!!




