幻想的風景で○しあい
ああ、設定って、ねじ曲げるものであってます?(※まだ2話目)
※修正を一回いれました。
※修正二回目入りまーす!(2020/12/17 12:08:11)
次の瞬間、俺は呼吸するのを忘れて目を見開いた。
目の前の光景に圧倒される。
そこは見渡す限りのビル。辺りには道があり歩行者通路には花壇があったり信号機や標札が配置されている。もちろん他にも沢山。
だか人は見当たらず、ビルを覆い尽くす蔦と苔、ビルに引っ付くように根を張り巡らさして空にもとどく程の壮大な大木。そして幻想的にも空を悠々と泳ぐように飛ぶでかすぎる鯨やイルカ、そして辺りには群れで泳ぐ小魚達がいた。
「……」
思わず見入ってしまう。あまりに美しくて、あまりに壮大で……
動けなかった。
「どう?ここ」
魔法少女もどきが喋りかけてくる。体が呼吸を再開する。
「ま、そうなるわよね。私もそんな感じだったわ〜。懐かしい。」
「こ…ここは」
パッと見た感じ、日本のどこかか、海外のどこかか。
ビルとかあるし地球…だよな?空にいるやつはなんだ…自分がよく知る生き物とは少し造形も大きさも違う。
「知らない。綺麗とは思うけどここがどこかなんて少し経てば気にならなくなったわ。」
周りを見渡しても何も、モドキと俺以外は誰もいない…まるで人が、というか人類が滅亡したような。止まることなく植物が成長?した結果なのか?手入れがされてないなんてレベルじゃない。何が起こればこんなことになるんだ?
「私たちがやる事はただ一つ」
目の前のモドキ以外に人がいない…あの空にいるやつはいったいどうやって浮いて……ッ!
その時後ろから聞いた事のない爆音が聞こえた。
同時に、地割れと立つのが困難になる程の地震が起こる。
「ーーーー」
モドキが何を言ったのか聞こえない。一言なにか言われたんだと思う。
耳の鼓膜を打つ爆音の中、モドキの口が短く動くのが見えた。
聞こえなかった。でも…でも。なんとなく、なんとなくだが、今何が起こっているのか分かった様な気がした。
爆音が止む……と同時に耳を打つ別の音が聞こえてくる。
「ぇぇぇぇェェェェェェェェエエエエええええええ!!」
ん?なんか…後ろか?…なにか……
「ぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええ!!」
聞こえるような…
「たぁぁ〜!すぅぅ〜!けぇぇ〜!てえぇぇぇ〜〜
!!」
た、す、け、て?助けて?
「何やってんの!今行くから!」
言葉の内容を頭で考えていたら目の前でモドキが空を飛ぶという異常な光景が目に入ってくる。
そして俺の頭の上を飛んでいくが…それどころではない。というかまだ人が空を飛ぶという情報を頭で処理できてない。
(飛ぶ?…人が空を?…飛ぶ。ふむ。)
「へ?」
(人が空飛んでる!?)
あまりの衝撃に俺の視界は飛んでいるモドキを追う…すると、俺を既に通り過ぎて後ろの空にいるモドキの後ろから何かが飛んできているのが見える。もちろんのこと俺はビックリする。
(てかなんか飛んできてるゥ!?)
「ナイスキャッチ!」
「あんた少しは自愛しなさい!」
「してるよぉ」
飛んできた物は…なかなかに大きい。それをモドキがキャッチ、受け止める。
流石にモドキよりは大きくない、それでも並ぶとモドキの肩まではありそうだ。
(眩しい…空はいい感じに晴天だし、ずっと上を見てると目が痛くなってくるな…。…アレは、逆光でよく見えないけど…目を凝らしてみると…、人?)
形や喋ってモドキと会話してるという点から見れば人確定である。まあなぜ人が空から降ってきたのか謎ではあるが。
「助けてくれるって分かってるもん」
「それは私たちがいる場合に限るわよ」
そのままお姫様抱っこ状態で飛んだまま後ろに下がり、元の、俺と対峙していた位置まで下がり、地面に降りる。
スタッ!と綺麗な着地をするモドキ。90点あげようか?服がしっかりしてたら100点だったな。
「ん?その子はミレイのえもの?」
「いいから戻りなさい。コイツは一人で大丈夫そうだから。」
飛んできたモドキを下ろすモドキ…分かりにくい。モドキはミレイっつうのか。
どこにそんな力が?見た感じ細腕だけど…鍛え抜かれてるのかまさか。
ていうかおい。今俺の事遠回しに雑魚って言ったか?
「どうしたよ。スタコラ逃げる気かぁ?」
な ん か き た
俺のすぐ横に、飛んできたのかダンッ!という音を出して綺麗に着地する謎の女。格好は…普通、じゃないけどもう普通の範囲だろコレ。100点だ100点……やっぱ95点…
女は…女の格好は……ジャージ、だった。それもただのジャージじゃない。学校の体育の授業などで着る学校指定されてそうなやつだ。
うーん……コイツも例に漏れずに容姿がいいからなんか…そんなに変に感じないけど…もう逆にすげえよ。
…ん?ダンッ?飛んできた?……え?コイツどこから…というかどんな高さから飛んで来たんだ?走ってくるじゃなくて飛んでくるってことは、つまり少なくとも地面からじゃなくて空から来てるよな?しかも音的に結構な高さから。
「そんなつもりはno!でーす!」
体を前屈みにし、手でバツを作る飛んで来たモドキ。
「ならきなよ!」
そして、手を前に突き出して手をクイックイッと仰ぐジャージ女。
「言われなくともぉ!!」
ソレに飛んで来たモドキはジャージ女に飛び込んでくることで応える。
色々起きすぎてポカーンとしてはいるが脳死はしてない俺はまたもや驚く。…驚くしかしてないな。
(うわぁ!?弾丸みてえに飛んできた!?)
「んじゃ、また後で生きてたら落ち合おうな。」
「は?」
向こうの飛んできたモドキが衝突する刹那、こちらに話しかけてくる謎の女。
落ち合う…うん。まあ、その言葉におかしな所はない。強いて言うならお前は味方と見ていいのかってとこぐらいだな。
もう、ここまでくると俺でも分かる。多分俺はモドキの様な奴らの仲間じゃなく、あのケモミミ水着マフラーやらこのジャージ姿をしてる奴らの仲間?なんだと。敵じゃないならこの意味分かんねえ状況も説明してくれんだろ。多分。それよりも……
死ぬの?これ。
いやまあそんな気はしてたけどさ?なんか争い合ってんなってのはなんとなく察してたけどさ?
戦うだけじゃなくて殺しあってんの?
こんな思考をしてるうちに飛んで来たモドキがこちらに…正確にはジャージ女にぶつかる。なんでか分からないが頭から。
というか速すぎじゃね?一回のジャンプでこんなことできる?ジャージ女と飛んで来たモドキの間さ、10mは距離あったぞ。砲車線も描いてねえし。
ゴキャア!ズッパァァァン!!
聞き間違いじゃなきゃヤベェ音がして吹っ飛んでったけど。
ゴキャ!っていうぶつかった時点で骨でも折れたんか?って音したな。ズパン!って音鳴ってたけど……なんの音なんだ?
「…」
「…」
お互い何も喋らない。それは警戒からか、困惑からか。それとも今の嵐のような出来事から生まれたどこか滑稽な空気故か。
とりあえず最後のであってほしくはない。
「……なんとなく分かったかしら?」
「…なにがだ。」
沈黙はモドキから破られた。主語もない問いかけ。何を指しているかは明確。それ故に、今モドキがしようとしてることがわかった。
だから………
俺は全力で右に飛んだ。
そして…
ドカァァァァァァン!!
後ろから鼓膜が破れんばかりのけたたましい爆発音がした。
何が起きてんのマジで⁉︎
謎の事態に混乱して体を止めるわけにもいかない。降下を始めた体を捻り、前転する様に回す。華麗に、とはいかずとも着地。座り込んだ状態からおそらく元凶であろうモドキを見上げる。
「あら、良く分かってるじゃない。」
ミレイ?がなんか言ってんな…。てめえ口を開けば分かったか?しか言わねえな!
てかそれどころじゃねえ!転がるように飛んだからアスファルトに摺って足と腕がいてぇ!!
「ここでの新人の初仕事は至って単純よ。」
ドゴォォォ!!!!
うわ!なんか、うるせえ音が!なんの音だよ!これ!
明らかにさっきの爆発音とは別の種類の音だぞ!
この音後ろからするな…後ろを確認する…進行形でビルが倒壊しとるゥ!今の爆発が原因か!
「黙って退場なさい!!」
ミレイ?の声が荒れる。急いでミレイ?を見ればステッキのようなものをこちらに向けている。
なんなら先端に光の玉がある。
その光の玉はどんどん大きくなっていって…
…やな予感するな〜〜……
(見てくれて)読んで頂いてどうもありがとうございます!