きゃーーー⁉︎
ちょっと百合百合します。ちょっとね。
あとまた短いです。モウシワケナイデス。
「そりゃ良かったよ。異世界へようこそ」
つい興が乗ってそんなセリフでも口にしてみる。
私達悪役サイドの奴等が階段から上がってくると、民衆から人気な奴等は歓声を受けることがある。
人気かは知らないが私も階段を上りきるとそれなりの歓声を受ける。ーー人気的な意味、階段を上り切ったことによる歓声ではないーー
(蛍吹が異世界っぽいこの街並みを堪能してるときに邪魔してほしくないな)と思ったので、先に上がって蛍吹を待っていた訳なんだが……
……どうにも表情豊かではないこの教え子に心からの笑顔を見せられると……なんというか、気分が良くなる。心が躍るってやつだな(?)
階段を駆けて上がってきたのか洞窟の口から飛び出るように出てきた後。周りを見渡すようにキョロキョロした後、キラッキラに弾ける笑顔になった。
あんな満面の笑みを見せられるとこっちも自然に頬が緩むってもんだ。
だからかは分からないが周りの歓声も一瞬止む……というかそこら辺からヒソヒソとなんか聞こえる。
「ねえねえ、あの子ってさ……」
「あんな人いたかな……」
「…なんかちっちゃくて可愛い!」
「新人様なのかな……」
「俺あの子推すわ」
「ペットにしたい可愛さだ……」
聞こえる内容的に悪いものではなさそうだ。ペットにしたいの奴は後で個人的にお話しするか。
「ほうら、どうだ?お気に召したか?」
このままずっと眺めておきたいが、そうもいかない。なにせこの後は我が主のトコに連れていかなきゃなんねえしな。
面白いくらいに首を振る蛍吹。満面の笑みのままやってるから玩具を買ってもらった子供のようだ。
「可愛い……」
「誰かしら……お名前を知りたいわ……」
「ペット……」
ペット野郎は後で締めるか。でも分かる。流石にこれは可愛すぎる。
「そりゃ良かったよ。異世界へようこそ」
そんなセリフと共に手を出す。もはや無意識のうちにやってしまった。迷子になるなよ的な意味で。
「……?ああ、よろしく頼む」
その手を握手する様に握る蛍吹。なんか違う……違わないのか?でもなんか収まりが悪いな……
「ん。いくぞ」
「え?あ、ああ」
まあいいか。そのまま手をひいて歩き出す。
「きゃーーー⁉︎見て!手を繋いだわ!」
「シェス様ーーー‼︎」
「付き合ってるのかしら⁉︎付き合ってるのかしら⁉︎」
「親子⁉︎シェス様の子供か⁉︎」
「尊い……あ、死ぬ。俺死ぬ」
「可愛い!可愛い!」
……気にしない事にしよう……
見てくれてありがとうございます!
シェス様ーーー‼︎




