守られる人の仮面を被る
私は妻で
私は母で
ある
はずなのに
母の前で私は
私のアイデンティティは
守られる人
ひとつになる
全てが満ち足りている感覚
安心して任せられる信頼感
居心地が良くて幸福で
母の元を去っても
守られる人の仮面を外せない
お互いを支え合う存在
そのはずの夫婦には
そっと亀裂が生じているのに
そのことに気付くのは
ポロポロと泣きながら
その仮面を外すときだ
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