七話:地平線にて
やあ!僕はフランシスコメナードランド!天才さ!
今日は僕が解くに値する謎を探して地平線にやってきているところだ!
えっ?どうやって地平線に来てるんだだって?
その原理を説明するのはこの世界の言葉だけじゃぁ足りないなぁー
まあ僕ほどの天才になるとこんなことも当たり前のようにやってのけるんですわ。
「きゃー人が死んでるー!」
むっ事件だ!
声がする方向は第七地平線方面からだ!
僕は早速第一発見者さんに声をかける。
「どうしたんですか!」
「人が死んでるんです!」
「それは大変だ!」
確かに第一発見者さんが指を指した方向には人が大体60人くらい死んでる。
そして全員現在進行形で燃えている。
今もまだ燃えているということは殺されてからそれほど時間はたってない。
となると周辺調査だ!
おっと、これは松明だ!松明を見つけたぞ!
この松明で犯人はみんなを燃やしたのだな!
となると早速指紋調査だ!
ない!指紋がないだと!?
そうか、犯人は証拠を残さないために手袋をしていたのだな!
ずる賢いやつだぜ!
でも大丈夫、僕ほどの天才になるとその場に滞る残留思念なんていうものも読み取ることができる。
その残留思念を辿ってこの場で起きた軌跡を確認する!
ぬっ見えたぞ!
「犯人はお前だ!」
そういうと僕は第一発見者さんに指を指した!
「何故ばれたし」
よし一件落着d
「それはどうかな?」
「なんだとぉぅ!?」
「確かに僕はこの第7地平線に旅行に来ていた60人くらいの人たちをその君が今持っている松明で燃やし殺した。 そしてその事柄は君がこの場に漂う残留思念を読み取ることで突き止めた。 しかしそれを警察や裁判所に言ったところでどうなる?誰がお前の言を信じるだろか?地平線で私が松明で旅行に来ていた60人くらいを松明で燃やし殺したなんていうこと、誰が信じるだろうか?」
確かにそうだ。
I.Qが10000くらいあるフランシスコメナードランド、故にメナードランドはこの世界に存在するあらゆる物理法則とかなんかそういうのを理解、解明している。
しかしそれをいくら論文に認めようとも理解できるものなど一人もいない。
凡人である人間がアインシュタインの相対性理論を何年もかけないと完全に理解することができないように。
同様のことがメナードランドと周りの人間にも言える。
「そう、お前は孤独だ。天才であるが故に誰にも理解されないし、誰もお前のいうことが理解できない。俺がこいつら60人くらいを殺したということを証明することができない、いや違うな、お前の証明は正しい、だが誰もお前の証明を理解することができない!!!」
「くっ!!ちくしょう!!!でもお前との一連の会話はこのボイスレコーダーにて録音させてもらった!これを警察署に持っていけばお前はおじゃんだ!」
「なっ!!しまった!!!」
今度こそ一件落着。