十三話デパートにて
やあああs!!僕はメナードランドさ!探偵さ!
昨日は山田ちゃんと色々話した後、警察に連れて行き1日を終えたよ。
たとえ友達だとしてもひったくり犯という事実は変わらないからね!!
やむ終えない。
とまあそんなわけで今日は家の庭で石油を掘り当てるべく、シャベルを近所のデパートに買いに来た次第だよ。
僕ほどの天才になるとこのように不可解な行動をするようになるんだよ!肝に命じておこう!!
「きゃー!人が死にかけてる!!」
むむむ!!事件か!!
「どうしたんですか!」
「人が死にかけているんです!」
そういって第一発見者さんが指差す方向にはなぜか置いてある溶岩入り坩堝に今まさに足を踏み入れんとする人影が!
確かにこのままあの人が溶岩の中に入ってしまえばあの人は死んでしまう!!!
それだけは避けねばならない!この命に代えても!!
しかしそんな溶岩入り坩堝までの距離は約3キロ!!
そして人影は今まさに坩堝に落ちる7.2秒前!!
単純計算で秒速400メートルで走らなければ間に合わない。
この世の中でそんなことができるのは光速で動ける山田ちゃんだけだ。
しかし山田ちゃんは昨日刑務所送りにしたのでここに呼ぶことはできない!
仕方ない、これだけは使いたくなかったが使用するほかないだろう。
僕はI.Qが凄いことに定評のあるスーパー探偵、故にテレポートくらい他愛のないことよ。
I.Q10000というのは理屈じゃないんですよ。
とまあそういうわけなので早速テレポートを、、、しかしその時第一発見者さんが僕の服の裾を徐に掴んだ。
「……どうしたんですか」
と、僕は尋ねるが、第一発見者さんに返事はない。
しかしこんな虚無な時間を過ごしている間にも人影は着実に足を溶岩に踏みいれようとしている。
しかしそんな人影を助けることのできる唯一の存在である僕は第一発見者さんに服の裾を握られている。
一体どうすればいいんだ!!
そうこう僕が思考を張り巡らせている間にタイムリミットを迎えてしまった。
人影が完全にマグマ入り坩堝に浸かってしまった。
バッドエンドだ。